こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。

 

📝私の簡単なプロフィール
2021年4月経済産業省へ入省
2023年7月経済産業省を退職
2023年9月株式会社Lean Stack設立
2025年2月地上波テレビ番組出演
弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/

 

 

このブログはAI/DXの推進を目指す中小企業の経営者さん、他にもAIについて理解を深めたい個人の方向けに書いております。

 

 

ぜひ最後までご覧ください。

 



 

突然ですが、ここ最近、日本経済新聞でよく目にするニュースがあります。

 

 

それが、
黒字倒産する会社が急増している。

という内容です。

 

 

黒字なのになぜ?となるところですが、

 


主な原因・理由はシンプルで、

働く人がいないから

です。

 

 

要するに「人手不足」です。

 

 

特に建設業、介護業、製造業、運送業のようなブルーカラーの職種では、人手不足による倒産が今後拍車がかかってくることでしょう。

 

 

実際、年間90万人以上の人口が減っているわけですから、仕方がないことです。

 

 

 

 

人口ピラミッド見ればもう約束されている未来なわけですよ。

 

 

ただ、そんな未来がやって来るのをボケーっと口に指を咥えて待ってるわけにもいかないですよね。

 

 

今後ブルーカラーの業界に残された選択肢は全部で3つ。

 

 

一つ目は、マンパワーで解決する。

 

 

要は人を採用してお仕事をたくさんこなしてもらうというパターン。

 

 

で、二つ目がデジタルの力で生産性を上げるパターンです。

 

 

そして最後が、

何もしない、現状維持を続けるパターン。

 

 

さて、あなたはどの選択肢を選びますか?

 

 

実際に建設業の倒産数は過去最多ですし、他の業界も同じ状況が目立ちます。

 

 

今回ご支援させていただいている社会福祉施設さんも同じ悩みを抱えられており、先手先手で動いていきたいと意気込まれています。

 

 

先を見据えて動けるリーダーがいる会社の未来はやはり明るいだろうなーと。

 

 

ここまでを簡単にまとめると、

 

 

①マンパワーで解決する。要は人を採用してお仕事をたくさんこなしてもらう。
②デジタルの力で生産性を上げる。
③会社が潰れるのを待つ。要は現状維持。

 

 

上記のどれを選択するか、

決断する時が刻一刻と迫っています。

 

 

今回は②の選択肢を選択された社会福祉施設さんの支援について簡単に語っていこうと思います。

 

 

参考にできる点があればやってみるといいかもしれません。

 

 

ちなみに、あなたは「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を聞いて、どんなイメージを抱くでしょうか?

 

 

「全社を挙げて、業務プロセスを根底から見直す一大プロジェクト」


「莫大な予算と優秀なIT人材が必要な、壮大な改革」


「うちみたいなアナログな組織には、夢のまた夢…」

 

 

もし、そんな風に「DX=全身麻酔を必要とする大手術」のように捉え、無意識に身構えてしまっているとしたら。。。

 

 

厳しいようですが、その「壮大な物語」に囚われていることこそが、DX推進を阻む最大の壁なのかもしれません。

 

急激な改革が「リバウンド」を生むという不都合な真実

 

昨日、改めてヒアリングにお伺いしたところ、1時間を予定したヒアリングが2時間半も要しました。

 

 

何が言いたいかというと、そのくらいAI/DX推進できる余地があるということです。

 

 

むしろ、色々と話してもらっていたら、

あ、それも効率化できるんだとご理解いただけることが非常に多いです。

 

 

要は何を効率化できるのか、そもそもAI/DXって何?ワッツアップ?って企業さんが非常に多い。

 

 

これは、ChatGPTやGeminiを活用できていれば分かるかって言われるとそうではありません。

 

 

やはり、各企業ごとに行なっている業務が異なるわけですから、そこは自社に合わせた効率化、AIの活用方法を見出すことがマストになってくるわけです。

 

 

同じAIを使うにしても、そのAIをどのように学習させて稼働させたいのかはやはり十社十色です。

 

 

なので、ここまでヒアリングを重ねる必要があるわけですね。

 

 

で、ここからが割と重要なのですが、

2時間半もヒアリングをさせてもらっていると、

あれもできるね、これもDX化できるよね。

 

こんなのもいいんじゃない?みたいな感じで、無限にアイデアが湧き出てきます。

 

 

もちろん、システムを開発して〇〇ができるようになれば、社員が楽になるのでは?

