1.当社の会計期間は4.1~3.31
2.B社に対する貸付金100,000(年利率5%、利払日年1回3.31、返済日H25.3.31)について、H22.3.31の利払後に条件緩和の申し出があり、約定利子率を年5%から年3%に引き下げることに合意した。
3.端数は小数点未満を四捨五入

[解答]
債権から生じる利息や元本返済を、3%・5%の場合や、割引前・割引後の数字で表にすると以下。

H21期末(利息) H22期末(利息) H23期末(利息+元本) 合計
3% 3000 3000 103000 109000
3%DCF 2857 2721 88975 94553
5% 5000 5000 105000 115000
5%DCF 4762 4535 90703 100000

利率3%の場合のDCFに用いている割引率は5%である。3%で割り引いてしまうと、合計のDCFは当然100,000になってしまい、3%に減免したことによる差分が分からない。
そうではなくて、当初の約定利子率である5%で割り引くことにより、減免が原因で生じる差額を把握し、その部分を貸倒の見積高とするのがキャッシュ・フロー見積法である。

・H21年度決算時
(借)貸倒引当金繰入額 5447 (貸)貸倒引当金 5447
※100,000-94553

・H22年度利払時
(借)現金預金 3000 (貸)受取利息 3000

・H22年度決算時
前期末より1年が経過して債権より生じる減免前・後のCFは以下のようになる。

H24期末(利息) H25期末(利息+元本) 合計
3% 3000 103000 106000
3%DCF 2857 93424 96281
5% 5000 105000 115000
5%DCF 4762 95238 100000
減免後のDCFは96281に増加している。この金額と簿価100,000の差額が当期末にあるべき貸倒引当金の残高である(差額:3717)。
ただし前期末に貸倒引当金を5447積立てているため、貸倒引当金を取り崩す処理を行うことになる。
5447-3717=1728

原則による処理
(借)貸倒引当金 1728 (貸)受取利息 1728

容認による処理
(借)貸倒引当金 1728 (貸)貸倒引当金戻入益 1728

ただし原則による受取利息は、現金預金の増加を伴わず貸倒引当金の残高を調整する為のものであるため、キャッシュフロー計算書を作成する際には控除する必要がある。