新株予約権付社債とは、新株予約権を付した社債をいう。これには大きく二種類あり、転換社債型新株予約権付社債と、その他新株予約権付社債(転換社債型新株予約権付社債以外のもの)に分類できる。

両者の本質的な相違だが、転換社債型新株予約権付社債は、社債と新株予約権がそれぞれ単独では存在し得ない。

これに対して、その他新株予約権付社債は、社債と新株予約権がそれぞれ単独で存在し得るものである。


・権利行使に伴う払込方法
・発行者側の会計処理
・取得者側の会計処理

~現金払込と代用払込~
※これらは新株予約権の権利行使に際する論点である

まず現金払込。こちらは以前みたような新株予約権の行使と同様の、通常の処理である。新株予約権を使い、その権利行使価額を現金にて払い込み株式を取得する。そして社債は残存する。この処理は、その他新株予約権付社債におけるものである。転換社債型新株予約権付社債については、社債と新株予約権が完全に一体になっているため、新株予約権を行使した際に自動的に社債も消滅する。それが代用払込である。つまり新株予約権を行使して株式を取得する時に、通常であれば権利行使価額を現金で払い込むが、この部分を社債で代用するのが代用払込である。これは会社法上、社債を現物出資するものと位置づけられている。


~区分法と一括法~

区分法と一括法は、発行者と取得者のそれぞれに関する論点である。
まず転換社債型新株予約権付社債だが、こちらは社債と新株予約権が完全に一体となったものである。取得者が新株予約権を行使して例えば10万円の株式を入手したとする。この時、転換社債型新株予約権付社債の内訳(社債と新株予約権)を区分することはできない(=一括法)。ただし発行者側については、当該転換社債型新株予約権付社債の内訳価値を区分することが出来る為、処理方法としては一括法の他に区分法が認められる。
次にその他の新株予約権付社債だが、こちらは社債と新株予約権がそれぞれ単独で存在し得るものであり、両社を分けて考える事が可能である。この為、発行者・取得者ともに区分方による会計処理が適用できるため、どちらの立場においても、一括法よりも実情に即した処理である区分法を適用することとなる。


~区分法の適用方法~
次の何れかの方法により、新株予約権付社債の発行に伴う払込金額を、社債の対価部分と新株予約権の対価部分に区分する。

1.社債及び新株予約権の払込金額又はそれらの合理的な見積額の比率で配分する方法

2.算定が容易な一方の対価を決定し、これを新株予約権付社債の発行に伴う払込金額から差し引いて他方の対価を算定する方法