1.当社は共用資産X(簿価39,000、正味売却価額19,000)を所有している。共用資産Xには減損の兆候が認められる。
2.共用資産Xが将来CFの生成に寄与する資産グループは以下のAからDである。
・簿価:A=30,000、B=36,000、C=50,000、D=20,000
・割引前将来CF:A=48,000、B=26,000、C=54,000、D=26,000
・回収可能価額:A=38,000、B=18,000、C=36,000、D=14,000
・減損の兆候:A=なし、B=あり、C=あり、D=なし
3.共用資産Xを含むより大きな単位の割引前将来CFは173,000、回収可能価額は125,000である。
4.共用資産に配分される減損損失が、共用資産の簿価と正味売却価額の差額を超過する場合には、各資産グループの回収可能価額が容易に把握できるため、当該超過額を各資産グループの簿価と回収可能価額との差額の比率により各資産グループに配分する。
[解答]
問題文中に、解法の指定(原則or容認)がないため原則法で処理する。何度も繰り返しになるが、共用資産を含む処理の原則は「より大きな単位」、容認は「共用資産の簿価を各資産(グループ)に配分」の方法である。それでは原則法について解説。
まず最初に『個別計算』、つまり通常の減損処理である。資料より減損の兆候のあるものはBとC、そのうち割引前のCFで簿価を回収できないものはBのみ、回収可能価額と簿価の差額は18,000である。つまり資産グループBに発生している減損は18,000。
次に大きな単位での減損。共用資産Xに減損の兆候が認められる。全体の簿価合計175,000(X+A+B+C+D)を割引前CF173,000で回収できない。回収可能価額125,000との差額は50,000である。
全体での減損50,000のうち18,000はBから生じたものであり、言い換えれば32,000は共用資産から生じたものである。故にこの32,000はXに負担させるのが合理的である。しかし今回Xの簿価が39,000、正味売却価額が19,000である。このときにXを20,000以上減損すると、簿価が正味売却価額を下回ってしまう。つまりXに負担させることができるのは20,000までであるため、この全額をXに配賦する。
この時点で50,000の減損のうち18,000はBに、20,000はXに配賦されているが、なお12,000が残っている。これをどのように各資産に負担させるかが今回の論点の骨子である。
「Xから生じた減損36,000のうちXの負担額が20,000なのは、それ以上の減損を行うと簿価が正味売却価額を下回ってしまうから」であった。
もちろんこれは、本来の価値よりも低い金額でBS表示されてしまうことを回避する為である。このような観点からまず資産グループAを見てみる。Aの簿価は30,000、そして売却価値か使用価値かは不明だが回収可能額が38,000、つまりAは既にその価値よりも低い簿価が記帳されている。このため今回の減損をAに負担させることは相応しくない。同様にBについては、その簿価は36,000、回収可能額は18,000であるが、Bは既に回収可能額まで減損している。よってこれも減損を負担することはできない。
残るCとDだが、これらは簿価が回収可能額を上回っているため、回収可能額まで簿価を減損しても不都合は生じない。そしてこれは減損の兆候の有無に関わらず配賦される性質のものである。CとDそれぞれの簿価が回収可能額を上回る数値は、C=14,000、D=6,000である。そして未だ配賦されていない減損12,000はC=14,000:D=6,000の比率で配分される。これによりCに8,400、Dに3,600の減損を負担させ、今回の処理は終了する。
(借)減損損失 50,000 (貸)共用資産X 20,000、資産グループB 18,000、資産グループC 8,400、資産グループD 3,600
2.共用資産Xが将来CFの生成に寄与する資産グループは以下のAからDである。
・簿価:A=30,000、B=36,000、C=50,000、D=20,000
・割引前将来CF:A=48,000、B=26,000、C=54,000、D=26,000
・回収可能価額:A=38,000、B=18,000、C=36,000、D=14,000
・減損の兆候:A=なし、B=あり、C=あり、D=なし
3.共用資産Xを含むより大きな単位の割引前将来CFは173,000、回収可能価額は125,000である。
4.共用資産に配分される減損損失が、共用資産の簿価と正味売却価額の差額を超過する場合には、各資産グループの回収可能価額が容易に把握できるため、当該超過額を各資産グループの簿価と回収可能価額との差額の比率により各資産グループに配分する。
[解答]
問題文中に、解法の指定(原則or容認)がないため原則法で処理する。何度も繰り返しになるが、共用資産を含む処理の原則は「より大きな単位」、容認は「共用資産の簿価を各資産(グループ)に配分」の方法である。それでは原則法について解説。
まず最初に『個別計算』、つまり通常の減損処理である。資料より減損の兆候のあるものはBとC、そのうち割引前のCFで簿価を回収できないものはBのみ、回収可能価額と簿価の差額は18,000である。つまり資産グループBに発生している減損は18,000。
次に大きな単位での減損。共用資産Xに減損の兆候が認められる。全体の簿価合計175,000(X+A+B+C+D)を割引前CF173,000で回収できない。回収可能価額125,000との差額は50,000である。
全体での減損50,000のうち18,000はBから生じたものであり、言い換えれば32,000は共用資産から生じたものである。故にこの32,000はXに負担させるのが合理的である。しかし今回Xの簿価が39,000、正味売却価額が19,000である。このときにXを20,000以上減損すると、簿価が正味売却価額を下回ってしまう。つまりXに負担させることができるのは20,000までであるため、この全額をXに配賦する。
この時点で50,000の減損のうち18,000はBに、20,000はXに配賦されているが、なお12,000が残っている。これをどのように各資産に負担させるかが今回の論点の骨子である。
「Xから生じた減損36,000のうちXの負担額が20,000なのは、それ以上の減損を行うと簿価が正味売却価額を下回ってしまうから」であった。
もちろんこれは、本来の価値よりも低い金額でBS表示されてしまうことを回避する為である。このような観点からまず資産グループAを見てみる。Aの簿価は30,000、そして売却価値か使用価値かは不明だが回収可能額が38,000、つまりAは既にその価値よりも低い簿価が記帳されている。このため今回の減損をAに負担させることは相応しくない。同様にBについては、その簿価は36,000、回収可能額は18,000であるが、Bは既に回収可能額まで減損している。よってこれも減損を負担することはできない。
残るCとDだが、これらは簿価が回収可能額を上回っているため、回収可能額まで簿価を減損しても不都合は生じない。そしてこれは減損の兆候の有無に関わらず配賦される性質のものである。CとDそれぞれの簿価が回収可能額を上回る数値は、C=14,000、D=6,000である。そして未だ配賦されていない減損12,000はC=14,000:D=6,000の比率で配分される。これによりCに8,400、Dに3,600の減損を負担させ、今回の処理は終了する。
(借)減損損失 50,000 (貸)共用資産X 20,000、資産グループB 18,000、資産グループC 8,400、資産グループD 3,600