某ヘヴィメタル専門誌を読まなくなって久しい。毎月購読していたのは20代の半ばまでだろうか。
そこで読み込んだ情報は、いまだに頭の中にあって中古CDを漁る時には役に立つ。
幾多のアーティストが生まれ消えてゆく。その有様をもっともリアルに感じられた頃である。
パンテラがザック・ワイルドを迎えて、ワールド・ツアーをしている。(ちょいと古い情報でスマヌ)おそらく未だに世界を廻っているのではないだろうか。ダイムの盟友・ザックの加入は予期してはいたものの、現実を目の当たりにすると感慨深い。
ザックがフィル・アンセルモと並び立つ姿はやはり最高である。
ヘヴィメタルの骨子はリフの強度である。
もちろん扇情的ななギターソロは楽曲を盛り上げるファクターではあるのだが、やはりメタル・ミュージックはリフである。
パンテラ亡き後、その後継者の筆頭であるのが、ラム・オブ・ゴッドだ。
僕も、以前ほど界隈の音を聴いていないのだが、彼らのリフは素晴らしい。ツインギターの絡みを入れつつ、ときに疾走し、ときに沈み込むヘヴィネスは極上である。
そんな彼らの去年の作品『オーメン』はそれまでの頂点を極めた『ラス』以降の停滞していた空気を一気に吹っ飛ばした快作だった。『ラス』以降の『レゾリューション』『シュツルム・ウント・ドランク』『ラム・オブ・ゴッド』の今ひとつ弾けきれていない空気を一刀両断した。みじん切りよろしく細く刻まれるリフが怒涛の如く暴れ回るさまは、「もしパンテラが、ダイムが、ヴィンスが生きていたら…」とあらぬ妄想を抱かせてしまう。
それにしても。一年まえの作品である。もう少しアンテナを鋭くしておかなければ。
え、そうなの?ひどいな…