最後に文章を書いたのが、去年の11月26日である。
その間忙しかったのか、と問われると「まあ、忙しくはあったのだけれど想定内で」ということになるのだろう。年の瀬が忙しいのは、毎年のことだし。そこでイレギュラーな「何か」に見舞われたわけでもない。毎年と同じようなことーとは言え当然のことながらまったく同じ、ということもなくー12月が過ぎていった。
前の文章でも書いたのだが、飼っていた猫のちゃまるが他界した。とても悲しかった。ありえないくらいに落涙もした。
そのことを思えば去年は、僕にとって大きな節目となった。ちゃまるが旅立ったことで、僕の中にあった「よきもの」がほんの少し減った気がする。そのかわりに何か奇妙な「すきま」が生まれた。
最初、その「すきま」に僕は気がつかなかった。しかしそれは日毎に大きくなり、12月の半ばには確実に知覚できるまでになっていた。それは未だに続いていて、僕はなんとなく釈然としない「日曜日の夕方の霧雨」みたいな日々を過ごしている。
そのせいかは知らないが、転倒して指を捻挫してしまった。「すわ骨折か」と思ったが骨に異常はないらしい(現時点で)。しかし僕の指は、ヘソを曲げたミミズのように腫れがって変色してしまっているのだ。
なんとも、おわっているような年のはじまりである。やれん。