1.当社の会計期間は4.1~3.31
2.当社はH21.6月の株主総会において、従業員75名に対して以下の条件のSO(新株予約権)を付与することを決議し、H21.7.1に付与した。
?SOの数:従業員1名当たり160個であり、SOの一部行使は出来ない。
?SOの行使により与えられる株式の数:SO1個につき1株(合計12000株)
?SOの行使時の払込金額:1株当たり75
?SOの権利確定日:H23年6月末
?SOの行使期間:H23.7.1~H25~6月末
?付与されたSOは他者に譲渡できない
?付与日におけるSOの公正な評価単価:1個あたり8
?SOの付与時点において、H23年6月末までに7名の退職による失効を見込んでいる。
3.H22年度末において、将来の累計失効見込みを6名に修正した。
4.H23年6月末までに実際に退職したのは5名であった。
5.H24年度期中において、45名からSOの行使を受けた為、新株を発行した。権利行使に伴う払込金額および行使された新株予約権の金額の合計額は全額資本金に計上する。
6.H25年度期中(H25年6月末まで)において、23名からSOの行使を受けた為、自己株式(帳簿価額:1株当たり70)を交付した。
7.年度ごとのSO数の実績は以下のとおりである。
未行使数(残数) 失効分(累計) 行使分(累計) 摘要
付与時 12000 0 0
H21年度 11840 160 0 退職者1名
H22年度 11520 480 0 退職者2名
H23年度 11200 800 0 H23/4~6月の退職者2名
H24年度 4000 800 7200 行使45名
H25年度 0 1120 10880 行使23名、失効2名

[解答]
~権利確定日以前の会計処理~
・H21年度末の費用計上
(借)株式報酬費用 32640 (貸)新株予約権 32640
※上記費用の算定
?全体のストックオプションに係る費用は
(被付与従業員数75-うち退職見込み7名)×SO160個×SO公正な評価単価8=87040
?SOは付与日~権利確定日に係る労働対価と捉える為に期間配分を要する。即ちH21.7.1付与日~H23.6.30確定日までの24ヶ月のうちH21年度に係るのは9ヶ月であるので、?の87040×9/24=32640

将来の累計失効見込みの見直し(H22年度末)
(借)株式報酬費用 44640 (貸)新株予約権 44640
※失効者見込み見直し後の年度に係る株式報酬費用の算定
ここがSO会計の要点だが、上の算定式は
付与日~当期末までの期間/全体の期間×SO評価額-前期までの費用計上額』である。
?SO評価単価の見直し。
(被付与従業員数75-うち退職見込み6名)×SO160個×SO公正な評価単価8=88320
?当期末までの費用化
88320×21ヶ月/24ヶ月=77280
?当期末までの費用計上額-前期末までの費用計上額
77280-32640=44640

・費用計上(H23年度末)
(借)株式報酬費用 12320 (貸)新株予約権 12320
※見直し後(実際の退職者5名)の評価額(総額)-前期末までの費用化額(総額)
?見直し後のSO評価額:(75-5)×160個×@8=89600
?89600-32640-44640=12320

~権利確定日後の会計処理~
・権利行使(新株の発行:45名)
(借)新株予約権 57600、現金預金 540000 (貸)資本金 597600

・権利行使(自己株式の処分:23名、自己株簿価@70/株)
(借)新株予約権 29440、現金預金 276000 (貸)自己株式 257600、その他資本剰余金 47840

・権利確定後の失効(2名)
(借)新株予約権 2560 (貸)新株予約権戻入益 2560