こんにちは、株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。
今日は、社労士の助成金業務にAIを使うとき、私が最初に決めておきたいと考えていることを書きます。

 

助成金の申請にAIを使う話になると、どうしても「どこまで自動でできるか」に目が向きがちです。私は、順番が逆だと考えています。先に決めるべきなのは、差し戻しが来たときに誰に戻すのか、そして最後に要件を判断して提出するのは誰なのか、という線です。

 

理由はシンプルです。助成金は、たたき台が速くできあがっても、要件の判断がひとつずれれば差し戻しになります。そのとき戻し先が決まっていなければ、AIで速くなった前半の時間は、後半の迷いで消えてしまうと私は思います。

 

もうひとつ私が大事だと考えているのは、助成金全体を一度にAIに載せようとしないことです。いま止まっている工程をひとつだけ選び、そこでのチェック観点と例外を一枚に書き出す。AIに任せるのは下書きと抜け漏れの確認までで、最終の判断と提出は人が持つ。この線引きを口で言える状態になってはじめて、AIは事務所の道具になるのだと思います。

 

ヨハクルのブログでも、助成金にAIを載せるかどうかの向き不向きを整理しています。根拠として一本だけ置いておきます。
差し戻しが怖い。助成金をAIに載せる向き不向き
https://www.yohakuru.com/blog/30

 

私は、効率化はツールを入れた日ではなく、判断の基準が所内で言葉になった日から始まると考えています。助成金は特に、観点が担当の先生の頭の中に残りやすい業務です。だからこそ、AIの前に「誰が、どこで、何を見るか」を決めておく。それが差し戻しを怖がらずに進めるための、いちばん地味で確実な一歩だと思います。

 

それでは、また次の記事でお会いしましょう。