外貨建取引等会計処理基準は昭和54年に公表された歴史のある基準である。これは平成7年に大きく改正され、この時の改正が現行の基準の原型となっている。また平成11年に公表された金融商品会計基準に合わせた改正も行われている。例えば外貨建の有価証券の評価などが金融商品会計基準と整合するような調整である。
為替予約=金融商品会計基準に基づけば為替予約は「独立処理」、デリバティブ(ヘッジ会計)である。
しかし平成11年改正で外貨建取引等会計処理基準が経過的な特例として継続を認めた「振当処理」は今もなお残っており、主流の会計処理である。
金融商品会計基準の取る立場である財務構成要素アプローチ
・意義
外貨建取引とは『売買価額その他取引価額が外国通貨で表示されている取引』である。
海外に商品を輸出した場合でも決済が円貨ならこれは当然外貨建取引ではなく、また国内の企業同士であっても契約上ドルで決済を行うなどの取り決めがあればこれは外貨建取引である。これを邦貨建取引と区別することは、基本的に為替相場の変動リスクがある取引というところにある。
上の意義とは背理するが、メーカーズリスク特約を締結している取引は外貨建取引に該当する。メーカーが海外に製品を輸出する場合、商社を介することが多くある。これはメーカーが一旦商社に製品を販売し、商社が購入した製品を輸出するという形を取る。つまりメーカーと商社(いずれも国内企業)同士は円建ての取引を行っている。しかしメーカーズリスク特約とは、商社で生じる為替差損益をメーカーに帰属させるという契約である。これによってメーカーは為替差益は受け取ることが出きる反面、為替差損を負担する。
メーカーズリスクは外貨建取引に該当
もう一度、外貨建取引の定義
売買価額その他取引価額が外国通貨で表示されている取引
具体例を挙げると、
・取引価額が外国通貨で表示されている物品の売買または役務の授受
・決済金額が外国通貨で表示されている資金の借入または貸付
・券面額が外国通貨で表示されている社債の発行
・外国通貨による前渡金・仮払金の支払い、または前受金・借受金の受入
・決済金額が外国通貨で表示されているデリバティブ取引
ただし、このうち「外貨による前渡金・前受金に係る外貨建取引高」は、事実上の円建て取引である。仕入費用の一部である100ドル(=10,000円)を前渡金として仕入先に支払ったとする。この前受金100ドルは取引時(仕入時)に消滅し、仕入れの費用として認識される。しかし既に支払った100ドルについての為替リスクは存在しないため、外貨建取引の定義には当てはまるものの、確定円貨額によって計上されている。
・取引発生時の処理
商品100ドルを掛で仕入れた場合。外貨で仕訳を行うことはできないので、円貨に換算しなければならない。最終的には決済時のレートで換算したものが費用となるが、取引発生時にはこれを知ることができない。このため近似値としてHRを用いることになる。
ただしヘッジ会計を振当て処理によった場合(=為替予約を付した場合)。この時は決済額が確定している為、近似値を用いる必要がなく、FRで計上するのが最も実情に即している(というか実情である)。
・取引発生時の為替相場
「取引発生時の為替相場」といってもこれは単一のレートではない。具体的には原則として以下のふたつの相場を用いる。
?取引が発生した日における直物為替相場
?合理的な基礎に基づいて算定された平均相場
まず?についても何を選択するかは企業による(TTM等)
しかし商社のように年間を通して膨大な量の取引を行っている場合、換算のコストも大きなものとなる。そのため?の「平均相場」を用いることも原則とされる。これは取引のあった月の前月の平均相場や、取引のあった週の前週の平均相場である。単純に日数を週や月で割れば、換算の手間が365から50や12に省ける。
さらに容認規定として、
取引が発生した日の直近の一定の日における直物為替相場
を用いることもできる。ただし容認規定となっているのは、例えば前週末や前月末のスポットレートを用いた時に、これが異常値であった場合の影響を考慮してのことである。
同様に決算時の為替相場について。
こちらは原則が決算日の直物為替相場であり、容認が決算日前後の一定期間の直物に基づいて算出された平均相場である。本来的には決算日その日のレートが望ましいが、やはりこれが異常値であった場合、FSの利用者に誤った(というかあまり実態に則さない)情報を開示することになりかねないための容認規定である(容認の仕方が上とは真逆だが)。
