みなさま、こんにちは。

 

 

子供たちと日本と世界について英語と日本語両方で表現できるように真のバイリンガルを目指して勉強会を主催してますKayです。

2022年秋に中三の息子とドイツから帰国しました。

 

 

このブログは海外生活の長い息子が当時中1で英語の方が強くなりかけた頃、日本語維持のために日英両方バランス良く思考力が身につけられればと始めた小さなオンライン教室の様子を綴っています。

今ではクラスも増え、世界中の帰国生中心に楽しく日本語や英語で深く考え、英語の文章力を一緒に研鑽しています。

 

教材は新聞のコラム「天声人語」をメインに使用しており、英訳したり、コラムのテーマから英検や帰国編入対策にもなるエッセイを書いております。

 

今週はエッセイの週!

 

今週のエッセイのテーマは実は生徒さんからのリクエストなんです。

グループレッスンの生徒さんとその保護者の希望者は定期的に面談をさせていただいておりまして、その時にリクエストいただきましたテーマ、「言語が国民性や思考を作っているのか、それとも国民性や思考が言語を作っているのか」という難しいテーマ!!

 

確かにドイツ語を勉強して、こんな小難しい、数学の公式のような言語、さすがドイツ人が作り上げただけはある。。と感じたことがあります。

 

それに、このテーマ、高校や大学入試の英語エッセイにも頻出のテーマですので、このテーマにあうコラムはないか?(普段はコラムを読みながらエッセイテーマを考えますが)と探してみました。

 

 

ところで、今年は桜が満開の中入学式や始業式を迎えた方も多かったのでは!?

 

息子、高校2年生になり、普通科は理系、文系もそれぞれレベルを2つに分けられるのですが、息子はなんとひどい成績にも関わらず、理系の上のクラスになりました。

 

 

理由は2つ考えられるのですが(両方かも)卒業できてからブログに書きたいと思いますてへぺろ

 

 

 

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おはよー、こんにちは、こんばんはー!

 

今日はこちらのコラムを読んでいきましょう!

 

 

(子供達とまずこれを日本語で読んでいます。私のグループレッスンでは天声人語を読み、それを英訳したり、それに関連した英検形式のエッセイを書いています。今日はエッセイの週!)
 
カフカはみんな知ってますか?
 
生徒さんのお一人が高校のI Bの日本語の授業でカフカの「変身」を読んだことがありました。
 
 
IB日本語にしろ、インターの英語にしろ本を一冊読み切るっていいですよね。
日本の国語の授業は教科書も抜粋ばかりで、これでは作品の魅力を味わうい尽くすことはできないのが残念。
自分が高校時代は英語では「ホームリーダー」なるものがあって、簡単な本を1学期に1冊読まされたけれど、今はどうなんだろう?息子の学校は少なくとも読まされていません。
 
 
私も久しぶりに「変身」を読み返してみたのですが、この救いようのない話は一体何を伝えようとしてるのでしょうショボーン
 
 
(大昔読んだ後、映画「ザ・フライ」に記憶が書き換えられておりました。)
 
 
主人公は朝起きたら巨大な「虫」になっている。この小説は元々ドイツ語で書かれましたが、その時の虫はUngezieferが使われ、「人間に有益でない、役に立たない小動物」を指すそうです。
 
 
ドイツ語が得意な生徒さんはこの単語を知っていました!
さすがラブ
 
 
ドイツ語を話す人にとって「虫」 イコール 「役に立たない」と考えているからこそ、こんな言葉を使っているわけです。
 
 
日本人は古来から「イナゴ」などの虫を食べる習慣があったり、虫の鳴き声を楽しみ、自然と共存する文化がありますけれど「虫ケラ」という言葉があるぐらいですから、やはりそんなには虫を大切には考えていない民族なのかもしれません。
 
 
虫を役に立たない小動物と呼んだり、「虫ケラ」という単語を使うようになると、虫は役に立たないものだ、っていう価値観が広がりそうだね!!
 
