1.前期末及び当期末における一時差異の状況は以下のとおりである。なお前期末および当期末に評価・換算差額等は生じていない。

<一時差異計算表>

前期末 当期末
将来減算一時差異

流動項目 9500 7600
固定項目 89950 91900
将来加算一時差異

流動項目 1500 1500
固定項目 10500 8000

2.税効果会計に適用する実効税率は40%とする。

[解答]
一度確認しておくが、将来減算一時差異とはその名の通り「将来的に支払う税額を減少させる差異」である。ということはこれは価値を持つ資産であり、「繰延税金資産」として繰り延べられている。将来の税額を減少させるとは、言い換えれば前払いしているということである。
前払いする原因は、税務上の課税所得が会計上の税引前当期純利益を上回っているからである。
課税所得が利益を上回る原因は多く考えられるが、会計上は費用とするところを税務上は費用とみとめられなかった(損金不算入)、あるいは会計上は収益でないものが税務上の益金として計上された(益金算入)などが考えられる。これらを原因として結果をとるのが将来減算一時差異である。この差異に税率を乗じたものが(会計上は)払い過ぎた、つまり前払い(=資産)の税金である。勘定科目は繰延税金資産である。
繰延税金資産と繰延税金負債は相殺することができるが、固定・流動の枠を超えての相殺は出来ない。また、最終的に固定・流動の全てを含めた繰延税金資産・負債の差額が法人税等調整額として当期のPLに記載されることになる。

では解法だが、以下のようなリストを作成して前期末および当期末の繰延税金資産・負債を把握する。
まずは前期末の(=当期首の)繰延税金資産・負債から。


前期末のリスト

一時差異

将来減算(流動) 将来加算(流動)
9500
1500
将来減算(固定) 将来加算(固定)
89950
10500

これがまず最初に認識される差異の部分(会計上と税務上の資産・負債の差額)である。この差異に税率を乗じることで、将来的に減算あるいは加算される実際の税額(=繰延税金資産・繰延税金負債)を算定する。

<×40%した場合>
一時差異
繰延税金資産(流動) 繰延税金負債(流動)
3800 600
繰延税金資産(固定) 繰延税金負債(固定)
35980 4200













次に同一区分は相殺することができるため、これらを統合する。
ちなみに今問題としているのは前期末の繰延税金資産・負債である。
~前期末段階の繰延税金資産・繰延税金負債~
・繰延税金資産:3200(流動)
・繰延税金資産31780(固定)

※編集中