わがブログで時事ネタの源泉としてとりあげる、BSフジ『プライムニュース』ではさっそく政権を奪還した自民党幹部が招かれて政権運営について語っていた。最後に登場した甘利明・政調会長は原発政策にふれて
「国際基準に照らしてもっとも厳しい基準を当てはめ、それに見合っていれば再稼働する」
と語った。原発の使用が抑えられている現在、燃料費がかさんでいることを憂慮してのはつげんである。だが、地震国家である日本が身を切るように厳しい再稼働基準を考えなければならないが、老朽化した原発を稼働させるのはかなり危険ではないか。そもそも、機械って代物は完全に止めてしまったものを動かすのは慎重にならざるを得ないものだし、動かすタイミングで壊れやすい宿命があると思うのだが?
自民党が政権党になったことで、脱原発の道は遠のいた。直接事故の被害に合われた方を除けば、原発問題は日常の政治問題として有権者に響かない。この選挙結果で本当に良かったのか?有権者は真剣に考えるべきではないか。政治に期待するばかりでは、また振り子を戻すように民主党に政権が戻るだろう。
そして震災が、風化する。
今回の選挙で落選した中に加藤紘一氏の名前を見つけて非常に驚いた。自民党保守本流の宏池会出身として党の明日を担う方だと期待されていたが、いわゆる「加藤の乱」で離党を思いとどまってから急速に求心力が失われた。そのときに
「大将は動いてはいけません」
とか言って、離党を思いとどまらせたのが谷垣禎一・前総裁だった。谷垣氏のその時の判断は間違っている。離党を止めたことでボスの政治生命を絶ってしまうということがなぜわからなかったのか。その後自分が総裁になるのだが、ボスを踏みにじって自分がトップに立つとはいい神経をしている。悪い人ではないのだが、この一件以来、どうしても谷垣氏を信頼を持って見れなかったし、加藤氏の声望が失われるのを苦々しく思っている。
政治家の行動、出処進退というのは即、政治生命に直結するほど怖いものだ。加藤氏はもちろんのこと。そして、民主党に残った議員の中で、現役閣僚が8人も落選するというほど、今回民主党には逆風、それも爆弾低気圧並みの日本憲政史上に残る逆風が吹き荒れた。そして残ったのが57人。大惨敗である。素人に政治を任せたことへの批判、マニュフェストを覆し消費税増税に突っ走ったこと、そして党内の意見調整ができないことを露呈した運営そのものに国民は強烈な審判を下したといえる。それでも、当選した57人にはこれからいばらの道が待っているだろうが、一度政権を担当したことを生かして捲土重来を期すというのは、民主党にとっては泣きたくなるほど厳しいけれども実は悪くないことではないか。TPP交渉参加のことなど政策的には頷けないが、民主党の中で国会に帰ることができた57人のこれからをじっくりと見定めてみようと思っている。ただ、管直人・前総理には眉をひそめているが、結局民主党の弱点は彼のように組織の人間を動かす方法がまったくわかっておらず、典型的な書斎の秀才タイプばかり揃ったのが政権運営に齟齬をきたし、小沢一郎・元幹事長とは肌が合わなかった。だから、民主党には人材を発掘してもらい、実務と人事と組織運営がわかる人間を登用することを真剣に考えてはどうか。今、生き残った57人の次の人材どんな人間があらわれるか。そこを見ていきたいと思っている。
閑話休題
新潟では田中真紀子・文部大臣が落選した。越山会の支持もまとまらず、言動にややエキセントリックなところがあるのではなかなかついてくる人がいなかったのだろう。もはや引退してはどうか。
その田中氏を破って当選したのが長島忠美氏だ。旧・山古志村村長だった方だ。新潟の中部地震の被害の際は陣頭指揮を執って復興に尽力したことをおぼえている。岩手では黄川田徹氏も当選したし、災害の復興に尽力する人が当選したのは、まだまだ日本も捨てたもんじゃないと思う。あたしゃ、こういう人に票を投じたいのだが、何とかならんのかこの選挙制度!!