返品調整引当金=出版業界のように、販売した商品を当初の売価で引き取るといった契約がある場合に設定される引当金

~算定基準~
1.売掛金基準:繰入額=売掛金残高×返品率×利益率
2.売上高基準:繰入額=一定期間の売上高×返品率×利益率

~表示~
返品調整引当金繰入額:売上総利益から控除
返品調整引当金:流動負債

設例1.当期決算において、売掛金残高20000円に対し返品率5%、利益率15%として返品調整引当金を設定する

設例2.翌期において、商品1200円(売価)が返品された。このうち400円は前期の販売分である。

1.(借)返品調整引当金繰入額 150 (貸)返品調整引当金 150

2.(借)返品調整引当金  60 (貸)売掛金 1200
仕      入  340
売      上  800

※前期販売分(400)の利益部分は前期に設定した引当金で充当し、原価部分は新たな仕入れとして処理する。なお当期分に関しては「引当金の設定」といった論点とは関係がない為、そのまま売上の逆仕訳で処理する。


~出版のお話~
出版社が書店に本を販売した場合、ここ数年の日本においては、販売された本の約40%弱が返品される( 日本著書販促センターより)。
出版社は書店からの返品本を売価で引き受ける。この40%は金額ベースの話だが、10冊卸せば3~4冊は売れずに戻ってくると考えても問題ない。とはいえ出版と書店は委託販売、受託販売の関係にあり、再販制度が確立されているので、書店側からみれば返品しようが消費者に販売しようがお金にはなるそうだ(もちろん販売手数料は入らないが)。

それでこの40%という数字。もちろんこれは他の業界にしてみれば考えられない数字だが、このことで消費者が甘受するメリットも大きい。大型書店に行って、ほとんど誰も見向きもしないような本を見つけることができるからだ。こういった甚大な返品率も、消費者からすれば選択の幅が広がることを意味する。

しかしいくら大型書店といっても店舗スペースや棚の数には限りがある。単純に探している本がそこにあるのか、ないのか、この一点に関して小売店がamazonに対抗する手段はない。一昔前web2.0なるものが流行った頃の「ロングテール」である。通常の書店の売上のうち80%は品目数上位20%に依存している。ところがネットビジネスだと下位80%の品目による売上が、上位20%の売上を上回る。

ていうか長くなってきたからまた今度まとめます。