 
ハチとか生態系に大事だけどね。
 
 
言葉の成り立ちって、その民族の価値観が反映されるよね。
 
 
何を言いたいかというと、無理やり今回のエッセイテーマにつなげたい笑い泣きウインク

 

 

今回のエッセイのテーマはこちら!

 

Do we shape language, or does language shape us?

 
 
 

例えば「女々しいやつだ」という単語、ウジウジしている、思い切りが悪い、後をひきづるというネガティブな意味ですが、女性差別が根底にあって生み出されました。

日本人の意識が作り出した言葉でしょう。

 

We shaped languageですよね!

 

 

でも、逆にこの言葉は「男は思い切りよく、ウジウジしてはいけない」という風潮を作り出し、言語が人間を作っていると言えるのではないでしょうか。

 

Language is shaping usの好例ではないでしょうか。

 

 

相互作用しているのは間違いありませんが、では、どちらかというと、どっち!?チュー爆  笑

 

 

 

実はこれと同じ問題は過去の帰国生入試のエッセイとしても何度か出ているし、2020年の東京大学の英語のエッセイ問題としても出ています。

 

 

「私たちは言葉を操っているのか、それとも、言葉に操られているのか。あなたの意見を60-80語の英語で述べよ」(2020年度)

 

 

もちろん、他の動物は言語を操っていないわけで

普通に考えれば当然の如く

 

 

We shape our language 

 

 

こちらの方がシンプルに書けるでしょう。

 

 

では逆の例は他に何がある??

 

 

セミの鳴き声を聞き分けられるのは日本人だけで、それは「ミンミンぜみ」とか「つくつくぼうし」というセミの名前を私たちが子供の頃から知っているからだという説を紹介してくれる子がいました!

 

 

「言霊」という言葉を例にしてくれる子もいました。

ずっとポジティブなことを言っていれば、夢は叶ったりするから、これもLanguage shapes usの例かもしれません。

 

 

一番生徒さんが多く例に挙げてくれたのは「敬語」や「謙譲語」。特に謙譲語は日本人独特で、その言語を操ることで、より一層、私たちは自分を下げることを美徳とする、自尊心低めの控えめな民族になってしまったのではないか!?

 

 

私からはこの議論でよく出る有名なドイツ語 “Schadenfreude”についても紹介しました。

 

日本語で言うと「他人の不幸は蜜の味」と言う意味なのですが、ドイツ語ではこの人間なら誰もが持ちうる複雑な感情を1単語で簡単に表せてしまうことによって、その感情がより表れるようになる可能性はあるかもしれませんね。

 

 

 

こちらの動画が本当に面白いので、2日に分けてほぼ全て子供達と見ました。

 

スピーチとしても大変優れていて、聴衆を惹きつけ、考えさせるのが上手。

 

 

オーストラリアの「左右」を意味する言葉がない方向感覚に優れた民族があったり

数字のない言語があったり

同じ色で何種類も表現がある言語、

名詞に性別があることで生まれる男女のイメージ

主語を大事にする言語は責任の所在も重要だったりする

 

などなど世界はとてつもなく広く、私たちはいかに狭い常識に囚われているか考えさせられます。

 

そして、最後に締めくくる言葉がまたカッコいい!

 

しばし考えさせられる終わり方です。

 

 

いつも通り、どちらかの立場に立ち、英検1級を目指す子は3つの理由、準1の子は2つの理由、それ以上の子は両方の角度からのIELTSスタイルでもOKだよー!!

 

みんなのエッセイ、楽しみにしています。

 

 

以上、実況中継終わり
 

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今回のコラムではカフカは「絶望名人」だとされており、この巨大な虫は「引きこもり」を隠喩しているかもしれないという評価もあるぐらいですから、不登校問題などのエッセイを書くコラムにしてもよかったかなあ。
 

 

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最後までお読みくださりありがとうございました!