みなさま、こんにちは。
世界で活躍する英語力を身につけていただくため英語のオンラインレッスンを主催しておりますKayです。
このブログは海外生活の長い息子が当時中1で英語の方が強くなりかけた頃、日本語維持のために日英両方バランス良く思考力が身につけられればと始めた小さなオンライン教室の様子を綴っています。
今ではクラスも増え、世界中の帰国生中心に楽しく日本語や英語で深く考え、英語の文章力を一緒に研鑽しています。
教材は新聞のコラム「天声人語」をメインに使用しており、英訳したり、コラムのテーマから英検や帰国編入対策にもなるエッセイを書いております。
今週は2年以上ぶりに和訳にチャレンジ!
元記事はNYタイムズから。
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おはよー、こんにちは~、こんばんは!
コラム読んできた?
(ほとんど誰も読んできてない。。)
前回11月にイスラエルとパレスチナの状況についてやったよね?
パレスチナのガザを支配しているハマスがイスラエルを襲撃して先日で半年でした。
ところで、ハマスがその時殺害したイスラエル側の人の人数はわかる??
1万人ぐらい?
数百人じゃない?
誰も答えられず。
忘れちゃいますよね。
約1,200人と言われています。
じゃあ、その後、イスラエルがやり返している。
ガザ地区でイスラエルの攻撃で亡くなった人の合計は??
3万2000人だそうです。
人数ではなく、一人一人の命は重いのです。
でもイスラエルのやっていることは
「やられたらやり返す、倍返し」
どころではないです。
ハマス側は人質をとっています。
それは何人ぐらいか覚えている??
最初は240人ぐらいだったのですが、この前の授業以来、一度休戦して100人ほど帰ってきました。
そして、今残っている人質のうち亡くなっている人も30人ぐらいいるのではないかと言われているそうです
そんな状況の中、今日はいつもの日本語の英訳ではなく、NYタイムズの英語の記事を和訳してみます。
和訳は実は2年以上ぶりかな?
和訳もやりたい、という、ある帰国生さんのリクエストでした。
帰国生は日本に帰ってくると英語の中では「和訳」が一番苦手なんですよね。
いつもの英訳が日本語の読解力を必要とするのと同様、和訳をするには、実は英語の読解力や英文法の知識が求められるんですよ。
もちろん自然な日本語の文章作成能力もですが!
では、まずは、この日本語のコラムも一応ざっと読んでみましょう!!
このコラムを子供達とまず、日本語で読みました。
コラムを理解するために最低限の知識の確認。
パレスチナ人はどんな人?
台湾人みたいなもの。
全世界から認められた国家の人ではない。
イスラエルと言う国連に認められた国家の中のパレスチナ暫定自治区に住む人をパレスチナ人と呼んでいます。
すごーく簡単に復習すると
イスラエルのあった場所は昔からパレスチナと呼ばれる土地で、そこに2000年前にユダヤ人の王国があったとされているの。
これは聖書にも書いてある。
ローマ帝国に滅ぼされ、ユダヤ人は世界中にバラバラに難民のようになり、その有能さから活躍もするし、迫害もされ続ける。
ユダヤ人はいつかはパレスチナの地に戻りたいと思っていた。
そして第二次世界大戦でナチスドイツがユダヤ人に対して史上最悪の迫害を行った後、イギリスやアメリカのサポートもあって、イスラエルという国が1948年に建国される。
でも、その前に住んでいたアラブ人(パレスチナ人)が抵抗し、周りの国も応戦、何度も中東戦争が起きる。
1993年にはオスロ合意Oslo Accordsという歴史的な和平交渉が成立してパレスチナ自治政府がガザとヨルダン川西岸二ヶ所に別れたパレスチナ暫定自治区をおさめていたが、2007年ハマスと組織がガザを支配するようになる。
そして起きたのが昨年2023年10月7日
ハマスがイスラエルを奇襲
さっきも言ったけど約1200人を殺害、約240人を人質に。
イスラエルがハマスの基地であるガザを攻撃し続けている。
この半年でガザでは約220万人いる市民のうち約3万3千人が亡くなりました。
というわけ。
もう、エンドレス。
イスラエル人の中には2000年前に戻したい人と思っている人もいるし、パレスチナ人はイスラエルが建国する前、約80年前に戻って欲しいと思っている人も多い。
どこかで折り合いをつけるしかない。
イスラエルの問題になるといつも紹介している、ハーバード出身のアラブ系イスラエル人、ナスデイリーの少し古い動画。
これに同意できるかは分からないけれど、とにかく、どこかで折り合いを一度つけてそれ以降は恨みっこなしにしないと、どうしようもない!