為替予約=金融商品会計基準に基づけば為替予約は「独立処理」、デリバティブ(ヘッジ会計)である。
しかし平成11年改正で外貨建取引等会計処理基準が経過的な特例として継続を認めた「振当処理」は今もなお残っており、主流の会計処理である。
金融商品会計基準の取る立場である財務構成要素アプローチ
・意義
外貨建取引とは『売買価額その他取引価額が外国通貨で表示されている取引』である。
海外に商品を輸出した場合でも決済が円貨ならこれは当然外貨建取引ではなく、また国内の企業同士であっても契約上ドルで決済を行うなどの取り決めがあればこれは外貨建取引である。これを邦貨建取引と区別することは、基本的に為替相場の変動リスクがある取引というところにある。
上の意義とは背理するが、メーカーズリスク特約を締結している取引は外貨建取引に該当する。メーカーが海外に製品を輸出する場合、商社を介することが多くある。これはメーカーが一旦商社に製品を販売し、商社が購入した製品を輸出するという形を取る。つまりメーカーと商社(いずれも国内企業)同士は円建ての取引を行っている。しかしメーカーズリスク特約とは、商社で生じる為替差損益をメーカーに帰属させるという契約である。これによってメーカーは為替差益は受け取ることが出きる反面、為替差損を負担する。
メーカーズリスクは外貨建取引に該当
もう一度、外貨建取引の定義
売買価額その他取引価額が外国通貨で表示されている取引
具体例を挙げると、
・取引価額が外国通貨で表示されている物品の売買または役務の授受
・決済金額が外国通貨で表示されている資金の借入または貸付
・券面額が外国通貨で表示されている社債の発行
・外国通貨による前渡金・仮払金の支払い、または前受金・借受金の受入
・決済金額が外国通貨で表示されているデリバティブ取引
ただし、このうち「外貨による前渡金・前受金に係る外貨建取引高」は、事実上の円建て取引である。仕入費用の一部である100ドル(=10,000円)を前渡金として仕入先に支払ったとする。この前受金100ドルは取引時(仕入時)に消滅し、仕入れの費用として認識される。しかし既に支払った100ドルについての為替リスクは存在しないため、外貨建取引の定義には当てはまるものの、確定円貨額によって計上されている。
・取引発生時の処理
商品100ドルを掛で仕入れた場合。外貨で仕訳を行うことはできないので、円貨に換算しなければならない。最終的には決済時のレートで換算したものが費用となるが、取引発生時にはこれを知ることができない。このため近似値としてHRを用いることになる。
ただしヘッジ会計を振当て処理によった場合(=為替予約を付した場合)。この時は決済額が確定している為、近似値を用いる必要がなく、FRで計上するのが最も実情に即している(というか実情である)。
・取引発生時の為替相場
「取引発生時の為替相場」といってもこれは単一のレートではない。具体的には原則として以下のふたつの相場を用いる。
?取引が発生した日における直物為替相場
?合理的な基礎に基づいて算定された平均相場
まず?についても何を選択するかは企業による(TTM等)
しかし商社のように年間を通して膨大な量の取引を行っている場合、換算のコストも大きなものとなる。そのため?の「平均相場」を用いることも原則とされる。これは取引のあった月の前月の平均相場や、取引のあった週の前週の平均相場である。単純に日数を週や月で割れば、換算の手間が365から50や12に省ける。
さらに容認規定として、
取引が発生した日の直近の一定の日における直物為替相場
を用いることもできる。ただし容認規定となっているのは、例えば前週末や前月末のスポットレートを用いた時に、これが異常値であった場合の影響を考慮してのことである。
同様に決算時の為替相場について。
こちらは原則が決算日の直物為替相場であり、容認が決算日前後の一定期間の直物に基づいて算出された平均相場である。本来的には決算日その日のレートが望ましいが、やはりこれが異常値であった場合、FSの利用者に誤った(というかあまり実態に則さない)情報を開示することになりかねないための容認規定である(容認の仕方が上とは真逆だが)。