為替予約とは、将来的に外貨と円を交換するときにそのレートを現時点で前もって契約で固定しておくこと。
例えばドル建ての売掛金を有している場合、為替相場の変動によって将来得られる円が大きく減少してしまうかもしれない(=為替相場の変動リスク)。これを回避(ヘッジ)するため為替予約を付し、決済額を(銀行等を介して)事前に確定させておく契約である。
~直物為替相場と先物為替相場~
これまでHR、CR、ARなどのレートを使ってきたが、ここでは先物為替相場(FR=Forward Rate)と直物為替相場を学習する。
直物為替相場とは今現在のレート。現物取引に用いられる通常の為替相場である。HRが現在から過去のある一時点を見たレートに対して、直物為替相場はまさに今現在の相場。
先物為替相場(FR)とは、為替予約の締結に用いられる為替相場である。つまり「相場」というよりは約定レートである。自社と相手企業が将来的に決済する予定があり、両者間で予め定められた交換レートがFRである。
・為替予約の会計処理は独立処理と振当処理のふたつがある。原則は独立処理、経過的特例として振当処理が認められているが、問題上は振当処理が重要である。ということで以降は振当て処理を中心に見ていく。
~取引発生後に為替予約を付した場合~
例として売上取引をあげてみる。取引発生時に売掛金を100ドル計上した。その後、為替リスクをヘッジする為に為替予約を付し、FRでレートを固定する。ここから更に決算日をまたいで翌期に決済が行われる、といった問題パターンが多く見られる。
さて、もう一度確認するが、今見ているのは為替予約の(独立処理ではなく)振当処理である。
~直々差額と直先差額~
・直々差額
直々差額とは「直物為替相場と直物為替相場との差額」を意味する。
1月1日に100ドルの売上取引があり(掛で)、この時の直物為替相場が1ドル=100円だとしよう。この場合、売掛金10,000円が計上されている。次に一月後の2月1日に為替予約を付したとする。この時、決済時のレートを固定した予約、すなわち先物為替相場があるが、それとは別に「予約日の通常の相場=予約日の直物為替相場」がある。予約日の為替相場が1ドル=90円だとしよう。すると1月1日に10,000円で計上していた100ドルの売掛金は、2月1日に9,000円になってしまっていることになる。この1,000円の損失は当然貸方の「為替差損益」であり、これは当期の費用として計上される。
・直先差額
分かりにくいのはこちら。直先差額とは「直物為替相場と先物為替相場との差額」である。直先差額の「直」とは、予約日における直物為替相場を意味する。先の例で言えば、2月1日の90ドルと、その日に契約したFRとの差額である。予約日の為替相場と予約の(=先物)為替相場との差額は決算をまたいでいる場合、当期分と翌期分に分けて(予約日から決済日にわたり)期間按分する。
具体的な会計処理としては、
?直先差額の当期の配分額は原則として「為替差損益」、容認として「利息の調整」とする
?次期以降の配分額は(当期末において)「前払費用(または長期前払費用) or 前受収益(または長期前受収益)」とする。
これは直々差額が明らかに為替相場の変動から生じる損益であるのに対して、直先差額とは二通貨の金利差であるからと説明される(よく分かっていないけど)。
~直先差額とはなにか~
例をあげてみてみよう。
現在10,000円の売掛金がある。日本での金利は年8%である。
また、現在のレートは1米ドル100円である。アメリカの金利は年20%である。
それぞれの通貨を1年寝かせると、10,000円は10,800円になり、100ドルは120ドルになる。
しかし1年後のレートは1ドル=100円のままだろうか?
