宮部みゆき「あんじゅう~三島屋変調百物語事続~」を読みました! | ピアノ弾き語りシンガーソングライター「そらみつ」オフィシャルブログ

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好きな音楽はメタル、趣味は歌舞伎鑑賞。メタルと歌舞伎を取り入れたオンリーワンのオリジナル曲をお届けしています。

こんにちはウインク
ピアノ弾き語りシンガーソングライターの
そらみつです。

今日のブログテーマは、最近読んだ本の感想です。

宮部みゆきさんの、「あんじゅう~三島屋変調百物語事続~」です。




「三島屋変調百物語」シリーズの2作目にあたるこの作品。
1作目と同じく、江戸・神田三島町の袋物屋「三島屋」の主人の姪、「おちか」が、「黒白の間」を訪れるお客から不思議な物語を聴く...というスタイルで話が進んでいきます。

人の心の闇を覗き見るような黒々としたお話もあり、怖い中にもどこかほのぼのしたお話もあり...。この2作目は、どちらかというとほのぼの系の、心に染みるお話が多いです。

タイトルにもなっている、「暗獣」(あんじゅう)。人を慕いながらも、人と一緒にいると弱ってしまう、悲しい運命を背負ったあやかし「くろすけ」と、年老いた侍夫婦の心温まる交流が描かれています。バイキンくん

「くろすけ」がたまらなく愛おしいけれど、それゆえに別れを決意する夫婦。

別れ際に「くろすけ」に語りかけた言葉があまりに優しくて、切なくて、泣ける作品です。

そして、「逃げ水」という作品には「お旱さん」という愛らしくてちょこっと怖い女の子の神様が登場。
「お旱さん」に取り憑かれた男の子、平太と、三島屋の可愛い丁稚さんの新太が喧嘩しながらも少しずつ打ち解けていくシーンにほのぼの。照れ

「藪から千本」「吼える仏」は人間の心の闇を垣間見る、かなりゾッとするお話です。
夜中に1人で読むと、トイレに行けなく...(私だけかもしれませんが...キョロキョロ汗汗汗)

このように個々のお話も面白いですが、このシリーズのもうひとつの魅力は、物語を聴くことを通して、「おちか」が成長していくことです。

1作目で、婚約者を失った悲しい事件により心を閉ざしていた「おちか」が、物語を聴いていろいろな人の人生に触れ、少しずつ変わってゆきます。

時代小説ではありますが、一人の女性としての「おちか」の心の動きは現代の女性でも充分、寄り添うことができると思います。

そして。
2作目では女中の「お勝」や「深考塾」の若先生や子どもたち、そして「吼える仏」で語り手となる偽坊主、行然坊...と、百物語を介して仲間たちが増えていきます。(怪しい人もいますが基本は皆、いい人達ですおねがい)
「おちか」とそういった人達との、時に面白く、時に心温まるやりとりも素敵ですおねがい

そんな感じで。
怖いお話もありますが、全体としては、優しく温かな読後感。続きが楽しみになる作品でした。

ぜひ、皆さんも読んでみてください音譜
角川文庫で、「くろすけ」の可愛い表紙が目印ですよ。ウインク


それではまた次回ウインク



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