四半期特有の会計処理
四半期財務諸表の性格として実績主義の考え方を採用していることから、四半期財務諸表は、原則として年度の財務諸表と同じ会計処理の原則および手続を適用して作成しなければならず、四半期決算に置く夕の会計処理は原則として認められない。ただし「原価差異の繰延処理」および「税金費用の計算」については例外的に四半期特有の会計処理が認められている。

(1)原価差異の繰延処理
標準原価計算等を採用している場合において、原価差異が操業度の季節的な変動に起因して発生したものであり、且つ原価計算期間末までにほぼ解消が見込まれるときは
原価差異を流動資産または流動負債として繰り延べることができる。

[設例・四半期決算に特有の会計処理?(原価差異の繰延処理)]
1.当社は標準原価計算制度を採用している。
2.等年度の第2四半期に2ヶ月程度稼動を停止し、修繕を行うこととなっており、修繕に伴う操業度の変動にお起因して原価差異(操業度差異)が発生する。
3.原価計算期間は年度と一致している。
4.原価標準の設定の際にしようされた予想操業度は以下のとおりである。
予想操業度
第1四半期 300,000個
第2四半期 100,000個
第3四半期 300,000個
第4四半期 300,000個
合計 1,000,000個

5.原価差異(操業度際)は、原価計算期間末までにほぼ解消が見込まれる。
6.標準原価および原価の実際発生額は次のとおりであった。原価差異はすべて操業度差異である。
標準原価 実際発生額
第1四半期 30,000 26,500
第2四半期 10,100 20,530
第3四半期 29,700 26,410

7.各四半期末において、実際操業度は概ねよそう操業度どおりであり、その後も予想通りの操業度となることが見込まれていた。

[解答]
上の予想操業度の資料を見ると2Qだけが大きく落ち込んでいる。しかしこれは修繕に伴う稼動停止期間に起因するものであり、2Qの業績(というか効率性)から生じたものではないため、ここから生じる不利差異を、通年をとおして均していくという考え方が原価差異の繰延処理である。
原価差異の繰延処理を適用するためには次の二つの条件の両方を満たす必要がある。
?原価差異が操業度等の季節的な変動に起因して発生している
?上の?の差異が、原価計算期間末までにほぼ解消が見込まれる
今回はこの両者を満たすため、原価差異の繰延処理を適用する。

※続き