ユニークなご当地キャラいわゆる“ゆるキャラ”がブームになって久しい。
今や日本一「熱い」のは間違いなく熊本県のくまモンだ。
くまモンが“経済効果293億円”という「怪物キャラ」になった背景には、県庁ブランド推進課による「損して得取れ」戦略がある。
通常、ゆるキャラのようなキャラクターを商品化する場合、権利元に対して、イラストの著作権使用料(使用許諾自体は、著作権法63条で認められる)、ロゴなどの登録商標を使うために使用許諾料(使用許諾自体は、商標法)を払う必要がある。例えば、彦根市の「ひこにゃん」については、商品売上の3%を利用料として支払う必要がある(2013年4月現在)。
他方、くまモンの場合は、熊本県の許可さえ下りれば、お金はかからない。この“利用料フリー”により、経済効果が増大してきた。これまでの利用申請の許諾件数は1万件超。許可の条件は、「熊本県のPRにつながるか」「県産品のPR促進につながるか」だが、熊本県に関連するものであれば、基本的に許可が下りる等、許可基準はかなり緩やかである。
熊本県上手くやったな、である。
商品化された企業は潤い、熊本県は宣伝広告費を支払うことなく、県の広告効果を得ることが出来る。
“経済効果293億円”には現れない利益を生み出していることは間違いない。
申請第1号業者は、輪島漆器仏壇店で、くまモン仏壇等を販売しているが、「くまモンと仏壇?」と理解には苦しむが、なるほど、確かにあまりにも変わった組み合わせで逆にメディアに取り上げられていた。
ちょっと残念なのが、兵庫に比較的近い前述彦根市の「ひこにゃん」である。
元々、ゆるキャラブームの火付け役になったのは、「ひこにゃん」であった。愛くるしい容姿で子供、女性の心を鷲づかみ。しかし、元の創作者と彦根市間の長い権利紛争のため、すっかりダークな印象が付いてしまった気がする。
2013年3月18日に「はねる」「すわる」「刀を抜く」の3種のポーズに限っていたイラストに加えて、写真1ポーズが許諾対象に加わった。ただ、ポーズを増やすことも大事だか、レベニューを取得するスキーム自体を抜本的に変更する等しないと、くまモンとの差は埋まらないのではないか。
元々、創作者との権利処理が上手くいかなかったのがケチの付け始めだと思われるが、個人的には「ひこにゃん」はとても好きなキャラなので、是非頑張って欲しいということで、本ブログは、ひこにゃんをけなす趣旨ではないことを申し添える。
確実な権利処理と権利取得後の収益獲得方法。これが上記2キャラの比較から得られる教訓である。
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