・SOX法:サーベンス・オクスリー法

ただしくはPublic Company Accounting Reform and Investor Protection Act of 2002、「上場企業会計改革および投資家保護法」という法律である。SOX法は日本では「企業改革法」と訳されることもある。名称は連名で法案を提出したポール・サーベンス(Paul Sarbanes)上院議員、マイケル・G・オクスリー(Michael G.Oxley)下院議員に因んだものである。

制定の背景には、エンロンやワールドコムに代表される90年代末から00年代初頭にかけて頻発した不正会計問題がある。2002年7月に米大統領署名により正式に法律として承認された。
内容は監査人の独立性強化内部統制の義務化、財務ディスクロージャーの拡張、経営者による不正行為の罰則強化、証券アナリストへの規制、内部告発者の保護などである。

しかしながらSOX法は施行当初から事務コストや監査料など、企業の負担増が指摘されており、2006年12月にはSECが内部統制ルールの適用を緩和するガイドラインを公表するなど、見直しの方向にある。

なお日本でも2006年6月に金融商品取引法が成立、日本版SOX法とも言われる条項に関しては2008年4月から適用されることになっている。


参考までに上場企業会計改革及び投資家保護法は以下のような構成となっている。

全11章69の条文で構成されている。

  • 第1条:Short title; table of contents(見出し)
  • 第2条:Definitions(定義)
  • 第3条:Commission Rules and Enforcement(証券取引委員会の規則および施行)
  • 第1章(第101~109条):Public Company Accounting Oversight Board(公開会社会計監視委員会)
  • 第2章(第201~209条):Auditor Independence(監査人の独立性)
  • 第3章(第301~308条):Corporate Responsibility(会社の責任)
  • 第4章(第401~409条):Enhanced Financial Disclosures(財務情報開示の強化)
  • 第5章(第501条):Analyst Conflicts of Interest(証券アナリストの利益相反)
  • 第6章(第601~604条):Commission Resources and Authority(証券取引委員会の財源と権限)
  • 第7章(第701~705条):Studies and Reports(調査および報告)
  • 第8章(第801~807条):Corporate and Criminal Fraud Accountability (企業不正および刑事的不正行為の説明責任)
  • 第9章(第901~906条):White Collar Crime Penalty Enhancement(ホワイトカラー犯罪に対する罰則強化)
  • 第10章(第1001条):Corporate Tax Returns(法人税申告書)
  • 第11章(第1101~1107条):Corporate Fraud And Accountability(企業不正および説明責任)
中でも注目されているのは同法の404条で、CEOおよびCFOは財務諸表に係る内部統制システムの構築・運用と、その有効性の検証を義務づけられ、外部監査人がその監査・監査意見表明を行うこととしている(内部統制監査)。CEOおよびCFOは有価証券報告書に虚偽記載のないことと内部統制が有効であることに対して署名し、仮に虚偽表示等があった場合は罰則も設けられている。なおここで述べられている内部統制はCOSOフレームワークに準拠したものである。

日本では金融庁を中心として日本版SOX法を制定する動きがあり、新たに制定された会社法・金商法の中でも内部統制に関するものがJ-SOX法に該当するとのことである。