5.賞与引当金
税務上は賞与引当金の計上は認められない』。したがってこれを計上した場合、会計上は負債が計上されるのに対して税務上は負債が計上されず将来減算一時差異が生じる。

これまでは会計上資産<税務上資産=将来減算一時差異であった。
今回は会計上負債>税務上負債=将来減算一時差異である。
覚えにくいので次の例で考えてみる。
これはかなり謬見だとは思うが、会計上資産<税務上資産のケースで考えてみると、費用の発生=資産の減少である(増加の場合もあるが)。この時、損金算入であれば、税引前当期純利益<課税所得となり減算一時差異が生じる。
どうように会計上負債>税務上負債という場合、考えられるのは会計上費用>税務上費用(というか損金不算入)として対応する。資産・負債の差はあれど、会計上に限って計上されてしまう費用がある為、結果的に将来減算一時差異が生じるという発想でとりあえず理解する。

<例題>
1.H21年度に賞与引当金6000を計上した。
2.H22年度期中に従業員賞与6000を支払、上記の賞与引当金を充当した。また、H22年度期末に賞与引当金5000を計上した。
3.税率40%

<解説>
賞与引当金は損金不算入項目である。よって一時差異は全額の6000、繰延税金資産は2400となる。
(借)繰延税金資産 2400 (貸)法人税等調整額 2400

H22年度だが、前期分の繰延税金資産は費用化されるため全額解消される。ただし新たに5000の将来減算一時差異が生じているため差額分を調整する。つまり期末にあるべき繰延税金資産は2000、既に計上されている繰延税金資産が2400なので、資産を減少させる処理が必要となるのである。
(借)法人税等調整額 400 (貸)繰延税金資産 400