こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。
社労士事務所向けDX支援「ヨハクル」
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はじめに
最近、SNSを開くとClaude Codeの話を本当によく見かけます。
Anthropicの公式説明でも、Claude Codeはファイルを読み、編集し、コマンドを実行しながら仕事を進めるエージェント型のツールとされています。
社労士事務所の所長の先生が「これは使える」と食いつくのも、すごくよく分かります。
ただ、ここで冷静に考えてほしいんです。
所長がClaude Codeを使えるようになることと、社労士事務所全体がDXされることは全く別の話です。
所長個人の資料作成が速くなった。
所長個人の調査時間が減った。
所長個人が新しい仕組みを作れるようになった。
もちろん、これも立派な効率化です。
でも、事務所全体から見れば
効果はかなり限定的だったりします。
なぜなら、社労士事務所で本当にAIへ載せるべき知識は、所長の頭の中だけにあるわけではないからです。
むしろ、その大半は現場のスタッフさんの頭の中にあります。
今回は、Claude Codeを使える所長が増えても、なぜ事務所全体の効率化には直結しないのか。
そして、社労士DXで本当に向き合うべきものは何なのかを書きます。
所長だけがClaude Codeを使う事務所
所長個人の仕事は確かに速くなる
最初に言っておきますが、Claude Codeを否定する記事ではありません。
資料整理やデータ分析、定型業務の自動化まで、自分の指示でAIが次々に進めてくれる。
これは、正直かなり気持ちいいんですよね。
所長の先生が「Claude Codeがいい」と周囲に伝えたくなるのも自然です。
気持ちよさと経営成果は別物
ただし、所長の仕事が速くなったからといって、給与計算を担当するスタッフの作業が減るわけではありません。
助成金の書類チェックをしている人の判断が標準化されるわけでもない。
就業規則の修正履歴が整理されるわけでもない。
Claude Codeを動かしているのが所長だけなら、AIが扱えるのも所長が渡した情報だけです。
結果として起きるのは、
事務所のDXではなく
所長という一人の作業者の強化です。
それはすなわち、
所長が休めば止まる。
所長が忙しければ改善も止まる。
設定を直せるのも所長だけ。
これでは、昔からあった属人化の中心にClaude Codeが追加されただけとも言い換えれそうな気がしています。
社労士事務所のナレッジは現場に眠っている
ここが、今回いちばん伝えたいことです。
所長が持っている知識と
スタッフ全員が持っている知識。
純粋な量で比べれば、多くの事務所では後者のほうが圧倒的に多いはずです。
たとえば給与計算。
「A社は20日締めだけど、この手当だけは前月分を反映する」
「B社の勤怠データは、この列だけ毎回表記が崩れる」
「C社の担当者には、不備をまとめて送るより、その都度連絡したほうが早い」
こういう知識は、マニュアルにきれいに書かれていません。
毎月その顧問先を担当しているスタッフさんが、失敗や修正を重ねながら覚えているんです。
就業規則でも
助成金でも
労務相談でも同じです。
去年の判断
ベテランの確認箇所
顧問先ごとの伝え方。
これらの暗黙知こそ
社労士事務所の本当の資産です。
AIは賢いですが、誰にも言語化されていない知識まで勝手に吸い上げてはくれません。
所長がClaude Codeに向かってどれだけ上手な指示を出しても、現場の頭の中にしかない判断基準は載せられないんです。
社労士DXの差を生むのはAIスキルではない
難しいのは所長の習得より現場への普及
所長がClaude Codeを覚えるのも
もちろん簡単ではありません。
ただ、もっと難しいのは、その価値をスタッフさんへ伝え、実際の業務で使ってもらうことです。
「便利だから使って」
これだけで現場が動くなら、誰も苦労しません。
スタッフさんには、新しい操作を覚える時間も、AIの出力をどこまで信じていいかも分かりません。
事故が起きれば、結局自分が責任を負うのではないかという不安もあります。
中には、なかなか動いてくれない人もいると思います。
でも、それを「変化を嫌う社員」と片づけるのは雑すぎます。
