会計監査人についてざっと説明

・資格
公認会計士または監査法人でなければならない。
ただし以下の場合は欠格となる。
?公認会計士法の罰則規定が適用中の者
?コンサル業務等によって継続的な報酬を受けている者又はその配偶者
?監査法人でその社員の半数以上が?に該当する者である場合

・選解任
いずれも株主総会普通決議による。ただし監査役等は、会計監査人が次のいずれかに該当する時は、その会計監査人を解任することができる。
?職務上の義務に違反し、または職務を怠ったとき
?会計監査人としてふさわしくない非行があったとき
?心身の故障の為、職務の執行に支障があり、またはこれに堪えないとき

※監査役等による解任は(株主総会の決定に代わるものであるため)全員の同意によって行わなければならない

・任期
1年。定時株主総会において別段の決議がない場合は再任されたものとみなされる。

・会計監査人の権限
?報告要求
会計帳簿等の閲覧およびコピーや、取締役・会計参与等に対して会計に関する報告を求めることができる。

?子会社に対する報告要求
必要がある場合は、会計監査人設置会社の子会社に対して会計に関する報告を求め、または子会社の業務・財産の状況を調査することができる(子会社は正当な理由があるときはこれを拒むこともできる)。

?定時株主総会における会計監査人の意見の陳述
会計監査人が監査役等と意見を異にするときは、会計監査人は定時株主総会に出席して意見を述べることができる。


・会計監査人の義務(監査役等に対する報告)
取締役等の職務の執行に関して不正や定款違反等の重大な事実を発見したときは、監査役・監査役会・監査委員会に遅滞なく報告しなければならない。また、監査役等は会計監査人に対して必要がある場合は報告を求めることができる。

・会計監査人の責任
会計監査人が任務を怠ったことによって株式会社に損害が生じた場合は、これを賠償する責任を負う(この会社に対する責任は総株主の同意がなければ免除することができない)。

会計監査人が経営陣との緊密な関係から会社が責任追及を怠り、その結果として株主の利益が害されるようなときは、取締役と同様に株主代表訴訟の対象とされる。ただし会計監査人についても社外取締役と同様の一部責任免除制度が導入されている(善意かつ重過失でない場合は、賠償額から最低責任限度額(報酬の2年分)を控除した額を限度として免除することができる)。
これは、会計監査人にのみ責任限度を認めないとすると、取締役、監査役、会計参与の責任限定とのバランスを欠くことになるし、また監査法人への濫訴を避け、かつリスクの高い会社へも会計監査人が就任しやすくなることを狙ったものである。
とはいえ会計監査人がその職務について悪意重過失である場合は、これにより生じた第三者への損害を賠償する責任も負う。また会計監査報告に記載・記録すべき重要な事項についての虚偽表示については、注意を怠らなかったことを証明しない限り損害賠償責任を負う。