 

というような、大規模な変革をもたらすであろう案も出てきます。

 

 

ここで注意なのが、

小さなところから着手するということ。

 

 

もっと厳密に言うと、

 

既存のシステムに関与しない部分で効率化を体験していただくこと。

 

 

が重要だと考えています。

 

 

いきなり大規模なDX化をしようとすると、社員から間違いなく反対の嵐がやってきます。

 

 

で、社員さんの協力を得ることができずに頓挫する、なんて事例は腐るほどあるわけです。

 

 

また、すでに導入しているシステム機能に関与する部分に手をつけると、既存のシステムを新規のものに変える必要が出てくる可能性が高く、これもこれでかなり大規模な変革をもたらすことになります。

 

 

要はいきなり大きく変化しようとすると、どうしても揺り戻しが来まっせって話ですね。

 

 

なので、ダイエットと同じく、まずはジムに行くことを習慣にすること。

 

 

DXで言うと、まずはAIを活用するのを当たり前にする、ルールにする。

 

 

会議を録音して、そのデータをAIに読み込ませて要約してもらう。

 

 

シフト表と勤怠システムのデータが合致しているかを目視で確認していたのを、AIに一次チェックしてもらう。

 

 

こういった小さいところからでいいと思うんですよね。

 

 

少しずつ社内にAIを活用する文化が根付いていき、いずれ大きな変革に繋がります。

 

 

特に今はまだ社員さんの理解を得るのが難しいフェーズにありますから、まずは社員さんの理解を少しずつ得るところから始めるでいいと思います。

 

 

短期決戦ではなく、長期戦。

 

 

この考えを肝に銘じておいていただければいいのではないかと。

 

なぜ、今「ブルーカラー」の現場なのか?

 

私が今、数ある業界の中でも特に「ブルーカラー」の現場に強い使命感を感じているのには、明確な理由があります。

 

 

先述と重なる部分があるのですが、日本は世界でも類を見ないスピードで超高齢化社会に突き進んでいます。

 

 

人手を必要とする企業は増え続ける一方で、現場を支える働き手は減っていく。

 

 

特にブルーカラーの現場は、深刻な人手不足という構造的な課題に直面しています。

 

 

まさに、日本の未来の縮図とも言えるのではないでしょうか。

 

 

私が経済産業省にいた頃、私はこの国の社会課題をマクロな視点で見てきました。

 

 

もちろん、補助金や制度設計といった政策的なアプローチも重要です。

 

 

しかし、それだけでは埋められない、現場レベルでのリアルな課題が山積していることも痛感していました。

 

 

「ブルーカラーの現場」は、最も”人間らしさ”が求められる領域です。

 

 

だからこそ、AI/DXは単なる業務効率化のツールであってはならない。

 

 

AIに任せられる作業は任せることで、職員の方々が、利用者一人ひとりと向き合う時間、心を通わせる時間、

 

 

つまり「人にしかできない、温かい仕事」に集中できる環境を創り出す。

 

 

これこそが、私たちが目指す「温かいDX」の核心です。

 

500名規模の組織に仕掛ける「スモールスタート」戦略

 

従業員500名という規模の組織は、素晴らしい文化や伝統がある一方で、長年培われた仕事のやり方が根付いており、変化への抵抗感が生まれやすい側面もあります。

 

 

だからこそ、私たちは「一気に変える」ことをしません。

 

 

まず着手するのは、現場の誰もが「これならできそう」「これなら助かる」と思えるような、小さな成功体験を積み重ねること。

 

 

例えば、

 

  • 日報や記録の入力作業:毎日、手書きや転記に費やしていた時間を、音声入力や簡単な自動化ツールで1/3に短縮する。
     

  • 会議の議事録作成:AIが自動で文字起こしと要約を行うことで、会議後の面倒な資料作成から解放される。
     

  • シフト作成の補助:複雑な条件を考慮したシフト案をAIが複数提案し、管理者が最終決定する時間を大幅に削減する。

 

これはもしかすると些細な変化かもしれません。

 

 

しかし、この「AIって、意外と使えるじゃん」「おかげで少し早く帰れた」という小さな”ポジティブな実感”こそが、組織全体の空気を変えていくのです。

 

 

「また新しいことをやらされるのか…」というアレルギー反応が、

 

「次はどんなことが楽になるんだろう?」というワクワク感に変わっていく。

 

 

火種は小さく。

 

 

しかし、その火を確実に燃え広がらせ、やがて組織全体の文化を変える大きな炎へと育てていく。

 

 

それが私たちの戦略です。

 

 

もちろん、こうしたDX推進にはIT導入補助金など、国や自治体の支援制度が活用できるケースも多く、元経産省としての知見を活かし、クライアントの負担を軽減するサポートも我々の強みです。

 

 

この挑戦の物語は、まだ始まったばかりです。

 

 

多大な貢献ができるよう、我々は今後も精進していきます。

 

 

この記事が、あなたにとっての小さな分岐点になれば、これほど嬉しいことはありません。

 

 

ご相談や、ちょっとした疑問でも構いません。

 

 

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

また次の記事もお楽しみに。

 

 

株式会社Lean Stack代表 吹上由樹