部門別原価計算では以下の3つの計算を行う。
?費目別計算
?部門別計算
?製品別計算

さらに?の部門別計算では以下の第1次~第3次集計までを行う。

(1)部門個別費の部門別直課と部門共通費の部門別配賦
(2)補助部門費の製造部門への配賦
(3)製造部門費の製品別配賦

問題上重要なのは(2)の補助部門~製造部門間の用役の計算だが、ここでは(1)についての設例を見る。(3)はあまり重要ではないだろう。

~部門個別費の部門別直課と、部門共通費の部門別配賦~

・部門個別費について
こちらはあまり計算問題となることはない。製造部門として切削、組立があり、補助部門として動力、工場事務があるとしよう。費目別計算で直接費とされたものは仕掛品にその価値が給付される。間接費とされたものは個別費、または共通費に分かれる。つまり部門個別費、部門共通費ともに製造間接費である。
さらに個別費とは、特定の部門のみに費やされた価値である。工場事務部門に従事する人間の賃金は、製品との直接的な係わりを見出すのは難しいため製造間接費となるが、この費用は明らかに工場事務でのみ把握すべき金額である。よって、その金額をそのまま工場事務部門に集計する以外に計算らしい計算はない。

・部門共通費について
[設例]

以下の部門共通費が生じている
・建物減価償却費:900,000
・電力量:330,000

配賦基準
建物占有面積:切削部門1600、組立部門1200、動力部門700、工場事務部門100
電力消費量:切削部門120、組立部門150、動力部門180、工場事務部門30

このような場合、合理的に対応する関係を持った配賦基準を用いて、発生した製造間接費を各部門に集計する。今回は数字は割愛するが、この段階の集計が部門別計算の第1次集計と呼ばれるステップである。
なお仕訳の上では製造間接費を各部門費に受け渡したので以下のようになる。
(借)切削部門費 ×××、 組立部門費 ×××、 動力部門費 ×××、 工場事務部門費 ××× (貸)製造間接費 ×××


上では切削、組立が製造部門、動力、工場事務が補助部門としている。第2次集計は、補助部門である動力、工場事務に集計された金額を製造部門である切削、組立に流していくもの。この第2次集計が部門別計算での学習で特に重要な部分。これについてはこちらであらためて見ていく。