もう一度、このエントリが学習上どのようなポイントにあるかを把握しておこう。商品販売業ではあるが、通常の取引とは異なる取引に対しては、それを反映した会計記録も普通でないものになる。これらは一般商品売買に対して特殊商品売買と呼ばれる。特商の中でも学習の上で重要なものは未着品売買、委託販売、割賦販売、試用販売の4項目。これらは「自社の商品がどういう状態にあるか」をよく考えなければならない。割賦販売は基本的に商品を先に引き渡すのみだが、残る未着品、委託品、試用品は商品の所在や先行きが不透明な場合が多い。このため、未着品、委託品、試用品のそれぞれの商品の把握は「手許商品区分法」という方法による。手許商品区分法は分記法、総記法に加えて二つの三分法(一括法と都度法)のいずれかの記帳方法をとる。ここで学習するのは特商の未着品の総記法のケース。ということで設例。
[資料1]
決算整理前残高試算表(一部)
~借方~
・繰越商品:79,000
・仕入:865,400
~貸方~
・未着品:23,600
・一般売上1,168,000
[資料2]
・未着品の当期取得高は194,600である。
・当期中に貨物引換証と引換えに商品41,800を引き取っている。
・当期の未着品販売は原価率75%で行っている。
・未着品の期末棚卸高は26,200である。
・手許商品の期末棚卸高は56,720である。
[解答]
最も重要なポイント、『総記法における利益=期末商品残高+前T/B商品勘定残高(残高が借方の場合は+ではなく-する)』
商品勘定(もしくは仕入勘定)とは手許商品を表している。未だ手元に到着していない商品は未着品勘定で表される。こうした違いはあるが本質的には大差ない。したがって『総記法における未着品販売の利益=期末未着品棚卸高+貸方残高の前T/B未着品残高(or-借方残高の前T/B未着品残高)』
これさえ覚えていれば、後は丁寧にボックスをふたつ作成するだけで正答は得られる。この式を記憶に定着させる為にはやはり理解を深めるのが重要かと思う(総記法の基本処理について)。
ということで、まずは未着品ボックスから。使用するのは以下の数字。
・前T/B未着品:23,600(貸方)
・未着品の当期取得高は194,600である。
・当期中に貨物引換証と引換えに商品41,800を引き取っている。
・当期の未着品販売は原価率75%で行っている。
・未着品の期末棚卸高は26,200である。
借方を構成する、未着品期首残高と当期取得高。資料からは期首残高が明らかにならない。当期取得高は194,600である。これら借方の未着品の金額は、取得した資産の貨幣価値であるため、当然原価でしか計上できない。
次に貸方の構成要素。これは現品引取高、当期未着品の売価、期末棚卸高から成る。現品引取高と棚卸高は原価だが、この他に未着品販売の売価が貸方に記帳されているのが総記法の特徴である。
数字はそれぞれ、現品引取41,800(原価)、期末棚卸高26,200(原価)であり、貸方では未着品販売時の売価が不明となっている。
上で強調したように、総記法における利益の算定は、前T/B残高+期末棚卸高である。貸方の売価は、未着品販売の利益を利益率で割り戻すことにで求める。いずれも資料より与えられており、棚卸高26,200+前T/B残高236,00(貸方なのでプラス)=49,800が未着品販売益である。
原価率が0.75なので、この利益49,800は0.25である。よって0.25で除して199,200の未着品売価を求めることができる。なお原価は199,200-49,800=149,400(もしくは199,200×0.75)である。
これにより貸方の現品41800、売価199,200、期末26200が出揃い、合計は267,200である。対して借方は、当期取得高194,600、前T/B残高23,600であり、唯一の不明点である期首有高は貸借差額により22,800であることが分かる。
仕入勘定については先にみた分記法のケースとなんら変わらない。
当期の費用算定式の、期首+当期-期末。注意すべきは、現品引取高を含めないこと。前T/Bの仕入865,400は現品引取高を含んだ数字であるため、これを差し引いた823,600が仕入勘定で把握する当期の費用である。
[資料1]
決算整理前残高試算表(一部)
~借方~
・繰越商品:79,000
・仕入:865,400
~貸方~
・未着品:23,600
・一般売上1,168,000
[資料2]
・未着品の当期取得高は194,600である。
・当期中に貨物引換証と引換えに商品41,800を引き取っている。
・当期の未着品販売は原価率75%で行っている。
・未着品の期末棚卸高は26,200である。
・手許商品の期末棚卸高は56,720である。
[解答]
最も重要なポイント、『総記法における利益=期末商品残高+前T/B商品勘定残高(残高が借方の場合は+ではなく-する)』
商品勘定(もしくは仕入勘定)とは手許商品を表している。未だ手元に到着していない商品は未着品勘定で表される。こうした違いはあるが本質的には大差ない。したがって『総記法における未着品販売の利益=期末未着品棚卸高+貸方残高の前T/B未着品残高(or-借方残高の前T/B未着品残高)』
これさえ覚えていれば、後は丁寧にボックスをふたつ作成するだけで正答は得られる。この式を記憶に定着させる為にはやはり理解を深めるのが重要かと思う(総記法の基本処理について)。
ということで、まずは未着品ボックスから。使用するのは以下の数字。
・前T/B未着品:23,600(貸方)
・未着品の当期取得高は194,600である。
・当期中に貨物引換証と引換えに商品41,800を引き取っている。
・当期の未着品販売は原価率75%で行っている。
・未着品の期末棚卸高は26,200である。
借方を構成する、未着品期首残高と当期取得高。資料からは期首残高が明らかにならない。当期取得高は194,600である。これら借方の未着品の金額は、取得した資産の貨幣価値であるため、当然原価でしか計上できない。
次に貸方の構成要素。これは現品引取高、当期未着品の売価、期末棚卸高から成る。現品引取高と棚卸高は原価だが、この他に未着品販売の売価が貸方に記帳されているのが総記法の特徴である。
数字はそれぞれ、現品引取41,800(原価)、期末棚卸高26,200(原価)であり、貸方では未着品販売時の売価が不明となっている。
上で強調したように、総記法における利益の算定は、前T/B残高+期末棚卸高である。貸方の売価は、未着品販売の利益を利益率で割り戻すことにで求める。いずれも資料より与えられており、棚卸高26,200+前T/B残高236,00(貸方なのでプラス)=49,800が未着品販売益である。
原価率が0.75なので、この利益49,800は0.25である。よって0.25で除して199,200の未着品売価を求めることができる。なお原価は199,200-49,800=149,400(もしくは199,200×0.75)である。
これにより貸方の現品41800、売価199,200、期末26200が出揃い、合計は267,200である。対して借方は、当期取得高194,600、前T/B残高23,600であり、唯一の不明点である期首有高は貸借差額により22,800であることが分かる。
仕入勘定については先にみた分記法のケースとなんら変わらない。
当期の費用算定式の、期首+当期-期末。注意すべきは、現品引取高を含めないこと。前T/Bの仕入865,400は現品引取高を含んだ数字であるため、これを差し引いた823,600が仕入勘定で把握する当期の費用である。