こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。

はじめに

「A社のことはBさんに聞かないとわからない」

こういう状況、心当たりありませんか?

 

でもこれ、士業事務所に限った話じゃないんです。
BPO業務を担う企業でも、給与計算やバックオフィスを請け負う会社でも、まったく同じ光景が広がっています。

 

特定の担当者の頭の中にだけ、業務のやり方が入っている。

 

その人がいれば回る。
その人がいなければ、止まる。

 

今回は、この「あの人がいないと回らない」という状態が、なぜ士業事務所をはじめBPO業務をやられている会社にとって最大のリスクになるのか。

 

そして、その構造をどう壊すかについて、本音で書きます。

 

「あの人がいないと回らない」のリアル

これは、ある社労士事務所の話です。

顧問先30社の給与計算を、3人のスタッフで回していました。


一見、問題なく回っている。
所長も「うちはうまくやれている」と思っていた。

 

ところが、ある日ベテランスタッフが退職を申し出ました。
その瞬間、事務所が凍りついたんです。

 

そのスタッフの頭の中にしかない情報が、あまりにも多すぎた。

 

「この顧問先は、この手当を毎月手動で調整している」
「ここは締め日が他と違うから、この順番で処理する」

「この会社の経理担当者は、こういうフォーマットで送らないと受け取ってくれない」

 

それはら、どこにもマニュアル化されていない。


Excelにも書いてない。
全部、その人の頭の中。

引き継ぎは地獄でした。


1ヶ月かけても終わらない。

引き継がれた側も「聞いても聞いてもわからない」が続く。


結局、退職後も電話で聞くことになる。

これ、珍しい話だと思いますか?

 

僕が支援に入ってきた事務所やBPO企業のほとんどで、まったく同じことが起きています。。。

 

パートさんが「最重要人物」になっている異常さ

さらに言うと、この「あの人」が正社員とは限らないんですよね。

 

週3〜4日勤務のパートさんが、特定の顧問先の給与計算をずっと担当していて、その業務に関してはパートさんが一番詳しい

もちろん所長よりも詳しい。

 

パートさんが休んだら、その顧問先の業務が止まる。
パートさんが辞めたら、ノウハウごと消える。

正社員でもないパートの方が、事務所の屋台骨を支えている。


冷静に考えたら、かなり異常な状態です。

パートさんが悪いわけじゃない。


むしろ、その方が優秀すぎるからこそ、業務が集中してしまった。

 

でも、「優秀な人がいるから回っている」は、「その人がいなくなったら終わる」と同義です。

これ、本当に多いんですよね。。。

 

この問題が、今後もっと深刻になる理由


「今は回っているから大丈夫」
そう思っている方も実際に多いです。

 

でも、その「今は」がいつまで続くか、本気で考えたことはありますか。

 

日本の労働人口は減り続けています。
これは予測ではなく、確定した未来です。

 

特に、給与計算やバックオフィス業務のような「ある程度の専門知識が必要な仕事」は、人材確保がどんどん厳しくなっていく。

 

求人を出しても応募が来ない。
来ても、専門知識がゼロの状態から育てるのに時間がかかる。

育てた頃には、また辞める。

 

このトリプルパンチ。

 

この悪循環が、士業事務所でもBPO企業でも、すでに始まっているんです。

 

「あの人が辞めたらどうしよう」と不安を抱えながら、その人に頼り続ける。祈りながら経営する。

 

人材の取り合いは激しくなる一方で、属人化した業務を引き継げる人材はますます減る。

 

「そのうち誰か採用できるだろう」は、もう通用しない時代に入っています。

 

属人化を壊すのは「引き継ぎの改善」ではない


じゃあどうするか。

マニュアルを作ろうとして、忙しくて手が回らなくて、結局作らないまま今に至る。あるいは、作ったけど更新されなくて、半年後には見てすらない。

 

これ、どこの事務所もあるあるだと思います。
人がマニュアルを維持し続けるのが、構造的に無理があるんですね。

 

引き継ぎの改善も同じ。

 

どれだけ丁寧にやっても、「人から人へ」の引き継ぎである以上、情報は必ず劣化する。抜け落ちる。解釈がズレる。

 

人に依存する構造そのものを変えないと、この問題は永遠に解決しません。

 

じゃあ、何に依存を移すのか。
もちろんのこと、AIです。

 

AIに「あの人の頭の中」を移す方法


「AIに任せる」と聞くと、「うちの業務は複雑だから無理でしょ」と思う方が多いです。

気持ちはわかります。

でも、ちょっと待ってください。


その「複雑な業務」の中身を、分解したことはありますか?

 

実は、「複雑に見える業務」のほとんどは、細かいルールの集合体なんです。

このルールを泥臭く言語化できるかが、各事務所さんの大きな岐路になります。

 

「この顧問先は20日締め」
「この手当は〇〇の条件で支給」
「この書類はこのフォーマットで送る」

 

一つひとつは、ルールとして書き出せるものばかり。

 

ベテランのBさんの頭の中にあるのは、「経験」でも「勘」でもない。
膨大な「ルールの蓄積」なんですよね。

 

だったら、そのルールをAIに教え込めばいい。

僕らがやっているのは、まさにこれです。

 

業務を工程ごとに分解して、各工程のルール・条件・判断基準をAIに設定していく。

 

「この条件ならこう処理する」
「この例外にはこう対応する」というように、

 

Bさんの頭の中にしかなかった判断を、AIの中にトレースする。

 

結果、何が起きるか。
仮にBさんが離職しても、業務が回る。

 

新しいスタッフが入っても、AIが業務の進め方をガイドしてくれるから、専門知識がなくても一定の品質で業務をこなせる。

 

極端な話、インターン生でも回せる業務フローが出来上がります。

これは「AIが全部やってくれる」という話ではありません。

 

AIに判断の土台を持たせて、人はその確認と最終判断だけに集中する。
そういう分業の話です。

 

「あの人がいないと回らない」を、「誰でも回せる」に変える。

 

人が抜けても、ノウハウは残る。
業務は止まらない。

 

これが、属人化を壊す唯一の方法だと、僕は本気で思っています。

 

とは言ってもですね、

 

そんなのGPTとかGeminiじゃ無理だよ

 

みたいなお声も膨大にいただきます笑。

ぶっちゃけ、それはそう!

 

なんですが、そのルールを詳細に設定できるAIがあれば可能なんですね。

 

おっしゃる通り、GPT、Gemini、あと最近AIのトップに君臨するClaudeでも無理があります。

 

でも我々はその制約を凌駕していますし、凌駕した事務所さんは着実に顧問先、クライアント先を増やすことができています。

 

本当に革命です、腰が重たい業務ってのは重々承知ですが、売上拡大にリソースを投下したいって方はぜひAIを頼ってみてください。

 

ぜひ我々にも頼ってください。
必ず結果出せる自信ありますので。

 

まとめ


「あの人がいないと回らない」は、今は問題ではないかもしれない。

 

でも、それが本当のリスクになる日は、必ず来ます。

 

人口は減る。人材は取り合いになる。専門知識を持った人はさらに希少になる。

 

その日が来てから慌てるのか、今のうちに仕組みを変えるのか。

属人化を放置するのは、時限爆弾を抱えたまま走り続けるのと同じです。

 

信頼できるベテランがいるうちに、その人の頭の中をAIに移す。

それが、事務所を守る最大の保険になります。

 


 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

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