夏になると、どこへ行っても暑さがついてきます。外を少し歩いただけで汗が出ますし、家に戻っても部屋の中がむっとしていることがあります。

 

昔は「夏なんだから暑いのは当たり前」「エアコンに頼りすぎるのはよくない」と言われることも多かった気がします。僕自身も、少しくらいの暑さなら我慢したほうがいいと思っていた時期がありました。

 

しかし、今は無理に耐える必要はないと思っています。

暑さを我慢しても、何かが上達するわけではありません。むしろ、体が疲れたり、やる気がなくなったりして、時間をうまく使えなくなってしまいます。それなら最初から涼しい場所で過ごしたほうが、気分も体もずっと楽です。

特に違いを感じるのが、勉強や考え事をするときです。

 

暑い部屋で本を読んでいると、文章を目で追っているだけで、内容がなかなか頭に入ってきません。同じところを何度も読んだり、少し休憩するつもりが、そのまま何十分もぼんやりしてしまったりします。

 

仕事の資料を作るときも同じです。暑いと集中が続かず、普段ならすぐに決められることでも迷ってしまいます。「今日は頭が働かないな」と感じる日は、能力の問題ではなく、単純に部屋が暑すぎるだけかもしれません。

一方で、エアコンの効いた部屋に移動すると、驚くほど気持ちが切り替わることがあります。汗が引いて呼吸が落ち着くと、ようやく目の前のことに集中できるようになります。

 

涼しい空間は、ただ気持ちがいいだけではありません。勉強や仕事を続けやすい環境でもあるのです。

 

資格の勉強や受験勉強を頑張っている人ほど、暑さを軽く考えないほうがいいと思います。長い時間机に向かうのであれば、気合いや根性だけで乗り切ろうとせず、集中できる場所を用意することも大切です。

自宅のエアコンを使うのはもちろん、図書館や自習室、カフェなどを利用する方法もあります。家ではなかなか集中できない人でも、場所を変えるだけで勉強が進むことがあります。

 

電気代が気になる場合は、設定温度を必要以上に下げなくてもいいでしょう。扇風機やサーキュレーターを一緒に使ったり、日差しが入る窓のカーテンを閉めたりするだけでも、体感は変わります。大切なのは、冷蔵庫のように部屋を冷やすことではなく、暑さが気にならない状態をつくることです。

もちろん、夏らしい暑さを楽しむ時間があってもいいと思います。海や花火大会、バーベキューなど、暑い季節だからこそ楽しめることもあります。

 

ただし、暑さを楽しむことと、暑さを我慢し続けることは別です。

家で勉強するときや仕事をするとき、ゆっくり休みたいときまで無理をする必要はありません。汗をかきながら頑張っていると、努力している気分にはなりますが、実際にはあまり進んでいないこともあります。

夏は涼しい空間で過ごしていいのです。

 

暑いと感じたらエアコンをつける。集中できなければ涼しい場所へ移動する。それは甘えではなく、自分の時間と体調を守るための普通の工夫です。

我慢することに力を使うより、涼しい環境で頭を働かせたほうが、勉強も仕事もきっと進みます。暑さに耐える夏ではなく、自分が動きやすい環境を選ぶ夏にしたいものです。