鄧小平の失敗 | 松尾貿易の社長のブログ

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ショッピングモールやホテルのロビーなどに置いてあるプランターをヨーロッパから輸入し、全国に卸している会社です。皆さん、植木は目にするけど鉢など気になさった事は無いのではないでしょうか。世の中、こんな商売も有るのです・・・・・。

今や日本をとっくに追い越し、世界の大国となった中国。あれだけの人口だもの、そりゃGDPだって大きくなります。実質上の一党独裁ですから都市開発にしても、一旦決めたら速い、速い。日本のように一人でも反対者がいたら、強引に着手すること無く根気良く話し合うなんて悠長なことはせず、力づくで立ち退きさせ、道路でもなんでもまっすぐ大きく作ってしまいます。どちらが良いかは、いろいろな意見がありますね。

 

さて、中国建国の父とも言われる毛沢東亡き後、文化大革命、4人組などの混乱期を経て鄧小平がリーダーとなりました。中国の発展に氏の果たした役割は絶大なものが有ります。鄧小平氏は市場を開放し、官営から民営へと移行する原動力になりました。曰く、白い猫でも黒い猫でもネズミを捕るのが良い猫と言い、どんな形であれ金を稼ぐのが良いことで、手段は問題でないと明言しました。

 

その結果、老いも若きも一気に商売に走り、中国製品は安かろう、悪かろう、元になるものがないので片っ端からコピー商品が出回る様になりましたが、現在の経済の大躍進の原動力になったのは大きな成果です。

 

私が、鄧小平の失敗した部分だと思う点は、経済に力を入れるのと同じ分、教育にも力を入れるべきだったのです。時間は掛かりますが、教育こそが国の基礎力となります。国民に高等教育を授ければ

今の中国共産党の一党独裁は崩れるのは間違いないことです。しかし、真に国の行く末を考えれば教育こそが国力の底上げとなります。教育が発展すれば医療も発展します。教育が発展すれば、政治が発展します。

 

我が国では世界的に見ると江戸時代から、国民に広く教育がなされていました。長屋の子が論語を諳んじていたくらいなのです。明治になり、富国強兵政策ととった我が国では上の命令で同質の作業を大量にこなす必要があったため、皆で揃って同じことをすることが良いこととされ、先の大戦でも然り、その後の国土の復興のために大量の同質な労働力が必要とされ、今に至っております。最近はその風潮が変わり、他人と異なることに価値がある風に少しずつですが変化しています。

 

中国では経済が先行して発展してしまったために、国民の間に十分な知識、良識が追いついていません。中国人が世界であまり好かれていないのは、そこに原因が有るのではと思います。 小、中、高の教育を国民全員に施すことをしなかった・・・これが鄧小平の失敗です。