平成11年、企業会計審議会より「金融商品に係る会計基準」が公表された。この時期は会計ビッグバンの初期、free fair globalを標榜する金融ビッグバンの影響を受け、透明性の高いディスクロージャー制度を確立しようとする流れにあった。これまでの日本の会計は、有価証券が原価で評価され、退職給付の隠れ債務が存在し、デリバティブなども時価評価されていなかった。

金融商品に関する会計基準は、金融商品を時価評価するために定められた会計基準である。

金融商品に関する会計基準は一昨年、平成20年にも改正され、時価表示の開示がさらに拡充(追記によって)され、これは今年の4月から適用されている。


さて、金融商品の時価評価についてだが、これは日本の概念フレームワークに従って、投資の目的別に時価評価されるものとそうではないものに分かれる。

FASBなど海外では、投資の目的がなんであれ、全てを時価評価していこうとする傾向がある。時価評価とは公正価値(fair value)でもってBS計上すること。この測定に主観の入り込む余地は少ない。つまりこれは過去の粉飾の経験から、恣意性を排除しようとする流れである。こうした会計制度の下で測定される利益は包括利益によることになる。