さて,そろそろ実際に動作させてみよう。 するとすぐに分かるが,3DMark06のメインテスト4シーンのうち3シーンは,3DMark05からの流用。これに,前出の新作,南極基地のシーンを加えた形で成り立っている。同じDirectX 9.0c世代の3Dベンチマークソフトということで,“3DMark05 Second Edition”的なイメージというか,マイナーチェンジ版的な位置づけなのだろう。とはいえ,レンダリングエンジンには比較的大きく手が入っており,技術的視点で見るとかなり進化している。 新開発の改良型レンダリングエンジンが積極活用されるのは,「HDR/SM3.0 Graphics Test」と呼ばれる,水棲怪物と南極基地の後半2シーンだ。ここでは,テスト名からも分かるとおり,新型のハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range,以下HDR)レンダリングが用いられている。 HDR/SM3.0 Graphics Test 1とされる「Canyon Flight」。水棲怪物ともども,3DMark05からの続投となるこちらはHDR/SM3.0 Graphics Test 2「Deep Freeze」。南極基地における日中の様子を描く HDRレンダリングについて簡単にまとめると「PCディスプレイで標準的な24bit“フルカラー”,1677万7216色を大きく超える色空間を使ってレンダリング(≒描画)することで,現実世界の明るさを表現しようとすること」だ。本連載で詳しく解説しているので,ぜひそちらを参照してほしいと思う,FF11 RMT。 3DMark05でもHDRレンダリングは用いられており,「レンダーターゲット」(Render Target:レンダリング対象のフレームバッファ)として,αRGBが各16bit浮動小数点(FP16)の「FP16-64bitバッファ」を活用していた。一方,テクスチャはαRGBが整数8bitの24bit(正確にはαチャネル8bitがあるから32bit)bitカラーの通常のLDR(Low Dynamic Range)ベースで,ブレンディングなどのポスト処理もシェーダで行われていた,ドラゴンクエスト10 RMT。シーンを別視点から実際にレンダリングして生成する動的な環境マップをLDRテクスチャで生成すると,その時点でHDR陰影が消失してしまうし,ブレンディングをシェーダで行うと高負荷になってしまう。下の図の左下側のようなイメージだ
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