4月16日の続き

 

楽しく過ごせるであろう、たこ焼きパーティの冒頭に、まさかの乳がん宣言。

一緒に居合わせたHさんとYちゃんに申し訳ないと思いつつ、言わないのも水臭いしねぇ。

一瞬空気が凍りましたが、今日の話題の中心は乳がんです。

 

私は、ここ1ヶ月くらいで、ありとあらゆる乳がんに関する情報収集をしました。

今や乳がんの罹患率は10人に1人と言われており、女性のがんでは一番多いものです。

でもそのため、治療法も確立されており、早期発見であればほとんどが完治する病気です。

 

その中でも、妊娠や出産をしていない女性は乳がんのリスクが高くなるようで、今日集まったのは、私を含めて4人ですが、誰も出産の経験がありません。

だとしたら、HさんやYちゃんだって、いつなったって不思議ではない!

一足先に罹患してしまった私の使命としては、これを同年代の女性に伝えないといけないのではないだろうか。

 

私の中に、変な使命感が生まれました。

皆さんに腫瘍を触ってもらいます。

「ほ〜ら、これがガンだよ!触ってごらん!」←痴漢かよ!

 

以前、私も乳がんの模型を触った事があります。

こんなシコリがあれば、病院に行きましょうっていうアレです。

触ったことがある人も多いのでは。

 

でも私の場合、粘液がんだからでしょうか、それとはずいぶんイメージが違ったのです。

ふっくらした柔らかい塊の奥の奥の方に、小豆大のコロっとした小さな塊。

例えるならば、たこ焼きのタコみたいな感じ。

遠慮がちに触ると、多分わからないと思う。

他人の乳房なので、やっぱり触るの躊躇しますので、実際に触ってみた方の半数くらいはわかんなかったんじゃないかな。

 

しかも、この左乳房の乳がんは、マンモグラフィやエコーなどでは分かりにくいものでした。

ということは、検診でもわからない場合があるということ。

小さなシコリがあるけれど、検診では何もなかったから大丈夫、という訳ではないみたいなので、ご注意を。

4月16日。

予約の時間に乳腺外科へ。

この1週間、心がザワザワしていましたが、待ち遠しいような、変な感じ。

お姉さんも一緒なので心強いです。

 

結果は…

やっぱり、悪性でした。左乳房乳がんステージ1、腫瘍の大きさは約1.3cm。

しかも特殊がんに分類される粘液がんというものらしいですが、T先生曰く、予後はそう悪くないもののようです。

粘液がん、何だそれ??

 

後で調べてわかった事ですが、乳がん全体の3〜4%に発生するのがこの粘液がんです。

特殊なヤツというと悪い方を想像しますが、そうでもなく割と進行が遅く、転移は少なめ、ホルモン治療が有効で、抗がん剤があまり効かないが、予後良好なタイプのようです。

珍しいタイプのがんであった事とあまり悪性度の高いやつでなかったのが、ちょっと安心というかなんというか、実はあまりショックではなかったです。

覚悟は決めてきたので、やっぱりそっか、という感じ。

この先、どんな事が待っているのか分かりませんが、「待ってろ、乳がんめ!やっつけてやる!」と戦う気持ち満載!

 

ただひとつ、心残りがありました。

「先生、分かりました。前向きに治療しようと思います」

「そうですね」

「ただ、私スキューバダイビングが趣味でして、実は7月に沖縄に行く予定があります。治療はその後ではダメでしょうか」←バカ

「えええーーーーっ、7月っ!?」←先生、ビックリ!

「…ダメ?」

「うーーーん、ちょっとそれは遅いかな…」

「じゃ、6月…?」

「いや、できる限り早い方がいいですよ。あまり遅くなると、今までにやった検査をもう一度する必要が出ますよ」

 

今までにやった検査というと、MRIや細胞診、できればあんまりやりたくないヤツばかり…。

 

「…分かりました、治療を先にします」

「それがいいと思います」

「じゃ、治療が始まるまでに、先にダイビングに行ってくるようにします」

T先生、苦笑いしながら「そうですね。でも治療が終わったら、またたくさん行けますよ」

 

この時のことを思うと、私は乳がんの宣告を受けながら、あんまり事の重大性を理解していなかったように思う。

 

さて、今後の予定ですが、治療開始までにいくつか検査をしないといけません。

入院する病院は、こちらの乳腺外科のT先生に手術をしてもらう事ができる、大きなM病院を紹介してもらいました。

次からはM病院に行く事になります。

 

医院を出て夫にLINEします。

「やっぱり悪性だったよ」

「そか」

ここでも言葉少なめなのは、ありがたい!

 

一緒に来てくれたお姉さんは20年前に乳がんの治療を終えてますが、その時の腫瘍の大きさは3cmを超えていたようです。

それからすれば、1.3cmなんて、チョロいモンやないかーい!

その後、乳がんの再発はなく、元気でいるので、心強いです。

「乳がんシスターズになったね」というお姉さんの言葉で、2人してゲラゲラ笑ったことを覚えています。

 

泣いても笑っても、結果は同じ!

だったら、笑っていこうじゃないか!

死ぬこと以外、かすりキズ!

 

さて、この夜はかねてより計画していたたこ焼きパーティの日です。

コロナウイルスが流行っているので、なかなかお会いできなかったので、お久しぶりの集まりです。

夕方には仲良しのHさんとYちゃんが来る事になっています。

準備が終わり乾杯のとき。

 

「皆さん、今日は私のために集まってくれてありがとうございます!」

「え〜、何だよそれ〜」

「実は、本日、私は乳がんの宣告を受けてきました!ハイ、かんぱ〜い!!」

「…」

「…」

一瞬、空気が凍った。

だよね。


友人宅のお庭のバラが満開。

春真っ盛り!

