定款の相対的記載事項である変態設立事項は以下の5つ。

28条
?現物出資
?財産引受け
?発起人の受ける報酬
?発起人の受ける特別な利益
?設立費用
(数字は号数じゃないです)

前回は?と?について。今回は?以降。


?発起人の受ける報酬
発起人とは定款作成等、会社設立の為の手続を行う人(または法人)。設立手続を無償で行う発起人ならば良いが、この労務に対価を求めるかもしれない。いずれにせよ、これを決定するのは発起人自信である。定款を作成するのが発起人である以上、相対的記載事項である発起人の報酬は、発起人自信が定款に盛り込めば有効となる。

しかしこの場合において発起人に報酬を支払うのは成立した株式会社をおいてない。定款を作成するのが発起人ならば、その定款で自信の報酬の有無やその金額を決定するのも発起人である。あまりに法外な報酬が設定されればやはり債権者を害することとなる為、全ての裁量を発起人に与えることは出来ないと当然考えられる。この為、発起人の受ける報酬については検査役の調査を受けなければ効力が生じないこととされている。

※現物出資や財産引受けと異なり、発起人の受ける報酬(または特別な利益)については、検査薬の調査が免除されることはない。


?発起人の受ける特別の利益
これについても上の発起人の報酬とまったく同じ論点。ただ「特別の利益」が何を指すのかがいまいち分からない。言えることは、この特別な利益とは、発起人の設立手続に対して支払われる適正な対価以上の金銭などを指しているのではないということ。剰余金の配当や残余財産の分配における優先権などがこれに当たるらしい(株式以外にこうした権利を設定できるのだろうか。あとで調べます)

?設立費用
設立手続のために発起人に生じた費用を(設立後の)会社に請求するのは当然の権利と言える。ただし、この設立費用も変態設立事項のひとつである(つまり発起人によって作成された定款によって定められる)ため、あまり広汎に認めるわけにはいかない。どこまでが費用なのかは第三者が判定する必要があるため、やはり検査役の調査を要する。
つまり設立費用は、定款に記載された金額の限度内で、さらに検査役の調査を受けた金額についてのみ会社に求償することができることとなっている。

ただし、設立の為に不可避な出費については、定款の記載がなくても発起人は当然に設立後の会社に対して求償することができる。具体的には以下の5つ。
・定款の認証の手数料
・定款に係る印紙税
・設立時発行株式と引換えにする金銭の払い込みの取扱をした銀行等に支払うべき手数料および報酬
・検査役の報酬
・株式会社の設立の登記の登録免許税

以上変態設立事項について。ポイントは、一部の例外を除いてことごとく検査役の調査が必要となること。検査役が不当と認めた変態設立事項については変更が必要になる。この検査役の変更に不服のある発起人は、決定の一週間以内ならば設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができる(=設立やめます)。