有価証券の保有目的区分は正当な理由なくして変更することはできない(=恣意性の排除)。変更が認められるのは以下の4パターンに限られる。

?資金運用方針の変更または特定の状況の発生に伴って、保有目的区分を変更するとき
?金融商品会計に関する実務指針により、保有目的区分の変更があったとみなされる場合
?株式の追加取得または売却により持分比率等が変動したことに伴い、子会社関連会社株式の区分から他の保有目的区分に変更する場合、もしくはその逆の場合
?保冷または基準等の改正または適用により、保有目的区分を変更する場合


?資金運用方針の変更または特定の状況の発生に伴って、保有目的区分を変更するとき
例えばトレーディング部門を廃止したとき。今後トレーディング取引を行わないのであれば、売買目的有価証券を保有することはできない(売買目的からその他へ
反対にトレーディング部門を設置して売買を開始することとしたとき。これまでは有価証券の保有目的区分を売買目的とすることはできなかったが、これによって保有するその他有価証券の一部(売却に制約のないもの)を売買目的有価証券に振り替える(その他から売買目的

?金融商品会計に関する実務指針により、保有目的区分の変更があったとみなされる場合


?株式の追加取得または売却により持分比率等が変動したことに伴い、子会社関連会社株式の区分から他の保有目的区分に変更する場合、もしくはその逆の場合
特に詳述することはない。一定の持分比率を上回る、もしくは下回ることで自動的に変更されるもの(関係会社から売買目的orその他へ、売買目的orその他から関係会社へ

?保冷または基準等の改正または適用により、保有目的区分を変更する場合
これもそのまま。こうした事情から区分の変更が求められる場合は法令や基準に従い変更する。

※?~?が変更の認められる正当な理由である。ただし実務指針では、正当な理由があったとしても満期保有目的の債券への変更は認めていない。また、「満期まで保有する意図」は取得時点において判断すべきものである。
こうしてみると満期保有目的の債券に関しては他よりも厳しく設定してあることが分かる。有価証券を満期保有目的の債券として区分し、または維持するためには二つの障壁(意図と能力)が設けられているし、また既に保有している債券を新しく満期保有目的の債券として設定することはできない。これは満期保有目的の債券が時価評価の対象とならないことから「時価評価逃れ」として用いられることに対する牽制と考えられる。