満期保有目的の債券:満期まで所有する意図を持って保有する社債その他の債権

1.満期保有目的の債券に分類可能な債券
?あらかじめ償還日が定められていること
?額面金額による償還が予定されていること

債券であっても、満期の定めのさいもの(永久債)など、その属性から満期保有目的の条件を満たさないものは満期保有目的の債券に分類できない。

2.満期保有目的の債券の要件
「満期まで所有する意図をもって保有する」とは、企業が償還期限まで所有するという積極的な意思とその能力に基づいて保有することをいう。
・保有期間が漠然と長期であると想定し保有期間を予め決めていない場合、または市場金利や為替相場の変動等の将来の不確定要因の発生如何によっては売却が予想される場合には、満期まで所有する意思があるとは認められない。
・満期までの資金繰り計画等からみて、または法律等の障害により継続的な保有が困難と判断される場合には、満期まで所有する能力があるとは認められない。

※満期まで所有する目的であることを債権の取得時および取得時以降に確認し得ることが必要となる。

こうした条件をクリアして満期保有目的の債券と認められた金融資産は、元利金の受取こそが投資の目的である。こうした債券の時価変動は投資のリスクとは認められない。よって時価評価を行う必要がない。原則として償却原価法に基づいて算定された価額を貸借対照表価額とする(もしくは取得価額)。

?債券金額≠取得価額の場合で、かつ取得差額の正確が金利調整と認められる場合:償却原価で計上
?上記以外:取得価額で計上

・償却原価法の適用方法

まず原則として利息法、容認として定額法である。

取得価額≠額面の債券では、その差額は大きく二通りの原因から生ずる。ひとつは取得時の市場利子率とクーポンレートの調整。この場合は償却原価法を適用する。
もうひとつは債券の価値が額面よりも低いと判断されている場合。これは発行体の信用リスクが高く見積もられている債券や、減損、その他の要因から額面以下の価値と判断される。この時の額面と取得価額の差額は当然、時間の経過に応じて埋められるものではない(もしくは差が縮まったとしても利息とは異なる)。