日本はロシアに北方領土を取られても暴力で取り返そうとしてないし、アイヌが自分たちの自治を主張していない。
どこかで折り合い点を見つけるしかない。
イスラエル、パレスチナ、決して自分達の意思を曲げない意思の強さにはある面では感心しますが、同調圧力のない国民性だからこそ、永遠に争いはおさまらないのでしょうかね??
私は1996年の2月に大学の卒業旅行でイスラエルに旅行に行っています。
その時のことは以前のブログにも書いています。
行った時には実はバスが爆破されるというテロ事件が起きて大変だったのですが、こうやって振り返ると、比較的平和な時代だったことがわかります。
そしてコラムにもありますが、ガザの人々は飢餓にも苦しんでおり、食料などを運んでいたのが支援団体のワールド・セントラル・キッチンのスタッフ7人がイスラエル軍の空爆で亡くなりました。
このニュースを子供達と見ました。
まだ4人死亡とされている、最新ニュースです。
この団体はアメリカ首都ワシントンD Cを拠点としているため、さすがのアメリカもイスラエルへ強く抗議したようです。
さて、これまでが長い前置きで
メインはこちらの記事の一部を子供達と英語で読み、日本語に英訳しました。
記事では日本の国際プログラムに行くはずだった聡明な少女が爆撃を受け、足を切断しなくてはいけなくなったこと、そして、その少女を爆撃した爆弾の拠出をしているのはアメリカ人の税金からであり、責任がある、というような内容です。
生徒さんには日本の中学生が習うような基本的なこと
Let's は「〜しよう」と訳し
canは「〜できる」と訳すと習っているんだよ!
だから、今日は全体の意味が伝わるよう和訳してくれていいけれど、日本のテストでは気をつけてね、という話をしたり
一番最後の文章
We Americans should face our complicity in her tragedy and all Gaza’s.
の中のOur compliciyがこの文章の最も言いたいことなので、これが何を指しているのかを理解して訳すことが大事だと伝えました。
うまく日本語にできなくても「アメリカ人が税金を払ってガザの攻撃に間接的に関わっているという状況」と答えられた生徒が何人かいました。
さすがです
ちなみに私の訳はこちら。
「私たちアメリカ人はこのような彼女の悲劇やガザのすべての悲劇の中に私たちの複雑な状況が関係していることを直視しなくてはいけない。」
いまいちですねー。。
そして朝日新聞の訳はこちら。
私たちアメリカ人は、彼女の悲劇、そしてすべてのガザの悲劇に加担していることを直視すべきである。
Our complicityを解釈し「加担する」という言葉が出てくるのがさすがですね。
生徒さんの訳も見てみましょう。
「我々アメリカ人は、彼女と全てのガザの悲劇への共犯に向き合うべきだ。」(原文のまま)
素晴らしいです
和訳するためには英語の読解力が必要だということ、生徒さんに実感してもらえたら嬉しいです。
残りの和訳をGoogleクラスルームに提出してねー!!
いつもの英訳通り、クリエイティブに訳してくれても、正確に訳してくれてもどちらでもOK!!!
ではまた来週〜!!
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いつも英訳をスラスラできちゃう英検1級2次満点ボーイもいつもの3倍かかりました!と言っていたり
「日本語も英語も自信アリ」君が
「やっぱり英語の方が得意なんだねー」と揶揄われていたり
英検はまだ2級で普段は英訳が苦手な生徒さんが「和訳の方が簡単!!」と綺麗で自然な日本語を披露してくれたり、たまには和訳もいいですね
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