みなさん、こんにちは。 ギークなLEC専任講師の荻原です。
突然ですが、キーボードショートカットって使っていますか?
便利ですよね。多ボタンマウスを断念してから、ショートカットを多用するようになりました。
ただ、ショートカットの組み合わせって、とても数が多くて、どれを使えばいいのか混乱しがち、です。
そこで、今回は、私がふだん使っているショートカットキーをいくつかご紹介します。
本邦初公開です(笑)
1.(基本的にどのアプリエーションでも使えるもの)
①『 Ctrl + S 』 文書の上書き保存
②『 Shift + Ctrl + S 』 文書に名前を付けて保存
③『 Alt + Tab 』 ドキュメント・アプリケーションの切り替え ※1
④『 Windows ロゴ キー + ← 』 画面の左側にウィンドウを固定する
⑤『 Windows ロゴ キー + → 』 画面の右側にウィンドウを固定する
⑥『 Windows ロゴ キー + ↑ 』 ウィンドウを最大化する
⑦『 Windows ロゴ キー + ↓ 』 ウィンドウを最小化する
※1 このショートカットキーは、もっぱらLECのスタジオPCそのほか出先で、自分のものではないPCを使う場合に活用しています。自分のモバイルPC(Dell製のXPS13)では、トラックパッドのジェスチャーのほうが楽なので、このショートカットは使いません。事務所のデスクトップPCは、モニター上で複数のアプリケーションを表示できる広さがあり、有線マウスの使い勝手がいいこともあって、切り替えはタククバーでしています。
2.(Word・PowerPointで使えるもの)
①『 Ctrl + F1 』 Wordのリボンの折り畳み、展開
②『 Ctrl + A 』 すべて選択
③『 Ctrl + Z 』 もとに戻す(undoですね)
④『 Ctrl + X 』 切り取り
⑤『 Ctrl + C 』 コピー
⑥『 Ctrl + V 』 貼り付け
⑦『 Ctrl + Y 』 操作をやり直す(redoですね)
上記のうち、③と⑦をセットで、④⑤⑥をセットで扱うといいですよ。
④と⑤はマウスの「左クリック+ドラッグ」で範囲指定をしてから、ですよ。
私が特に重宝しているのは⑦です。③とセットで使うときは「間違った!」という時に③で元に戻しますが、「戻したのが間違いだった」という時に⑦で元に戻したのを復活させます。司法書士受験には、③が「抹消登記」で、⑦が「抹消回復登記」といったほうが判りやすいですか。
で、実は、私が⑦の一番使うのは、Wordで「行間を調節」するとき、です。私は、レジュメを作成するときに、1ページの中に全部つめこみたい達なので、文字の大きさと行間を細かく調整します。困ったことに行間指定のショートカットキーが無いんです。でも、たとえば、「ある行と行の間を10ptに設定」した直後に、別の行にカーソルを合わせて「Ctrl + Y」を押すと、その行も10ptになります! これでレジュメ作成の労力が5%程度は軽減されたように思います(当社比)
不満は、CtrlとYキーの間隔が長いこと。キーボード左下のCtrlキーは、左手の小指で押しますよね。で、Yキーは、普通、右手の人差し指で押します。但し、行間指定を何度も繰り返し行うためには、右手はマウスを握っていたい。そうすると、左手の小指+左手の人差し指で「Ctrl + Y」を押すことになります。これが・・・・なんとか・・・・ギリギリ・・・・届く・・・・んです(個人の感想です)
せめてCtrl+Gとか、Fn+Yとかにならなかったもんですか、ね。
3.(Acrobatで使えるもの)
①『 Fn + ← 』 PDFの先頭に戻る(Wordでは使えない)
②『 Fn + → 』 PDFの末尾に進む(Wordでは使えない)
このショートカットも、すごーく便利です。私には。
実務・講義の資料は、いつでも・どこでも参照したいので、できるかぎりPDFにしてクラウドストレージに保管しています。これで、PCでもiPadでもWeb環境さえあれば、いつでも文献・資料にアクセス
できます。ただ、1000ページを超えるようなPDFファイルの場合、iPadではまだ扱いやすいのですけれども、PC上で縦スクロールするのが結構しんどい。とくに、目次に戻ろうとするときに、1000ページ分も延々とマウスホイールでスクロールなんてやってられません。もちろん、画面の右側にあるスクロールバーのつかむところ(←この部分の名前って何ていうんだろう?)をつかんで、ぐいっと上まで持っていけばいいんですけど、ね。機会があったら是非ちょっとやってみてください。1000ページのPDFファイルで。数10ページ程度なら、そのつかむところは“大きい”んですけど、1000ページもあると、つかむところが“ちっちゃい”んです。ここにマウスカーソルをきっちり合わせて、しっかりつかんで、離さないように、上まで持っていく。ストレスたまります。だ・か・ら。『 Fn + ← 』。たったこれだけで数百ページ分すっとばして冒頭まで戻ります! ビバ。ショートカット。
