作新学院 400 025|11
大体大浪商010 000|1
2回戦8試合目。ベスト8への最後の席を争うのは、前の試合に続いて関東の強豪校作新学院と、関西の強豪校大体大浪商の試合となりました。
作新学院は、初戦、新潟の開志学園を相手に、先制は許したものの、相手のミスを突いて逆転で下しての2回戦、大体大浪商は宮城のクラーク記念国際高校を相手に、スクイズで奪った1点を、4番エースの白石投手が守り抜くという素晴らしい投手戦を勝ち上がっての2回戦でした。
初戦を完封した大体大浪商の先発白石投手の立ち上がり、作新学院先頭の関選手を1-2から空振三振…と思ったところ、捕手がその投球を捕ることができず、振り逃げで出塁を許しました。盗塁と2番海老沼選手が進塁打となるニゴロで1死3塁とすると、ここから作新学院打線が猛攻を見せます。3番本間選手が中前安打で1点先制。4番生井選手が右翼への2塁打で本間選手が生還、5番金子選手が中前安打で生井選手が生還、その金子選手の盗塁があって、6番篠原選手が左前安打、さらに7番金山選手は左前の適時打。初戦、3安打完封(3安打のうち2本は内野安打)と好投した白石投手から5連打で4点を奪いました。
大体大浪商は初回の攻撃は三者凡退で打ち取られたものの、2回、この回先頭のエースで4番の白石投手が中堅越えの三塁打で無死3塁の好機を作ると、6番井出選手がスクイズを決めて1点を返しました。
続く3回の大体大浪商の攻撃も、イニングの先頭8番清水選手が3塁打で出塁をして得点差を縮めるチャンスを得ました。続く9番生松選手はとらえた打球だったものの右直で1死。1番に打順が返って大工谷選手が放った打球は三塁手を強襲。三塁走者は本塁を突くものの、三塁手を襲った打球が遊撃手のすぐ前に転がり、バックホーム…本塁タッチアウト。大体大浪商としては、惜しい走者を失うことになりました。
立ち上がりの初回に4点を奪われた大体大浪商の白石投手でしたが、2回以降は自分のピッチングを取り戻し、2回の先頭9番打者から9人をパーフェクトで抑えていきます。この9人目の大場選手が放った打球は左翼線ファウルゾーンへの当たりでしたが、生松選手が長駆、走り抜けて掴み取り、追加点を許しません。
3点差のまま迎えた、試合後半戦の5回。この試合、追いつくためにはこの3点差のままで守り続け、味方の攻撃につなぎたい大体大浪商でしたが、1死後、作新学院2番の海老沼選手に四球、盗塁で1死2塁のピンチとなります。ここで、3番本間選手が右中間への二塁打で、追加点を奪い取ると、4番生井選手にも左翼への二塁打が出て、この回、大体大浪商にとって大きな2点を失うことになり、点差は5点となりました。
さらに作新学院は、大体大浪商のエース白石投手の投球数が80球を越えてきた6回表に、死球でこの回先頭の6番篠原選手を出塁させると、7番金山選手の2球目にエンドランを敢行。二塁手がベースに入ったところへ打球が転がっていき無死1、3塁となりました。さらに金山選手の盗塁で無死2、3塁とすると、代打の高坂選手が右翼へ適時打。これで、コールドゲーム圏の7点差となりました。ここで、大体大浪商は白石投手から大森選手へと継投を見せます。捕手から「みんなで守ろう」という声が飛んだこの場面、作新学院1番関選手の打球は左翼前への弱い飛球となり、投手から左翼に回っていた白石選手がダイビングキャッチを試みるも、届かず安打となりました。続く2番海老沼選手は中堅への当たり、そのまま走者が本塁へと帰ってきてさらに3点追加。その後も3番本間選手の二遊間の当たり、井出選手がダイビングキャッチを試みるものの届かず安打となりました。さらに5番金子選手が右翼への安打、盗塁で作新学院は、2死2、3塁としましたがここは大森投手が踏ん張り、11-1と10点差のコールド圏内の点差(7点差でコールド成立)で6回裏の大体大浪商の攻撃を迎えました。
6回裏、作新学院は初戦も2イニングを登板している川上投手をマウンドに送りました。
8番からの攻撃となった大体大浪商は、代打攻勢。先頭として打席に立った梶原選手が中前安打で出塁。
続きたい2枚目の代打池田選手でしたが、ここは二塁手へのゴロ、走者へタッグし一塁転送で併殺が成立、2死走者なしとなりました。
しかし、あきらめない大体大浪商は、1番大工谷選手が右前安打で出塁、2番松井選手も中安で続き、2死ながら1、3塁としてクリーンアップを迎えます。
ここで3番笹田選手が放った打球は、中堅への当たり。これを中堅手がつかんでゲームセット。
立ち上がり、鮮やかな先制攻撃をした作新学院がリードを守り続け、ベスト8進出を決めました。
前の試合で3安打完封の大体大浪商の白石投手の立ち上がりを攻略した作新学院打線と、そして大体大浪商の反撃を許さなかった守りががっちりかみ合った作新学院が強さを見せて完勝した試合でした。