こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。
【著者プロフィール】
吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役
2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立
弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/
YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://youtube.com/channel/UC-f1ZI9MiME-GC0l1gwNf4w
また出た、「AIで士業の仕事がなくなる」記事。
最近、やたらと目にしませんか。
「AIが士業を淘汰する」
「社労士・税理士・行政書士は10年後に消える」
「士業のセカンドキャリアを考えよ」
ネットを開けば、こんな記事が量産されている。
読みましたよ、何本も。
で、正直な感想を言います。
的を射ているようで、全部ズレている。
なぜか。
「AIで仕事がなくなる」という主語がデカすぎるからです。
なくなるのは「士業」じゃない。
なくなるのは、「AIを使わない士業」だけ。
ここの解像度の違いが、5年後の生死を分けます。
今日はこの話を、容赦なくやります。
さあ、いきましょう。
給与計算に1週間以上かけている事務所が、まだ存在するという現実
僕は社労士事務所向けにDX支援をしている関係で、全国の事務所の「中身」を見る機会が多い。
そこで目にする光景は、正直、衝撃的です。
顧問先30社分の給与計算に、毎月丸1週間かけている。
届出書類を一件一件、手打ちで入力している。
就業規則のひな型を、Wordのテンプレートからコピペして微修正している。
2026年ですよ。
昭和でもなく、平成でもなく、令和ですよ。
別に馬鹿にしたいわけじゃない。
皆さん真面目だし、丁寧だし、ミスもない(いや、人間がやる以上ミスはどうしても起こる…)。
でも、冷静に言わせてください。
その作業、AIなら30分で終わります。
給与計算のルールをAIに読み込ませれば、チェックまで含めて一瞬。
届出書類のフォーマットも、データを流し込めば自動生成。
就業規則だって、業種・規模・要件を入れれば叩き台が3分で出る。
これは未来の話じゃない。
今、この瞬間にできることです。
ここで生まれた「丸1週間」という時間。
この時間を何に使うかが、すべてを決める。
AIで顧問先を急増させている社労士の、たった一つの戦略
ここで、実際にAIを使い倒している社労士の話をします。
その先生がやったことは、びっくりするほどシンプルでした。
「作業」を全部AIに渡して、空いた時間を全部「人に会う」に使った。
これだけです。
給与計算、届出、書類作成。
今まで月の稼働時間の7割を食っていたこれらの作業を、AIとツールの組み合わせでごっそり圧縮した。
そうすると何が起きたか。
時間が、信じられないくらい余った。
言い換えるとめちゃめちゃ暇になったらしい笑。
その先生はこの時間で、顧問先の経営者と面談する回数を倍にした。
「最近どうですか」
「人の悩みありませんか」
と、御用聞きのように顔を出した。
結果、紹介が紹介を呼んで、顧問先が急増しています。
ポイントはここです。
AIで「作業効率」が上がったんじゃない。
AIで「人に使える時間」が増えた。
この違い、わかりますか。
効率化はゴールじゃないんです。
効率化は、「本来やるべきことに時間を振り直す」ための手段にすぎない。
そして士業にとって「本来やるべきこと」は、書類を作ることじゃない。
目の前の経営者の悩みを聞いて、信頼を積み上げること。
AIがどれだけ賢くなっても、これだけは絶対に代替できない。
ここに目をつけることができるかは、今後本当に大きな差になるだろうと考えています。
一方、「まだ早い」と言い続ける事務所は何が起きているか
対照的に、こういう事務所もたくさん見てきました。
「AIはまだ精度が不安で…」
「うちの業務は特殊だから…」
「来年あたり本格的に検討しようかと…」
1年前も同じこと言ってましたよね。
僕は知ってます。
この手の事務所に共通しているのは、「作業」に埋もれて「人」に時間を使えていないこと。
毎月の給与計算で手一杯。
届出の締め切りに追われて、顧問先との面談は後回し。
新規の問い合わせが来ても「今はちょっと受けられない」と断る。
断っているんです、仕事を。
キャパが足りないから。
非常に勿体無い。
でも隣の事務所は、AIで同じ作業を10分の1の時間でやって、その分で顧問先を増やしている。
同じ24時間を生きているのに、使える時間が5倍違う。
これ、来年にはもっと差が開きますよ。
再来年にはもう追いつけないでしょうね。
「まだ早い」は、もう遅いの同義語です。
「セカンドキャリア」なんか考えるな。キャリアを拡張しろ。
さて、冒頭の話に戻します。
「士業はセカンドキャリアを考えるべき」みたいな言説。
僕はこれを全否定します。
セカンドキャリアじゃない。
今のキャリアを、AIで拡張しろ。
考えてみてください。
社労士が持っている「労務の専門知識」と「経営者との信頼関係」。
この二つは、AIには絶対に作れない。
AIが作れるのは、書類と計算とドラフトです。
つまり、今まであなたの時間を奪っていた「作業」の部分。
逆に言えば、作業をAIに渡した瞬間、あなたの手元には「専門知識」と「信頼関係」だけが残る。
それこそが、士業の本質的な価値じゃないですか。
AIは、あなたの仕事を奪うんじゃない。
あなたの仕事の中から、「あなたじゃなくてもいい部分」を引き取ってくれるだけ。
残るのは「あなたにしかできない仕事」だけ。
これ、脅威じゃなくて、めちゃくちゃチャンスでしょう。
顧問先を3倍に増やしても、作業量は変わらない。
5倍にしても、AIが処理してくれる。
器が、桁違いに大きくなる。
セカンドキャリアを考える暇があるなら、今のキャリアの器をAIで5倍にすることを考えてください。
そっちのほうが、圧倒的に現実的で、圧倒的に面白い。
最後に、一つだけ
ここまで読んでくださった方は、おそらく士業として、あるいは中小企業の経営者として、AIとの向き合い方を真剣に考えている方だと思います。
だからこそ、最後に一つだけ言わせてください。
AIを「脅威」として語る記事は、もう読まなくていい。
あれは不安を煽ってPVを稼ぎたい人が書いているだけです。
あなたが読むべきなのは、「AIをどう使って、自分の仕事をどう変えるか」の具体論だけ。
そして、読むよりもっといいのは、今日、一つだけAIを触ってみること。
ChatGPTでもClaudeでも何でもいい。おすすめはClaude。もちろん業務にもよります。
「顧問先から労務相談のメールが来た。返信の叩き台を作って」
たったこれだけのプロンプトで、世界が変わります。
嘘だと思うなら、やってみてください。
1分で終わります。
そしてその1分が、あなたのキャリアを「拡張」する最初の一歩になる。
僕はそう確信しています。
本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また次の記事もお楽しみに。
【著者プロフィール】
吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役
2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立
弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/
YouTubeチャンネル:DXできるくん
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