今日は検査報告書を2本仕上げて、提出。
私の会社リーファースは認証機関で、有機認証もしているのですが、私は個人的に他の有機認証機関からも検査依頼を受けています。
私も自分の会社の検査認証の管理や講義や、プライベートでも何だかんだと忙しいので、他の認証機関の検査をしている余裕はないのが現状です。
でも基本的に畜産とか水産とか、レア検査で検査員や判定員が少ない検査は、認証機関の大変さもわかるので、スケジュールが合えば受けることがあります。
検査に行く前に、予習して書類審査の作成。
実地検査計画書の作成。
遠方なら飛行機や電車のチケット手配。
日帰り検査が多いので、早朝スタートで移動。
現地にて検査。
帰宅して、追加書類待ち。
追加書類を受理してから検査報告書の作成。(それまでに大まかに報告書を書いているのですが、追加書類を受理しても忙しかったら報告書に取りかかれず)
報告書では添付資料に番号をつけ、本文で説明。
指摘事項があれば、その指摘理由の説明。
検査地の写真を取り込んで小さな検査アルバム作り。
報告書を読み直して誤植がないか、添付資料番号に間違いがないかの確認。
請求書の作成。
報告書の包装、レターパックか宅配便で提出
実に1本の検査をして報告書を提出するまで、本当に大変です。
知らないところや検査をしたことのない品目の検査に行く場合は、事前学習にさらに時間がかかりますし、これだけ時間がかかって、しっかり報告書もあげて、報酬がとても少ないのが問題。
弊社では検査員の報酬はできる限り多めにしようと努めている方ですが、生産者から沢山認証費用を取るわけにはいかず、判定費用を支払ったり、認証機関の運営もしていかないといけないので、なかなか検査業務に見合う費用が払えないのが現状です。
検査準備から検査報告書を提出するまでの時給を換算して、娘達の大学生の頃のバイトの時給より少ないのはザラでした(ある時は1/3でガックリしたことがあります)。
収入のことを考えると、オーガニック検査などやっていられません。
オーガニック検査は、オーガニックの生産者や製造業者や飲食店等を応援したいと思う強い気持ちがないとなかなか続けられる仕事ではないと思います。
アメリカ人のオーガニック検査員の先輩達も、「僕たちはリッチじゃないけど、心はリッチだよ」と言っていましたが、最終的には報告書の作成が負担になったり体力的にきつくて引退した人達が多いです。
私は検査で素敵な生産者の方々らにお会い出来る度に学びと喜びがあり、それゆえ検査自体は好きで、続けていられるのだと思います。
しかし、1人黙々と何時間もかけて報告書を書いていると、とても虚しくなることがあります。
そして一生懸命に辻褄が合うような10ページから20ページの報告書を作成しても、読むのは基本的に判定員の方々。
その報告書自体の評価を毎回受けるわけではなく。
でも大変なだけに、書き終えた時の達成感があるのは確か。
28年前に日本オーガニック検査員協会を設立したのは、オーガニック検査員養成がメインですが、オーガニック検査員同士で技術共有できたり、検査員の立場や収入向上等も目指したいと思っていたのですが、検査員の収入向上に貢献できていないなと思ってしまいました。
せめて検査員の大変さを忘れないためにも、今後も検査をしないとなと思いました。
有機JASマークが付いた商品の誕生の裏には、生産者の方々の多大な努力はもちろんのこと、儲けることが主目的でなく、有機の生産者や環境のことを思って仕事をしている検査員や認証機関が多いことを皆さんにもわかっていただきたいと思います。