Kimちゃんの誕生日会でブラジル料理のレストランに行こうということになった。例のアメリカ人3女トリオと一緒だ。まさかあんなに遠いなんて思わなかったくらい,遠く車で一時間以上かけて行ったから、7時スタートが、あっという間に11時すぎになってしまった。
ちょうど後15分くらいで帰宅,という頃に,Dから電話が入った。でももうすぐ自宅だし,運転中だし,なんとなく電話で彼の嫌みを聞いたりするのもいやで,電話に出なかった。まあすぐ着くからいいや,と。
そしたら,Keyちゃんの電話が鳴った。Dからである。え~~!動揺した。怖い。どんな言い訳するのも怖い。
Keyちゃんが「どうしよう?」と訊く。
わたしは,答える。「私はいないって言って!トイレとか!」分けわからんやり取り。Key「もしもし,いまゆ~ちゃんトイレだから。」
正直今考えればどうでもいい。Keyちゃんに普通に電話で,ああ今ゆ~ちゃんは運転中だよ。とか,ゆ~ちゃんの電話はマナーモードになってるとか、気づかんかったとか,いろいろ言えるし、なによりなぜそんなことでびくびくしたのか。
それは,電話に出なかったことで確実に怒られるとわかっていたから。でも,仮に電話に出たとしても,帰宅時間が予想より遅いということで、確実に怒られるのは目に見えていた。電話があったということは,なにか怒っているというサインだった。
そして,Keyちゃんのところまでわざわざ電話したということが、「心配」というより、「怒り」の何よりのサインだった。
皆を送り届け,自宅の駐車場に車を停めた。家の明かりがついていなかった。Dの車もない。あれ?と思いながら家に入ると,家にはDがいない。Dに電話してみたが、出ない。その頃11:30ごろだった。その後,何回か電話しても留守電。深夜2時になっても帰ってこない。
もしかして家出?あきれて帰ってこないとか?
不安になって、留守電にメッセージを残すが、はじめは
「どうしたの。どこいってるの?かえってきたよ」だったのが,
「どうしたの??ごめんね,遅くなって、私が悪かったよ。帰ってきてください。」と涙声になっていた。たぶん彼の戦略通りなのかもしれない。
2時過ぎにいきなり帰ってきた。
わたしは,Dに駆け寄って、「心配したよ。連絡がないってこんなに心配なんだね。気づかなかった。ごめんなさい。遅くなったのに電話しなくて」と平身低頭に言った。
彼は,「僕が,どれだけ心配したかわかるか。そんな夕食を食べにいくだけで、10時には帰るだろうと思っていたら、11時になってもまだ帰ってこないなんて,おかしい。本当に夕食だったのか?なんで電話に出なかったんだ。男と一緒だったんだろう!だから出られなかったんだろ。」
声は張り上げたりしない。静かに,普段とおなじトーンで,しつこく懐疑的に訊かれ、怒られた。わたしは,一生懸命事情を説明し、許しを乞うた。
ちなみに「2時過ぎまで,どこにいたのか」を訊いても,答えない。唯一の友人Beck宅にでも行ってたのか?彼には,心を許せるような友人はひとりもいないし,もしものときに頼れるなら,Beckが唯一の友人だった。
次の日だったか、Dが機嫌のいい時に,「あの夜中どこに行っていたのか」訊いてみた。そしたら,私は目が点になるような答えが返ってきた。
D「そこの駐車場で,待ってたんだ。」(うちが見渡せる,大家さんの別駐車場で)
驚いたが、私は何も言わなかった。彼は,「車の中で私をずっと見張っていた」のだ。私がどんな様子で帰宅して、家の明かりも見えて、バタバタ探す様子も見える。私が外を見に行ったりしても,見える。見張っていたのだ。3時間も車の中で、ひっそりと私がどうするか見て,電話にもわざと出ずに。
ぞくっとした。怖い。この人,ストーカーになるかもしれない。怖い。そんな何時間も,相手を罰するためにひっそり待つなんて,おかしい。そう思った。
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