前エントリでも書いたが、任意積立金の具体例とその積立目的。
・配当平均積立金:将来の配当原資を確保するため
・新築積立金:将来の建物の建設に備えるため
・圧縮積立金:積立金方式を採用した場合に、圧縮記帳に係る税務上の恩恵を受けるため
・特別償却準備金:特別償却にかかる税務上の恩恵を受けるため
・別途積立金:特定の使途はない
・圧縮積立金
「個別財務諸表における税効果会計」で学習した論点。
圧縮記帳とは、固定資産の取得に際して国から補助金の交付を受ける場合等、受け取った金額相当分について、新たに取得した固定資産の取得原価を減額し(直接減額方式の場合に限る)損金算入する会計(税務)処理である。
補助金を受け取る(国庫補助金受贈益)場合、圧縮記帳を行わなければそれは益金算入され課税対象となってしまう。ある企業の補助を目的に投入された税金を課税対象としてしまう逆転を避けるための処理である。
圧縮記帳には?直接減額方式と?積立金方式の二種類がある。
直接減額方式により、補助金の交付、固定資産の購入、圧縮記帳、減価償却の流れを仕訳で示すと
(借)現金預金 (貸)国庫補助金受贈益
(借)固定資産 (貸)現金預金
(借)××圧縮損 (貸)固定資産
(借)減価償却費 (貸)減価償却累計額※減額後の簿価に基づく償却
となる。見ての通り圧縮積立金は関わらない。
そこで問題となるのは?積立金方式による圧縮記帳である。この処理によれば
1.固定資産は取得価額にて計上し、圧縮額を費用計上しない
2.減価償却は取得価額に基づく
3.決算時において、圧縮額から税効果相当額を控除した純額を圧縮積立金として計上する
ことになる。なお圧縮積立金は将来加算一時差異の解消とともに取り崩す。
※なお税務上、損金算入するためには原則として会計上損金経理することが要求される。ただし圧縮記帳については、課税政策上、決算の確定日までに任意積立金を積立てる処理(積立金方式)を行えば、損金経理したものとみなす旨の規定がある。
[設例]
1.H21年度期末に国庫補助金3000を受取り、機械9000を取得した。圧縮記帳を行い、税務上3000の圧縮損を損金算入した。ただし会計上はこれを積立金方式により処理する。
2.上記機械については、会計上・税務上ともに定額法(残存価額ゼロ、耐用年数3年)により減価償却を行う。なを税効果会計に適用する税率は毎期40%とする。
[解答]
交付:(借)現金預金 3000 (貸)国庫補助金受贈益 3000
取得:(借)機械 9000 (貸)現金預金 9000
圧縮:仕訳なし
決算:(借)法人税等調整額 1200 (貸)繰延税金負債 1200
積立:(借)繰越利益剰余金 1800 (貸)機械圧縮積立金 1800
決算時の機械簿価は9000だが、税務上は6000である。税効果の理解として、資産が豊富ならば課税も大きくなる、と考えて、税額を増加させてしまう。つまり会計上資産>税務上資産のケースは税額が大きくなる負の効果と捉え、繰延税金負債を計上する。
ただし今回は補助金の交付なので実際の納税額は翌期以降に繰り延べる処理を行う。
この部分が圧縮積立金の積立てである。
繰延税金負債を計上したまではよいが、この積立の仕訳は何か。
積立:(借)繰越利益剰余金 1800 (貸)機械圧縮積立金 1800
これは私見なので正確性は不明だが、仕訳上は間違いのない解釈を。
補助金を受贈した場合、これを課税対象から外す為に税務上圧縮記帳が行われる。
ただし圧縮損を計上せずとも税効果を適用すれば、実質は課税対象から外したに等しい。
上記の例で言えば、3000が単純な収益だと仮定すると税率40%により課税額は1200となる。ただしこれは補助金であるため繰延税金負債1200を計上し相殺される。
しかしこの段階では貸方に受贈益の3000のうち残額の1800は利益として残存してしまっている。
おそらくはこの部分を打ち消したいがために繰越利益剰余金を減少させている。翌期以降は将来加算一時差異の解消額(減価償却の差額より生じる)から、税効果会計相当額を控除した純額を圧縮積立金から取り崩す処理が行われる。
