森下さんとDとの話し合いが終わり,私は「これで一息つける。しばらくひとりでいられる」って思って安心した。
いままでどんな言動も支配されてきたから,いくら寂しくても,もう一人でいたほうが楽だった。

帰ってから,Dからのメールを迷惑フォルダで見つけた。そして彼からもらった印刷してある長いメールを読んだ。
何度も何度も読んだ。

「親愛なるゆ~へ
 元気でいますか。ごめんね,僕はずっと君に冷たかったね。そしてこの数週間,僕はずっと怒ってばかりいた。ごめん。それにもかかわらず,君はずっと僕に耐えて,支え続けてきてくれた。とても感謝しています。
ぼくは君に我慢することが出来なくなって、思いやりがなくなっていた。実を言うと,君のおかげで,僕は日本での生活を前向きに見るようになったんだ。
僕は君と友達のままでいたいし,しょっちゅう会いたい。
僕は引っ越しをしたから,キミと会うことは理由があってあうことになるから,きっといらつかなくて済むと思う。だから,君がすぐに回復して、また前のような素敵なゆ~に戻ってくれるのを心から願っているよ。

最近気づいたのは,君が僕の影響で,僕のように話しをして,僕のように行動するようになった。僕の言動を真似してるんだ。自信と勇気を持ってほしい。十戒の二つ目にある『隣人をなんじのように愛せよ』を思い出してほしい。絶え間なく愛するのだ。
君が,不出来だとか怠け者だとか、愛がもらえないとか,そんなの全部嘘だ!
 
僕は認めたくなかったけど,君とのいろんな意味での強いつながりを切らなくちゃいけないと思ったんだ。それは君が僕にはふさわしくないとか,そういうことではなくて,前も言ったけど、ひとつは日本は僕のいたい国ではない。もうひとつは,ここ日本で真剣に誰かとつきあいたくないんだ。僕はまだ具体的に結婚は絶対考えられない。

僕は本当にわがままで,短気だということがわかった。神の教えに最も背いている。だから,僕から君は僕から離れていこうとしているんだろう。君に愛情を持って接しなかった。我慢も思いやりもなかった。許しとか愛のかわりに君を落ち込ませた。
君は気づいてないかもしれないけど,君は神から送られた使者だと思うんだ。いつも真実を僕に教えてくれた。神は君を使って僕にいい影響を与えて、変えようとしているんだろう。そして僕に,まだまだいい人間になる余地があるんだってことを,君は気づかせてくれたんだ。

君の成長と成功ために僕は祈る。特に世界平和について,神についてをわかってほしい。そのために祈る。今までの僕の行動からは,ちょっと疑わしいと思うかもしれないけど、本当に願えば叶うと僕は信じているんだ。
確かに,僕は君を愛していたし,ずっと愛し続ける。君がくれた愛に本当にありがとう。 D」

何度も繰り返し読んだ。感情はうれしいんような複雑な気分だった。一体何が言いたいの?
う~ん。ちょっと神がかったパートが気になったりはするものの,なんだ,この人普通のことを気づく人なんだって思った。
でも,だからといって戻る気にはなれず。ただ,友人として頻繁に会いたい,という部分が気になる。
これは,避けたい。しばらくは会いたくない。そう思った。

そしてあまりよく眠れないまま朝が来た。早速昼頃からDの電話。

D「美容院に行くから,今から電車で向かうんだ。終わったら会わないか?いまどこ?実家なら、そこまで行くよ。」

ゆ「え・・・実家にはこないで。うちの両親は,もうあなたには会いたくないと思うし」

D「・・親に僕の悪いこと言ったのか・・・じゃあ,近くのコンビニで待ってる。終わったら電話するから。」

ゆ「うん・・・」

会うつもりもなかったのに、わざわざ電車に乗って片道一時間くらいかけて,美容院のために来る。私に会いに来るんだ。
うれしくなかったけど,いつも自動的に彼の言うことに従ってしまう。なんだかパブロフ犬のように,「彼が言う→私,従う」というシステムが出来上がってしまっていた。

休憩がないじゃないか!これでは,距離も置けない!
でも,少し会いたい。

「もう,今日荷物を引き上げてもらわなきゃいけないから・・」と自分に理由付けをして,会うことにした。
彼は感情を表に出さない。だから何考えてるか顔を見てもわかりにくい。きっとうれしかったんだと思う。
また喧嘩になる。

D「君は両親に,僕の悪口を言ったのか」

ゆ「悪口じゃなくて,事実」

D「ぼくは,悪者か」

ゆ「悪いことはしたよね」

D「・・・。きみのそういうところ,失礼だ。やめてくれないか」

ゆ「は?自分でいってたじゃん,酷い態度でごめんって」

D「君がそういう態度なら,僕は君とはやっていけない」

ゆ「は?!」

あんまり変わってない。自宅に車を走らせていたが、Uターンして,駅に向かった。

ゆ「帰る?」

D「・・・・ちょっとどっか停まってくれ・・」

駅の近くの公園のそばに車を停めた。無言だった。
Dは何も言わず,私の手を取って言った。
「僕は君が好きだ」
私を抱きしめた。
抱きしめられると,私はなんとなく許してしまうのだ。

今振り返って,まとめると,
「Dは、ただ単に私を好きだ。でも,彼の考え方・価値観が全く違うのだ。だからあわない。しかも,私のように結婚を考える人とは真剣につきあいたくないけど,好きだから一緒にいたい」そういうことだ。
それは,わがままというものである。

なんとなく一緒にいたくてカレーを食べに行こうと言うことになった。お気に入りのカレー屋さんに行った。

続きます。

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記事はDVのことばっかりですが,今は自分もいたわってます。
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