現場から見れば、目的も運用ルールもないまま、新しい仕事だけが増えるように見えているんですよね。
全員をClaude Code職人にする必要はない
ここも誤解してほしくありません。
社労士DXのゴールは、スタッフ全員にClaude Codeを使いこなしてもらうことではありません。
Claude Codeは、本来コードやファイル、各種ツールを扱いながら仕事を進める強力なエージェントです。
だからこそ、すべてのスタッフへ同じ操作を覚えさせることが正解とは限りません。
必要なのは、現場の知識を拾えること。
その知識をAIが使える形に整えること。
そして、スタッフさんが日々の業務の中で無理なく使える運用にすることです。
ツールを使える人を増やす前に、事務所の知識が流れる道を作る。
順番は、こちらが先なんです。
AI研修だけでは社労士事務所が変わらない理由
AI研修を一度実施して、便利な機能やプロンプトを教える。
これで終わる支援は少なくありません。
ただ、研修だけで現場の業務が変わるケースは、かなり限られます。
理由はシンプルです。
同じ社労士事務所でも、中心業務、使用ツール、データの受け取り方、チェック体制、成果物の形式がまったく違うからです。
その状態で全員に同じClaude Codeの使い方を教えても、「すごいですね」で終わります。
翌日、自分のデスクに戻った瞬間にこうなるんです。
「で、うちのA社の給与計算には、どう使えばいいんだっけ?」
機能の説明と現場の業務の間には、かなり深い谷があります。
研修で必要なのは
Claude Codeの操作説明ではありません。
その事務所の、どの業務を、どの知識で、どう変えるのか。
ここまで具体化された状態で初めて、研修が実務に繋がります。
ヨハクルが研修前に2カ月かけて業務を棚卸しする理由
株式会社Lean Stackが提供する「ヨハクル」では、いきなりAI研修をして終わりにはしていません。
まず約2カ月かけて
事務所の業務を棚卸しします。
どの業務に時間がかかっているのか。
誰が、どのツールを使い、何を入力し、どんな成果物を作っているのか。
どこでベテランの判断が入り、どこに顧問先ごとの例外があるのか。
所長の先生だけでなく、実際に手を動かしているスタッフさんからも聞いていきます。
正直、かなり地味です笑。
Claude Codeの派手なデモを見せるほうが、分かりやすく盛り上がります。
でも、事務所ごとの業務も暗黙知も分からないまま研修をしても、現場では使われません。
だから、先に棚卸しをする。
スタッフさんの頭の中にある知識を言葉にする。
業務の流れと例外を整理する。
そのうえで、その事務所に合ったAI活用と運用ルールを設計し、研修へ進みます。
遠回りに見えるかもしれません。
でも、この順番こそ確実に成果につながります。
研修で「AIはこんなこともできます」と見せるのではなく、「あなたが毎月やっているこの作業を、こう変えます」と伝えられるからです。
現場にとって
自分ごとになるんですよね。
ヨハクルが作りたいのは
所長だけが便利になるAIではありません。
スタッフさんが持っている知識を事務所に残し、誰もが使える形に変える仕組みです。
まとめ
所長がClaude Codeを使うことは、社労士DXの大事な一歩です。
でも、現場の給与計算や助成金、就業規則が変わらなければ、効果は限定的です。
社労士事務所が本当にAIへ載せるべきなのは、スタッフさんやベテランが持っている暗黙知です。
難しいのは、その知識を拾い、業務に合わせて設計し、現場で使われ続ける状態を作ることです。
Claude Codeが流行っているからこそ、ツールの話だけで終わってはいけません。
所長が何を使えるかではなく、事務所の知識をどう組織全体で使えるようにするか。
ここまで進んで、初めて社労士DXは経営成果に変わります。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
「Claude Codeを使い始めたけど、事務所全体の効率化につながっていない」
「事務所の暗黙知をどうやってAIに載せればいいか分からない」
「ぶっちゃけ、ヨハクルが2カ月かけてやる業務棚卸しって何?実際のデモを見てみたい!」
という方は、以下からお気軽にご相談ください。
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それでは、また次の記事でお会いしましょう。