告知までの1週間、とにかく心がざわつきます。

 

ところで、シコリ発見から検査結果が出るまでの間、友人数人に「乳がんかもしれない」とシコリや検査の事を伝えていた。

女性にはシコリを触ってみてもらったり。

 

小さなシコリなので、

「え…、これが!?」

「なんかそういうの、私にもありそう…」

「よくわかんない…」

など、反応さまざま。

でも、しっかり自分で触っておいた方がいいですよ。

シコリがあれば、必ず分かりますから。

 

その中で、私と20年以上の付き合いがあって、姉と慕う女性がいます。

関西出身のその女性が作るたこ焼きはとても美味しく、若い頃に何度もご馳走になりました。

その女性は20年前に乳がんを患っており、片方の乳房を全摘されています。

しかも、昨年大腸がんが発覚したのですが、抗がん剤が効かず、彼女にはもう有効な治療法はありません。

余命宣告を受け、現在緩和ケアをされています。

 

でも、その運命を受け止め、笑顔を絶やさずいつも明るい彼女に、少しでも元気なうちに友人たちと一緒に楽しく過ごしたいと思い、私の自宅で4月16日にお泊まりたこ焼きパーティをする事になっていました。

奇しくも、その日は、私の病院受診の日と重なりました。

そう、あのご家族と一緒にどうぞの日です。

 

せっかくのタコパが、私のせいで台無しになるかも。

一旦はタコパ中止も考えましたが、彼女にも残された時間は多くはありません。

お姉さんに、私が乳がんの可能性が高いことを伝えました。

びっくりしていましたが、彼女も乳がんサバイバー。

その日仕事で病院行けない夫に変わって、一緒に病院に行ってくれることになりました。

心強い味方をゲット!


ある夜、ビルの窓がハートの形に!

なぜだかわからないけど、ちょっと得した気分!

4月9日。

今日は先日撮影したMRIの結果を聞きに、乳腺外科に。

左側に腫瘍があるのがハッキリと写っており、形も歪なので悪性の可能性が高い、との事。


MRIの画像。


ただ、これだけではハッキリと悪性とは言えませんので、

この腫瘍に針を刺して組織を取り出し、細胞を検査する針整検(組織診)をします。

 

T先生がエコーを見ながら針を刺します。

もちろん麻酔はしてくれます。

麻酔をする時に少しチクっとしますが、それ以降は感じません。

私は仰向けで寝た状態ですので、どうなっているのか見れませんが、そのうちにT先生が「大きな音がしますよー。びっくりしないでくださいね」の後、バチンっと大きなホッチキスのような音が3回。

あの音、ビビります。

 

検査の結果が出るのは約1週間後。

「先生、この検査で良性ということはあるんですか?」

「もちろんその可能性もありますよ。検査結果が出るまで分かりません」

 

でも帰り際にT先生が、

「次回来られる時は、ご家族や、ご友人ととか誰でもいいのですが、ご一緒されたい方がいらっしゃれば一緒にどうぞ」

こ、これは、テレビとかでよく見るがん宣告のヤツでは…。

それを聞いて、かなり悪性の可能性が高いと確信。

だって先生はプロだもの。毎日のように乳がんの患者さんの診断をしているはず。

「分かりました。覚悟を決めてきます!」と病院を後に。

 

自宅に帰り、夫に伝えてみる。

「来週、検査結果が出るらしい。悪性の可能性が高いんだって」

「そか。悪性じゃないならいいね」

夫からはそれだけだったけど、この段階では、詳しく聞かれたり、慰められたりしないのがありがたかった。

だって、そうされたら泣いてしまいそうだったから。

 

 

 

初めての乳腺外科受診から1週間後の4月1日。

14;00からMRIの検査です。

ランチ抜きでM病院に行きます。

MRIってどんな検査なのかなー?ちょっとワクワク。

 

好奇心旺盛な私、初めての体験となると、なんでもワクワクしてしまいます。

それは例え検査でも同様です。

この時は、初めてのMRI検査に少しワクワクしていました。

なんか寝たまま機械に入るんだよねー。どんなかなー。ワクワク。←バカ

 

MRI検査では導入剤を入れられます。

事前にそれを入れるための点滴針を腕に刺します。

昔から私の血管は細く、点滴の針が刺しづらいらしく、

失敗して液漏れしたり、新人ナースに何度も刺されたり、失敗される事がとにかく多い。

場所も腕ではなく、手の甲に刺されることも多いんです。

手の甲は痛いんですよ…。

 

ほらね、今回も左側で一度失敗して、右側に刺し直しされました。

あーぁ。。。痛いってぇ。

 

MRIって皆さん入ったことありますか?

大体仰向けで寝た状態で入りますよね。

乳房のMRIは、うつ伏せです。

MRIの上に、乳房をはめる穴の空いた台があって、その中に乳房を垂らした状態でMRIを撮影します。

この体制が、地味にキツい。

台があるので、軽く腰が海老反りの状態でMRIに入ります。

そのまま20分くらいあのうるさい中に入って、途中で造影剤を注入され、撮影します。

これは、なんて、不快な検査なんだろう…。

あんまり受けたくない検査のひとつになりました。



MRI検査の後は、近所にオープンしたジョリーパスタで、夫と一緒に少し遅めのランチ。
ピザ、うまーい!