現在は1ドルが100円なので10,000円と100ドルは等価値である。
当然1年後の10,800円と120ドルも等価値でなければならない(例えば時間の経過に伴って円よりもドルが価値が大きくなっていくのであれば、誰も円を持ちたがらない)
1年後の120ドルが現在と変わらないレート(1ドル=100円)で交換されたとすれば、12,000円の価値を持つことになる。しかし実際は、日本での金利を考慮しても10,000円は10,800円にしかならない。
ということで、アメリカの金利20%と日本の金利8%を等しくするレートが先物為替相場(FR)として設定される。この金利差の場合、1年後の相場は1ドル=90円である。
これならば120ドル×90円=10,800円となり、(時間の経過による)二通貨の価値の相違は生じない。
ここまではおぼろげに理解できるものの、「FRが金利差を吸収する為のレート」であるならば、例えばなぜ当期分の直先差額を「為替差損益」とするのかがいまひとつ理解できない。FRが金利調整ならば、債券については支払利息、債務については受取利息になるような気もするのだが。このあたりはもう一度復習で見ていくことにしたい。
例えばドル建ての売掛金を有している場合、為替相場の変動によって将来得られる円が大きく減少してしまうかもしれない(=為替相場の変動リスク)。これを回避(ヘッジ)するため為替予約を付し、決済額を(銀行等を介して)事前に確定させておく契約である。
~直物為替相場と先物為替相場~
これまでHR、CR、ARなどのレートを使ってきたが、ここでは先物為替相場(FR=Forward Rate)と直物為替相場を学習する。
直物為替相場とは今現在のレート。現物取引に用いられる通常の為替相場である。HRが現在から過去のある一時点を見たレートに対して、直物為替相場はまさに今現在の相場。
先物為替相場(FR)とは、為替予約の締結に用いられる為替相場である。つまり「相場」というよりは約定レートである。自社と相手企業が将来的に決済する予定があり、両者間で予め定められた交換レートがFRである。
・為替予約の会計処理は独立処理と振当処理のふたつがある。原則は独立処理、経過的特例として振当処理が認められているが、問題上は振当処理が重要である。ということで以降は振当て処理を中心に見ていく。
~取引発生後に為替予約を付した場合~
例として売上取引をあげてみる。取引発生時に売掛金を100ドル計上した。その後、為替リスクをヘッジする為に為替予約を付し、FRでレートを固定する。ここから更に決算日をまたいで翌期に決済が行われる、といった問題パターンが多く見られる。
さて、もう一度確認するが、今見ているのは為替予約の(独立処理ではなく)振当処理である。
~直々差額と直先差額~
・直々差額
直々差額とは「直物為替相場と直物為替相場との差額」を意味する。
1月1日に100ドルの売上取引があり(掛で)、この時の直物為替相場が1ドル=100円だとしよう。この場合、売掛金10,000円が計上されている。次に一月後の2月1日に為替予約を付したとする。この時、決済時のレートを固定した予約、すなわち先物為替相場があるが、それとは別に「予約日の通常の相場=予約日の直物為替相場」がある。予約日の為替相場が1ドル=90円だとしよう。すると1月1日に10,000円で計上していた100ドルの売掛金は、2月1日に9,000円になってしまっていることになる。この1,000円の損失は当然貸方の「為替差損益」であり、これは当期の費用として計上される。
・直先差額
分かりにくいのはこちら。直先差額とは「直物為替相場と先物為替相場との差額」である。直先差額の「直」とは、予約日における直物為替相場を意味する。先の例で言えば、2月1日の90ドルと、その日に契約したFRとの差額である。予約日の為替相場と予約の(=先物)為替相場との差額は決算をまたいでいる場合、当期分と翌期分に分けて(予約日から決済日にわたり)期間按分する。
具体的な会計処理としては、
?直先差額の当期の配分額は原則として「為替差損益」、容認として「利息の調整」とする
?次期以降の配分額は(当期末において)「前払費用(または長期前払費用) or 前受収益(または長期前受収益)」とする。
これは直々差額が明らかに為替相場の変動から生じる損益であるのに対して、直先差額とは二通貨の金利差であるからと説明される(よく分かっていないけど)。
~直先差額とはなにか~
例をあげてみてみよう。
現在10,000円の売掛金がある。日本での金利は年8%である。
また、現在のレートは1米ドル100円である。アメリカの金利は年20%である。
それぞれの通貨を1年寝かせると、10,000円は10,800円になり、100ドルは120ドルになる。
しかし1年後のレートは1ドル=100円のままだろうか?
現在は1ドルが100円なので10,000円と100ドルは等価値である。
当然1年後の10,800円と120ドルも等価値でなければならない(例えば時間の経過に伴って円よりもドルが価値が大きくなっていくのであれば、誰も円を持ちたがらない)
1年後の120ドルが現在と変わらないレート(1ドル=100円)で交換されたとすれば、12,000円の価値を持つことになる。しかし実際は、日本での金利を考慮しても10,000円は10,800円にしかならない。
ということで、アメリカの金利20%と日本の金利8%を等しくするレートが先物為替相場(FR)として設定される。この金利差の場合、1年後の相場は1ドル=90円である。
これならば120ドル×90円=10,800円となり、(時間の経過による)二通貨の価値の相違は生じない。
ここまではおぼろげに理解できるものの、「FRが金利差を吸収する為のレート」であるならば、例えばなぜ当期分の直先差額を「為替差損益」とするのかがいまひとつ理解できない。FRが金利調整ならば、債券については支払利息、債務については受取利息になるような気もするのだが。このあたりはもう一度復習で見ていくことにしたい。