4.(マウスを使うもの)
①『 ウィンドウをつかんでシェイク 』 他のウィンドウの最小化
②『 Ctrl + マウスのホイール 』 画面の拡大・縮小
いずれも、地味?に便利です。
5.(モバイルPCのトラックパッドのジェスチャー)
これはもともとXPS13にバンドルされていたCypress社のアプリケーション上のものなので、一般的ではありませんが。
①四本指でタッチ + そのうちの一本でスワイプ アプリケーションの切り替え(Alt + Tabと同じ)
②三本指でクリック IEの起動
③二本指で、縦/横スクロール(慣性スクロール付) ※1
※1 縦スクロールは、マウスのホイールの方が快適です。でも、いま愛用しているBluetoothマウスには、横スクロールの機能がないので、こちらはトラックパッドを使っています。
長いぞ・・・・・。では、本編、いってみよう!
【商業登記の質問・回答②】
Q.今回の設問では、株式移転設立完全親会社の登記と、完全子会社となる会社の変更登記とは、経由同時申請の必要なしと見えたのですが、子会社側の事項(無償割り当て等)に関する添付書類は親会社側の申請書に添付しないということでしょうか?また、新株予約権を消滅させる場合はどうなりますか?
A.はい。今回の設問では同時申請は不要です。
同時申請が必要になるのは、①株式移転によって完全子会社の新株予約権を消滅させ、②その対価として設立会社の新株予約権を交付するとき、です。この二つは連動します。
今回は、株式移転完全子会社となる会社の新株予約権は、そのずーっと前(3月31日24時)をもって消滅しており、新株予約権がない状態で株式移転を行います。従って、株式移転による設立登記に新株予約権は関係してきません。新株予約権が存在しませんので、新株予約権者に対する通知も不要ですし、新株予約権提出公告も不要です。このように新株予約権が存在せず、提出公告等も行いませんので、これに関する添付書類も不要です。
直前期ですので、結論だけ憶えていただけば良いと思います。
結論だけでなく、新株予約権が会社組織再編においてどのように扱われるのかを考えてみようということであれば、以下のような扱いになります。でも、難しいですよ。
①組織変更
新株予約権を発行している会社が持分会社に組織変更した場合、新株予約権は『当然に消滅』します(会745Ⅴ)。持分会社では新株予約権は存在しえないからです。
そこで、組織変更に際して消滅する新株予約権については、金銭を交付することになり、交付する金銭の額等を組織変更計画に記載しなければなりません(会744Ⅰ⑦⑧)。また、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会777Ⅰ)
※持分会社から株式会社へと組織変更する場合には、そもそも持分会社において新株予約権は存在していません。
②吸収合併消滅株式会社
新株予約権を発行している会社が合併により消滅した場合、新株予約権は『当然に消滅』します(会750Ⅳ)。新株予約権の目的となっている株式は、合併によって消滅している会社の株式だからです。つまり、消滅会社の新株予約権は、当然に、存続会社の新株予約権となるのではなく、消滅してしまうのです。もっとも、合併契約により、消滅会社の新株予約権者に対して、存続会社の発行新株予約権を交付することも可能です(会749Ⅰ④⑤)。また、存続会社の新株予約権ではなく、金銭等を交付することも可能です(同)。
なお、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会787Ⅰ①)。但し、発行当時からの新株予約権の内容の一部に「合併の際には承継会社の新株予約権を交付する」旨の規定(会236Ⅰ⑧イ)があり合併契約の内容がこれと一致しているときは買取請求はできません(会787Ⅰ①)。だって、その内容を知りながら新株予約権の申込みをしたのですから、ね。
※吸収合併存続株式会社の既発行の新株予約権に変動はありません。
③新設合併消滅株式会社 ※条文番号が異なるだけで、内容は上記②と同じです。
