権利確定日が変更されれば、期間配分における分母の値も変動する。複数の権利確定条件が付されている場合に、権利確定日の決定方法は次の通りである。

権利確定条件がOR条件の場合:最も早期に達成される条件が充たされる日

権利確定条件がAND条件の場合:達成に最も長期を要する条件が充たされる日

設例:複数の権利確定条件が付されているケース

(1)会計期間は4.1~3.31
(2)当社はH21年6月の株主総会において、取締役11名及び従業員14名に対して以下の条件の新株予約権を付与することを決議し、H21.7.1に付与した。
1.新株予約権の数:取締役1名当たり200個、従業員1名当たり160個

2.新株予約権の行使により与えられる株式の数:新株予約権1個につき1株(合計4440株)
3.新株予約権の行使時の払込金額:1株当たり75
4.権利が確定するのは、以下の何れかの条件を達成した場合である。権利が確定した場合、権利行使期間末日(H25年3月末)までに無条件に行使可能である。

・勤務条件:H21.7.1~H23.6.30まで在籍すること
・業績条件:行使する会計期間の直前会計期間の利益がH20年度の利益に比して110%以上である場合にのみ新株予約権の行使が各会計期間の7.1以降に認められる

5.業績条件を達成できると見込まれるのは、H22年度末である。
6.付与日における新株予約権の公正な評価単価:1個当たり8
7.従業員の退職による失効見込み及び業績条件が達成されないことによる失効見込みはゼロである。
8.H22年度末において、業績条件の達成見込みがH24年3月末に変更された。
9.各会計期間において、対象者のうち実際に退職した物はいなかった。
10.金額について端数が生じる場合には、小数点未満を四捨五入すること

~1年度費用計上~
(借)株式報酬費用 15223 (貸)新株予約権 15223
※15223=SO数4440×@8×9/24
※9/24=当期は7月~翌年3月の9ヶ月。24ヶ月はOR条件なので、当期から起算して早期に達成される条件の業績条件、H22年度末までである。

~2年度費用計上~
(借)株式報酬費用 15857 (貸)新株予約権 15857
※4440×@8×21/24
※業績条件の達成見込みが延期された為、OR条件のうち早期に達成されるのは勤務条件のH23.6.30となった。これにより期間配分の分母は24ヶ月となる