毎週水曜日の夜8時は、Zoomによる『リーラ談話室』の時間だ。
『リーラ覚醒フィールド』参加者たちと一緒に、気ままに雑談を楽しんでいる。
昨晩は、特に参加者Mさんのエピソードが心に響いた。
Mさんのお友達が癌で寝たきりになり、お見舞いに行った時の話だ。
お友達は、Mさんにしみじみとこう語ったと言う。
「動けなくなって初めて、ただ呼吸して生きていることの喜びに気がついた。元気になったら、この気づきとともにもう一度生き直したい」
残念ながらその方は他界されたが、人生の最期にとても貴重な目覚めを得られたようだ。
私たち凡夫は、「既にあるもの」を当たり前だと思い込み、「自分にないもの」を求めて右往左往している。
そして、既にあるものを失って初めて、その貴重さに気づく。
なんと愚かなことか!
しかし、かくいう私も、その例外ではない。
つい最近まで、「自分の足で歩ける」というは、あまりにも当たり前で、当たり前とも思わなかった。
ところが、2月の末に趣味のスノーボードで左足を骨折!
足首と膝をギプスとシーネで固定され、6週間も松葉杖生活を余儀なくされた。
病院以外は、一日中部屋に篭らざるを得ず、「強制リトリート」状態だ。
「スノーボードはもう出来なくていいから、また松葉杖なしで歩きたい!」
と言うのが、その時の『唯一の切なる願い』だった。
ところが、最近ようやく歩けるようになり元気を取り戻すと、
「早くランニングがしたい!」
「早くウィンドサーフィンがしたい!」
「死ぬまでに一度、スカイダイビングがしたい!」
等々、「したい、したい」のオンパレード!
部屋に篭っていた反動もあり(?)、新たな欲望が次々と湧いてくる。
仏教では、生命活動が活発になる事で起こる苦しみを【五蘊盛苦】(ごおんじょうく)という。
青年期ならまだしも、この歳で今だに【五蘊盛苦】で四苦八苦している自分に驚きかつ呆れていたので‥
Mさんのエピソードは、今の私にとってまさに必要なアドヴァイスだった。
こうした貴重な話を聞ける場を設けられることに、深く感謝しています。
合掌 🙏