新株予約権を発行している会社が合併により消滅した場合、新株予約権は『当然に消滅』します(会754Ⅳ)。新株予約権の目的となっている株式は、合併によって消滅している会社の株式だからです。つまり、消滅会社の新株予約権は、当然に、設立会社の新株予約権となるのではなく、消滅してしまうのです。もっとも、合併契約により、消滅会社の新株予約権者に対して、設立会社の発行新株予約権を交付することも可能です(会753Ⅰ⑩⑪)。また、存続会社の新株予約権ではなく、金銭等を交付することも可能です(同)。
なお、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会808Ⅰ①)。但し、発行当時からの新株予約権の内容の一部に「合併の際には設立会社の新株予約権を交付する」旨の規定(会236Ⅰ⑧イ)があり合併契約の内容がこれと一致しているときは買取請求はできません(会808Ⅰ①)
※新設合併設立株式会社は、これによって法人格を取得するのであり、既発行の新株予約権が存在することはありえません。
④分割会社(吸収分割)
新株予約権を発行している会社が会社分割をした場合、新株予約権には『影響が生じない』のが原則です。なぜなら、会社分割とは“一事業部門”を分離するものであり、その事業部門を承継した会社が交付する対価(株式・金銭等)は分割会社が取得するものだからです。このように会社分割は、分割会社の新株予約権者に大きな影響を与えません(従って、新株予約権者には、原則として買取請求権はありません)。
しかしながら、「分割する事業部門の業績と連動するストックオプション」を発行している場合は話が違います。対象となる事業部門が承継されてしまったのですから、ストックオプション(新株予約権)も移動させる必要があります。そこで、分割契約において「分割会社の新株予約権を消滅させ、承継会社の発行新株予約権を交付する」旨を定めることができます(会758⑤)。この定めがある場合には、分割会社の新株予約権は消滅し、承継会社の発行新株予約権が交付されることになります(会759Ⅴ)。この場合、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会787Ⅰ②)。但し、発行当時からの新株予約権の内容の一部に「吸収分割の際には承継会社の新株予約権を交付する」旨の規定(会236Ⅰ⑧ロ)があり分割契約の内容がこれと一致しているときは買取請求はできません(会787Ⅰ②)。
なお、組織変更や合併の場合と異なり、分割会社の新株予約権は当然に消滅するものではありませんので、金銭等を交付して消滅させることはできません。
※吸収分割承継株式会社の既発行の新株予約権に変動はありません。
⑤分割会社(新設分割) ※条文番号が異なるだけで、内容は上記④と同じです。
新株予約権を発行している会社が会社分割をした場合、新株予約権には『影響が生じない』のが原則です。なぜなら、会社分割とは“一事業部門”を分離するものであり、その事業部門により設立した会社の発行株式は分割会社が取得するものだからです。このように会社分割は、分割会社の新株予約権者に大きな影響を与えません(従って、新株予約権者には、原則として買取請求権はありません)。
しかしながら、「分割する事業部門の業績と連動するストックオプション」を発行している場合は話が違います。対象となる事業部門が承継されてしまったのですから、ストックオプション(新株予約権)も移動させる必要があります。そこで、分割計画において「分割会社の新株予約権を消滅させ、設立会社の発行新株予約権を交付する」旨を定めることができます(会763⑩⑪)。この定めがある場合には、分割会社の新株予約権は消滅し、設立会社の発行新株予約権が交付されることになります(会764Ⅶ)。この場合、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会808Ⅰ②)。但し、発行当時からの新株予約権の内容の一部に「新設分割の際には設立会社の新株予約権を交付する」旨の規定(会236Ⅰ⑧ハ)があり分割計画の内容がこれと一致しているときは買取請求はできません(会808Ⅰ②)。
なお、組織変更や合併の場合と異なり、分割会社の新株予約権は当然に消滅するものではありませんので、金銭等を交付して消滅させることはできません。
※新設分割設立株式会社は、これによって法人格を取得するのであり、既発行の新株予約権が存在することはありえません。
⑥株式交換完全子会社
新株予約権を発行している会社が株式交換により完全子会社になる場合でも、新株予約権には『影響が生じない』のが原則です。なぜなら、株式交換とは、完全親子会社関係を創設するために、発行済株式の全部を完全親会社に移転し、完全親会社から完全子会社の元株主に株式等を交付するものだからです。このように株式交換は、理論的には完全子会社の新株予約権者に大きな影響を与えません(原則論としては、新株予約権者には買取請求権はありませんが、以下のように、修正がかかるのが普通でしょう)。
