徹夜気味で一気に読みました。
正確には昨夜深夜まで読んで、続きが気になって朝4時に起きて、先程読み終わったところです。文庫本サイズですが、結構厚みがあります。
実話のようでフィクション。
事実をベースにした文学作品。
過度な描写はなく、淡々と書かれてる展開に一気に引き込まれて、気づけばひどく後味が悪い。
いや、読後感が気分悪いは失礼な表現で、寝不足の頭では整理が追いつかないのが本当。
「あ〜楽しかった」で終わる読み物はただの娯楽である。それより、読み終えたあと頭がパンクしそうにたくさん考える種が残るものが実に素晴らしい本だと思う。そういう意味では賞を取るに充分値する重みがある本だ。
この事件には加害者たちと被害者がいる。
加害者が悪い。
紛れもない事実だが、
加害者を庇うつもりは微塵たりともないが
しかし、しかし、
被害者にはこういった犯罪に巻き込まれない選択肢がいくつかあったようにも思える。
どうやって生きていくべきか、つい娘の立場から物語に入ってしまうのは、やはり親目線だから?
一つだけはっきり言えるのは、
人は勝手に今の姿になっているわけではない。
今の性格、考え、容姿、地位、全てが
育った環境、家族、本人の努力、お友達、たくさんの要素が複合に影響しあってできた産物である。
やりなおしがきかないから、あの時あーすればよかったかななんて、永遠に実証しようがない。
