[設例]
1.当期の売上高は310,000であり、すべて掛により販売している。
2.当期中の売掛金の回収はすべて現金にて行っている。売掛金の回収額には前期末から保有する売掛金200ドルが含まれており、決済時の為替相場は1ドル=116円である。なお当該売掛金以外に外貨建の売掛金はない。
3.売掛金の前期末残高は76,000、当期末残高は100,000である。
4.前期末の決算時の為替相場は1ドル=110円である。

[解答]
売掛金の前期末残高76000、当期増加分310,000、当期末残高100,000をT勘定で見ると

前期末
76,000 当期回収
∴286,000
当期増加
310,000
当期末
100,000
となる。ただ当期回収分286,000のうち、22,000は前期末残高からの回収であり、為替相場の変動があるため、以下の仕訳となる。
(借)現金 23200 (貸)売掛金 22000、為替差損益 1200

つまり、当期の売上の
(借)売掛金 310000 (貸)売上 310000
のうちから現金で回収したのは286000-22000=264000となる。

(借)現金 264000 (貸)売掛金 264000

この時注意したいのは、
当期回収の売掛金286,000の内訳として、前期末からの売掛金が22000、当期発生の売掛金からが264,000であるが、これはあくまで売掛金ベースで計算した場合であって、前期末からの売掛金22000とCIF23200とは一致しない
当期増加分からの回収に為替差損益は明示されていないため、回収額=CIFとしても問題ないが、前期末の売掛金22000を回収すると23200のCIFが生じることには着目したい。

直接法
直接法においては、上記2本の仕分けのうち、現金の項目のみを集計することでCFを算出する。
くり返すが、前期末から存在する外貨建売掛金の回収による収入額23200は、売掛金の期中減少額22000と一致しない。

営業活動によるキャッシュ・フロー
営業収入 287200(23200+264000)
営業活動によるキャッシュ・フロー 287200

間接法
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前当期純利益 311200(売上310,000+為替差損益1200)
売上債権の増減額(△は減少) △24000(期首76000-期末100000)
営業活動によるキャッシュ・フロー 287200(311200-24000)