・将来減算一時差異が生じる場合は以下のようなケースが多い。

1.棚卸資産に係る評価損
2.減価償却費
3.減損損失
4.貸倒引当金
6.退職給付引当金
7.未払事業税

これらをいくつかのエントリに分けて一つずつ説明する。

1.棚卸資産に係る評価損
税務上は棚卸資産に係る評価損の損金算入要件が厳しく設定されているため、会計上で計上された評価損のすべてが損金に算入されるとは限らない。このような場合、会計上の棚卸資産の簿価が税務上の簿価を下回ることになり、将来減算一時差異が発生する。

<例題>
1.H21年度に商品3000について1000の評価損を計上した。税務上は商品が売却されるまで当該評価損の損金算入は認められない。
2.H22年度に上記商品をすべて売却した。これによりH21年度に計上した評価損1000が損金として認容された。
3.税効果会計に適用する実効税率は毎期40%とする。

<解説>
損金不算入である差額1000が将来減算一時差異である。これに税率40%を乗じて繰延税金資産とする。
(借)繰延税金資産 400 (貸)法人税等調整額
H22年度に評価損が損金として認容された段階で繰延税金資産を取り崩す。なお繰延税金資産・繰延税金負債は期間的なズレであり、これらは将来的に全て解消される。
(借)法人税等調整額 400 (貸)繰延税金資産 400