左足首の骨折から2ヶ月も経過したのに…まだ足先が浮腫んでいる。
そのため今日も畳の上でゴロンと横になり、医者の指示通り足先を上げた姿勢で読書三昧。
読書とはいえ、iPadでKndle本を読んでいるから、いつの間にか動画三昧へシフト…。
ふとNHKの『日曜美術館』を見ていたところ、
瓢箪の中の別世界で、寝転びながら楽しく読書に興じる仙人図が紹介されていた。
その姿が、「あれ!?自分と全く同じ格好じゃないか」といたく感激!
この絵は、文人画家として有名な富岡鉄斎の晩年、88歳の時の作品「瓢中快適図」
添えられている賛文が、これまた素晴らしい。
自由な生活を心ゆくまで楽しみ、歳を忘れてしまう境地が生き生きと描かれている。
心の欲する所に従って年を知らず
逋適逍遥我が天を全うす
閑臥書を枕にす安楽境
長生何ぞ必ずしも神僊を羨まん
思う存分自由な生活を楽しんで、年のことなど忘れてしまった。
世間から引退して悠々自適
書物を枕にのんびり横になって安楽の境地
88歳も長生きしたので、不老不死の仙人など羨ましいとも思わない。
(「日曜美術館」解説)
この作品を見るまでは、
「一日も早く完治して、またウィンドサーフィンがしたい!」
と焦り、
「なぜ治らないのか!? 存在は自分を罰しているのか!!」
と嘆いていた。
しかし今では、何もせずに家でゴロゴロしながら動画や読書に興じていることが、とても有り難く幸せに感じるようになった。
ほんの少しの意識のシフトが、同じ状況を「地獄から天国へ」と変えてしまう。
人間の意識は、何とも計り知れない力と不可思議さに満ち溢れている。