しかしながら、株式交換後も完全子会社の新株予約権が残っていると、その行使によって100%支配の完全親子会社関係が崩れてしまいます。そこで、株式交換契約において「完全子会社の新株予約権を消滅させ、完全親会社の発行新株予約権を交付する」旨を定めることができます(会768Ⅰ④⑤)。この定めがある場合には、完全子会社の新株予約権は消滅し、完全親会社の発行新株予約権が交付されることになります(会769Ⅳ)。この場合、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会787Ⅰ③)。但し、発行当時からの新株予約権の内容の一部に「株式交換の際には承継会社の新株予約権を交付する」旨の規定(会236Ⅰ⑧ニ)があり株式交換契約の内容がこれと一致しているときは買取請求はできません(会787Ⅰ③)。
なお、組織変更や合併の場合と異なり、株式交換完全子会社の新株予約権は当然に消滅するものではありませんので、金銭等を交付して消滅させることはできません。
※株式交換完全親株式会社の既発行の新株予約権に変動はありません。
⑦株式移転完全子会社 ※条文番号が異なるだけで、内容は上記⑥と同じです。
新株予約権を発行している会社が株式移転により設立会社の完全子会社になる場合でも、新株予約権には『影響が生じない』のが原則です。なぜなら、株式移転とは、自社の完全親子会社を新たに設立するために、発行済株式の全部を設立完全親会社に移転し、完全親会社から完全子会社の元株主に設立時発行株式を交付するものだからです。このように株式移転は、理論的には完全子会社の新株予約権者に大きな影響を与えません(原則論としては、新株予約権者には買取請求権はありませんが、以下のように、修正がかかるのが普通でしょう)。
しかしながら、株式移転後も完全子会社の新株予約権が残っていると、その行使によって100%支配の完全親子会社関係が崩れてしまいます。そこで、株式移転計画において「完全子会社の新株予約権を消滅させ、完全親会社の発行新株予約権を交付する」旨を定めることができます(会773Ⅰ⑨⑩)。この定めがある場合には、完全子会社の新株予約権は消滅し、完全親会社の発行新株予約権が交付されることになります(会774Ⅳ)。この場合、これを不服とする新株予約権者は、新株予約権の買取請求ができます(会808Ⅰ③)。但し、発行当時からの新株予約権の内容の一部に「株式移転の際には承継会社の新株予約権を交付する」旨の規定(会236Ⅰ⑧ホ)があり株式移転計画の内容がこれと一致しているときは買取請求はできません(会808Ⅰ③)。
なお、組織変更や合併の場合と異なり、株式移転完全子会社の新株予約権は当然に消滅するものではありませんので、金銭等を交付して消滅させることはできません。
※株式移転設立完全親会社は、これによって法人格を取得するのであり、既発行の新株予約権が存在することはありえません。
さて、以上を踏まえて、レジュメのP38を見てください。(8)が次のようになっていますよね。
(8) 登記申請
【株式会社A、株式会社B】
株式移転の手続きが終了した日から2週間以内に、本店所在地において一定の登記をしなければならない(会925) ※形成登記である
「設立完全親会社」→『設立登記』
「完全子会社」→『変更登記』※新株予約権消滅の変更登記
①株式移転による設立登記と変更登記は同時に申請しなければならない
②登記申請は、各会社の代表取締役から行う。
③設立完全親会社と完全子会社の管轄法務局が異なるときは、株式移転登記はすべて設立親会社の管轄法務局に提出し、完全子会社の登記は設立完全親会社の管轄法務局を経由して申請する。
株式移転設立完全親会社の設立登記は必ず行わなければなりません。設立登記だから、です。これに対して、完全子会社においては、新株予約権が株式移転によって消滅したのであれば、その旨の変更登記を同時申請で行いますが、そうでなければ登記を要しません。
また、上記⑦のように、株式移転完全子会社で新株予約権を株式移転計画で消滅させた場合には、必ず設立親会社において新株予約権を発行します。
前述のように、本問では、第1回新株予約権は事前に消滅してしまい、株式移転によって消滅したのではないわけですから、同時申請で行う登記はなかったというわけです。
本日分は、以上です。
明日は、【商業登記の質問・回答③】をお送りします。