携帯電話向け釣りゲームを巡り、グリーが著作権を侵害されたとして同業のディー・エヌ・エーなど2社を相手取った訴訟(ゲーム配信差し止め、計10億円余の賠償を求めた訴訟)の上告審で、最高裁第3小法廷は16日付で、グリーの上告を棄却する決定を出しました。



グリー敗訴の2審・知財高裁判決(昨年8月)が確定したということです。



ご存知の方も多いと思いますが、問題となったゲームはDeNAが自社運営の交流サイトで2009年から配信していたソーシャルゲーム「釣りゲータウン2」。グリーは自社が07年から配信している「釣りスタ」と画面や展開の特徴が似ていると訴えていました。



1審・東京地裁は11年11月、魚が三重の同心円に入った時にボタンを押して引き寄せる場面に限り侵害にあたると判断し、差し止め請求を認め、2億円を超える損害賠償を命じました。



業界は、「本当にこんな請求が認められるのか?」と騒然としました。



確かに、魚が三重の同心円に入った時にボタンを押して引き寄せる場面などは、他のハード向けシューティングゲームでも存在していたはず。表現としてはありふれていて、アイディアを保護しているような印象でした。



高裁は「全体的に青色なのはありふれた表現」と指摘し、「引き寄せ画面もグリーの画面の特徴を感じとれない」と侵害を否定し、今回最高裁がこれを維持したというのが全体の流れです。



これで得られる教訓(?)は、「著作権侵害の認定は難しい」ということです。



似ている似ていないというのは、感覚の問題でロジックが後追いになるので、素人でも議論に参加し易いです。特許の侵害判断に比べると、商標や意匠の判断には素人が口出しし易いのと同じです。でも反ってそれゆえに法律のプロでも判断が分かれることがある。



勿論ちゃんと侵害判断の手法はあるのですが、直感に負う部分が多いので、やはり難しいですね。



著作権は選択科目で論文を選択しない限り、短答試験でしか勉強する機会が無く、敬遠されがちですが、しっかり勉強すると奥深くて面白い法律です。本事例を是非一度確認してみてください。





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