・配当平均積立金:将来の配当原資を確保するため
・新築積立金:将来の建物の建設に備えるため
・圧縮積立金:積立金方式を採用した場合に、圧縮記帳に係る税務上の恩恵を受けるため
・特別償却準備金:特別償却にかかる税務上の恩恵を受けるため
・別途積立金:特定の使途はない
・圧縮積立金
「個別財務諸表における税効果会計」で学習した論点。
圧縮記帳とは、固定資産の取得に際して国から補助金の交付を受ける場合等、受け取った金額相当分について、新たに取得した固定資産の取得原価を減額し(直接減額方式の場合に限る)損金算入する会計(税務)処理である。
補助金を受け取る(国庫補助金受贈益)場合、圧縮記帳を行わなければそれは益金算入され課税対象となってしまう。ある企業の補助を目的に投入された税金を課税対象としてしまう逆転を避けるための処理である。
圧縮記帳には?直接減額方式と?積立金方式の二種類がある。
直接減額方式により、補助金の交付、固定資産の購入、圧縮記帳、減価償却の流れを仕訳で示すと
(借)現金預金 (貸)国庫補助金受贈益
(借)固定資産 (貸)現金預金
(借)××圧縮損 (貸)固定資産
(借)減価償却費 (貸)減価償却累計額※減額後の簿価に基づく償却
となる。見ての通り圧縮積立金は関わらない。
そこで問題となるのは?積立金方式による圧縮記帳である。この処理によれば
1.固定資産は取得価額にて計上し、圧縮額を費用計上しない
2.減価償却は取得価額に基づく
3.決算時において、圧縮額から税効果相当額を控除した純額を圧縮積立金として計上する
ことになる。なお圧縮積立金は将来加算一時差異の解消とともに取り崩す。
※なお税務上、損金算入するためには原則として会計上損金経理することが要求される。ただし圧縮記帳については、課税政策上、決算の確定日までに任意積立金を積立てる処理(積立金方式)を行えば、損金経理したものとみなす旨の規定がある。
[設例]
1.H21年度期末に国庫補助金3000を受取り、機械9000を取得した。圧縮記帳を行い、税務上3000の圧縮損を損金算入した。ただし会計上はこれを積立金方式により処理する。
2.上記機械については、会計上・税務上ともに定額法(残存価額ゼロ、耐用年数3年)により減価償却を行う。なを税効果会計に適用する税率は毎期40%とする。
[解答]
交付:(借)現金預金 3000 (貸)国庫補助金受贈益 3000
取得:(借)機械 9000 (貸)現金預金 9000
圧縮:仕訳なし
決算:(借)法人税等調整額 1200 (貸)繰延税金負債 1200
積立:(借)繰越利益剰余金 1800 (貸)機械圧縮積立金 1800
決算時の機械簿価は9000だが、税務上は6000である。税効果の理解として、資産が豊富ならば課税も大きくなる、と考えて、税額を増加させてしまう。つまり会計上資産>税務上資産のケースは税額が大きくなる負の効果と捉え、繰延税金負債を計上する。
ただし今回は補助金の交付なので実際の納税額は翌期以降に繰り延べる処理を行う。
この部分が圧縮積立金の積立てである。
繰延税金負債を計上したまではよいが、この積立の仕訳は何か。
積立:(借)繰越利益剰余金 1800 (貸)機械圧縮積立金 1800
これは私見なので正確性は不明だが、仕訳上は間違いのない解釈を。
補助金を受贈した場合、これを課税対象から外す為に税務上圧縮記帳が行われる。
ただし圧縮損を計上せずとも税効果を適用すれば、実質は課税対象から外したに等しい。
上記の例で言えば、3000が単純な収益だと仮定すると税率40%により課税額は1200となる。ただしこれは補助金であるため繰延税金負債1200を計上し相殺される。
しかしこの段階では貸方に受贈益の3000のうち残額の1800は利益として残存してしまっている。
おそらくはこの部分を打ち消したいがために繰越利益剰余金を減少させている。翌期以降は将来加算一時差異の解消額(減価償却の差額より生じる)から、税効果会計相当額を控除した純額を圧縮積立金から取り崩す処理が行われる。