Domaine Sulaのことから書き出したのですが、

実はインドで初めて伺ったワイナリーは、こちら「Grover Zampa」。

 

インドでは「Sula」に次いで2番目に大きなワイナリーであり、現存するワイナリーでは最も歴史の古いところでもあります。

 

もともとのインドのワインの歴史は紀元前まで遡れるほど古いのですが、その後、害虫フィロキセラの影響や、禁酒運動などにより、1950年以降、産業としては衰退してしまっていたそうです。

 

そんななか、1992年、「Grover Zampa」の前身である「Grover」がバンガロール近郊の、カルナータカ州ナンディヒルズでワイン生産を開始。その後、Zampaブランドを要するマハラシュトラ州ナシックの「ValléedeVin」と合併し、2012年に「GroverZampa」となりました。結果、今では「Sula」に次ぐインドで2番目に大きなブドウ園およびワインメーカーとなっています。

 

興味深いのは、「Sula」はナシックを拠点に、ナンディヒルズにあった「Heritage Winery」を買収・合併したこととは対照的に「Grover」はナンディヒルズから発展し、ナシックにあった「ValléedeVin」と合併したことです。

現在同じような2か所に拠点を構える2大ワイナリーは、出自が、まるで逆なのです。

 

現地でのワインツアーは一日2回の設定があり10:30、13:30ですが、私は途中で渋滞にはまり、盛大に遅刻しました・・・。確か、ついたころには1時間ほど遅刻してしまっていました。

 

係りの方に相談すると、「そろそろ、グループの方たちがワイナリー見学から戻ってくるところなので、合流してテイスティングするかい?」とのことで、「是非」とつげ、待ちます。

 

当日は、残念ながら雨でした。

雨でなければ、とても気持ちよさそうな空間が広がっていました。

 

テイスティングで出してもらったのは、この6種類。

- Soirée Brut: Chenin Blanc 瓶内二次発酵
- Art Collection Sauvignon Blanc
- Art Collection Viognier
- Art Collection Shiraz Rosé
- Art Collection Cabernet Shiraz
- La Réserve Cabernet Sauvignon-Shiraz

 

ガイドの方は、どのような順番でテイスティングするべきか、色はどのように感じるか、どのような香りを見つけられるか、など、とても丁寧に説明、応対してくれます。

 

ひとしきりテイスティングが終わった後に、説明くださった方が「どこかのワイナリーでテイスティングされました?」と話しかけてくれたので、日本から来たこと、ワインが好きなこと、ここがインドで初めて来訪したワイナリーである事などをお話ししました。

 

すると、「今日、午前中日本人が2人来てたよ」と教えてくれました。GW期間ですしね。

そうこう、話していると「ワイナリー見学もしていきますか?」と誘ってくれたので、ありがたく見せていただきました。

写真は、「撮っていいよ」と言われたところだけ。

 

私にとっては、初めてのインドワイナリーでしたので、それぞれ、新鮮に映りました。

 

印象的だったのは、まずは樽が少ないこと。

フランスの大手ワイナリーや、日本の大手ワイナリーと比べてはいけないのかもしれませんが、「大手なのに、こんなもの?」と思ったのが正直なところでしたが、その後、Dmaine Sulaに行っても大差ない感じでしたので、まだまだ新興のインドワイン市場という事なのかもしれません。

 
「では、この中で一番古い樽はどれですか?」と聞いてみると、「こちらですね」とInsignia 2019の樽を見せてもらいます。「ふむ」
 
部屋の片隅に2つのアンフォラがありました。表記を見てみると、右のアンフォラには「Grover Zampa」で最も高いワイン「Signet Amphora」の2022が入っていました。左は2021表記です。数年後が楽しみですね。

 

 その後、戻ってからもショップで、色々話をさせてもらいました。

 

 ラインナップを聞いていると、だいぶ幅広く展開されていることに気づきました。テイスティングさせてもらったワインは、ミドルレンジのものでしたので、それらだけでは、このワイナリーの片鱗しか見ることができていないことに気づき、少し歯がゆく感じてしまいました(笑)その意味では、今後も通いながら、色々なワインを購入してみたいと感じさせるワイナリーです。それは、もちろん、ミドルレンジのワインの出来に可能性を見るからです。

 

 一方で言い換えると、少しラインナップは多すぎるかもしれないので、5年、10年のスパンでは少し整理されるかもしれません。ただ、そうだったとしても、今のラインナップの多さはチャレンジ精神の賜物だと私は見ておりますので、意味のあるものだと思っています。

 

 なお、日本への輸入元になっているアンビカコーポレーションのサイトを見ると、現行の販売レンジは、今回私が試飲させてもらったワインに加え、一つ上の価格帯のVA(ヴィジャイ・アムリットラージ)までなので、日本でも、このワイナリーの実力を十分に満喫することは難しいかもしれません。ぜひ現地にいらしてください。

 

さて、総括すると、「Grove Zampa」は、インドのワイン文化再興に寄与した現存する最古参ワイナリー。そのパイオニアスピリッツを確かめに、そして日本では味わうことのできないインドのハイレンジワインを購入するためにも、是非訪れるべきワイナリーです。