「バンコクドリーム Gダイアリー編集部青春記」 室橋裕和 | バックパッカー、いや元バックパッカーです。

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113か国旅して、それから・・・

 かつてタイで発行されていた情報誌の編集者が書いた本。「エロからテロまで」のキャッチコピーの通り、雑多な記事を収録した雑誌で、私もタイに沈没していた時代はよく読んでいた。残念ながら今は廃刊でサイトのみがあるが、エロ情報のみのようで、雑誌時代の精神性は失われてしまったようだ。

 

 この本はただ雑誌の編集の話だけではなく、著者の青春記にもなっており、これがとても面白い。Gダイアリーの読者でなくても楽しめる内容だ。

 

 Gダイアリーには面白いコラムも多くて、下川裕治のような著名人や、アジアに沈没して大麻ばかり吸ってる人とか、風俗嬢の人生に迫る人など個性ある人が書いていた。そういえば犬巻カオルも下品でよかったなあ、と思ってネットで検索してみたがヒットしない。タイ人の男と結婚しバンコクで旅行会社をやってたはずだがやめてしまったか。このままGダイアリーが忘れ去られてしまうのも残念なので、質の高い記事や人気のあったコラムをまとめて文庫本として出版してほしい。

 

 思い出した。大麻は谷口狂至だ。コラムはよく読んでいたが文庫本は今一つだった。本にするとなると書けないこともあるのか、中途半端な内容になってしまっていたので、セーシェルに行ったときにゲストハウスの客室の引き出しに置いて帰った。犬巻カオルも誰かコンタクトをとって、下品さ全開のコラムとその後の彼女の人生を書きなぐった本を出版してもらえないかな。