そうる吹き溜まり | レさんのブログ改めジャンク・エッセイ

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活字中毒の方、ヒマ潰してみませんか?

 業が深いなぁ、と思う。

 音楽って本当に業が深い。例えば僕のごときの話をすると。

 

 ALFEE(THEがつく前の)に興味を持ってバンドのマネゴトに手を出して、それからズブズブと深みにハマってさぁ大変!周りにはマトモに学生したり就職したりして、残っているのはヘンな人たちしかいません。どうしよう。ってねぇ、言っても好きなモンは好き。まぁキツイ思いも怖い思いもしたけれど、ギターは、バンドはやめられなかったの。業が深いねぇ。

 

 先ほど、『72時間』で24時間営業の音楽スタジオをやっておった。

 僕もかつて通った場所だ。いや、Tvで写っておったスタジオには行ったことないけど。東京におった時分はもっぱら専門学校内のスタジオで演っておったからね。専門学校内のスタジオでひとしきりセッションしたあと、専門学校のある千駄ヶ谷から代々木を経由して新宿まで歩いて行って、ションベン横丁で気勢を揚げると言うパターン。そんな夜をくり返していた20代前半。ちょっとしたイザコザに巻き込まれて意気消沈、うなだれての帰福と相成った。

 

 しかし、ここで懲りないのが僕である。今度はドラムを叩いておった弟とメンバーを取っ替え引っ替えまたバンド三昧。ちょうどパンテラの人気が勃興しておった時期でガッツリやっておったねぇ。所謂モダンヘヴィネスってヤツ。この頃は他にもお付き合いでジュディマリのコピーバンドやボウイのコピーバンドにもお邪魔したり。そういえばレッズこと(浦和じゃなくてね)レッド・ウォーリアーズとか、ストリート・スライダーズとかの良さに気が付いたのもこの時期だった。

 

 練習スタジオに集うのはソウルフルな連中ばかりである。

 何か伝えたいことがあって、吐き出したいことがあって、この場所を訪れる。そこには年齢も職業も性別さえも超越し、人が集う。それを辞められないひとたち、卒業できないひとたち。行き場の無い感情が激しく時に静かに渦を巻きのたうつ場所。それが練習スタジオである。

 

 今宵も、福岡で東京で大阪で名古屋で。はたまたもっと小さな町で。ソウルフルな連中が、冷え切った空気に自らの業を燃焼させた青や赤の炎を灯す。